サンディエゴ・パドレス
テンプレート:MLBのチームサンディエゴ・パドレス(San Diego Padres、略称:SD)は、アメリカMLB、ナショナルリーグ西地区所属のプロ野球チーム。本拠地はカリフォルニア州サンディエゴにあるペトコ・パーク。
目次
概要
テンプレート:Main2 1969年の球団拡張の際、カンザスシティ・ロイヤルズ、モントリオール・エクスポズ(現・ワシントン・ナショナルズ)、シアトル・パイロッツ(現・ミルウォーキー・ブルワーズ)と共に創設された。
本拠地であるサンディエゴはアメリカ西海岸最大の海軍および海兵隊基地を構える軍事都市であることから、毎年4月には軍への感謝と敬意を捧げるイベント「ミリタリー・オープニングデー」が行われ、迷彩模様の軍服のような限定ユニフォームを着用する。また、メキシコに隣接しているため、メキシコと関わりの深い大物選手を獲得するなどメキシコ人野球ファン向けのアピールも行っている。
球団創設以来、35年間本拠地だったサン・ディエゴ(→ジャック・マーフィ→クアルコムと改名)スタジアムは2003年を最後に本拠地ではなくなったが、NFL・サンディエゴ・チャージャーズの本拠地としては使われ続けている。老朽化のため、チャージャーズも新球場を求めているが、市当局は野球場だけで精一杯でこれ以上金は出せないとしており、チャージャーズは移転の危機にある。
投手有利のペトコ・パークを生かして、2007年のチーム防御率はリーグ唯一の3点台を記録するなど、安定した投手陣を誇っている。その反面、打線は力不足と言わざるを得ず、エイドリアン・ゴンザレスがペドコ・パークを本拠地として以来、初の30本塁打以上を記録するものの、チーム打率はリーグワースト2位の.251に留まっている。
球団の歴史
1969年、メジャーリーグのチーム拡張に伴いナショナルリーグに加入。しかし1974年まで6年連続の最下位と低迷。同年にはチームがワシントンD.C.への移転の危機にさらされたが、マクドナルドのレイ・クロックにより買収され、サンディエゴにとどまることとなった(1994年以降は、テキサス出身の実業家ジョン・ムーアズがオーナーとなっている)。その後デーブ・ウィンフィールド、ランディ・ジョーンズらの台頭によって、チームも徐々に浮上。1975年に4位、1978年にはチーム初の勝率5割を上回った。
1984年、ディック・ウィリアムズ監督の下、〝安打製造機〟トニー・グウィン、スティーブ・ガービーら好選手を揃え、初の地区優勝と共に、初のリーグ優勝を果たす。ワールドシリーズではデトロイト・タイガースと対戦したが、1勝4敗で敗れた。1996年の2度目の地区優勝を経て、1998年には2度目のリーグ優勝。チーム初のレギュラーシーズン勝率6割だったが、ワールドシリーズではニューヨーク・ヤンキースに4連敗を喫した。
その後は5年連続負け越し、内最下位3度と低迷したが、2004年には念願のメジャー入りを果たした大塚晶則とベテラン技巧派投手・デービッド・ウェルズが加入、大塚はリリーフとしてナ・リーグ最多ホールドを獲得するなど好成績を残した。またこの年、新球場ペトコ・パーク(極めて投手有利で有名)が完成し、ロゴマーク及びユニフォームが一新され、新球場・新戦力効果に後押しされたのか3位ながらも87勝75敗と久々に勝ち越した。2005年には勝率5割そこそこながら地区優勝。プレーオフは、翌2006年共々地区シリーズでセントルイス・カージナルスに敗退した。
2007年、12年間チームを率いたブルース・ボウチーがチームを去り、バド・ブラックが監督に就任。6月には宿敵ドジャースをホームに迎えた試合で、チームの顔トレバー・ホフマンが前人未到の通算500セーブを達成しチームのみならず、MLB全体の歴史に新たな1ページを加えた。同年もアリゾナ・ダイヤモンドバックスやコロラド・ロッキーズと最後まで三つ巴の地区優勝争いを続けたが、ワイルドカード争いでロッキーズと同率となった結果行われた10月1日での1ゲームプレーオフで敗れて、3年連続のプレーオフ出場はならなかった。
現在ファーム組織は毎年のトレードで有望株を大量に補充しているのでナショナルリーグ西部地区の中では有数といわれている。2005~2008年にかけては、少ない生え抜きと成績を独自の査定で安価に獲得し、若手の出番を奪い、優勝戦線に残れば7月のトレードデットラインにかけて大量に出し、一時メジャーリーグ最悪のマイナー組織と言われたこともある。
チーム名の由来
パドレ(Padre)とはスペイン語で神父を意味する言葉で、サンディエゴの開拓者であるスペイン人のフニペロ・セラ神父に因んでいる。同名のマイナーチームがかつて存在し、サンディエゴ生まれの大打者テッド・ウィリアムズもここで力をつけた。チームにはフライアーズ(修道士)という別名もついている。マスコットは修道士の姿をした「スウィンギング・フライアー」(Swinging Friar)。MLBでも数少ない人間の姿をしたマスコットである。
選手名鑑
現役選手
テンプレート:San Diego Padres roster
殿堂入り選手
- ロベルト・アロマー(Roberto Alomar)
- ローリー・フィンガーズ(Rollie Fingers)
- リッチ・ゴセージ(Rich Gossage)
- ウィリー・マッコビー(Willie McCovey)
- ゲイロード・ペリー(Gaylord Perry)
- オジー・スミス(Ozzie Smith)
- デイブ・ウィンフィールド(Dave Winfield)
- トニー・グウィン(Tony Gwynn)
永久欠番
- 欠番扱い レイ・クロック(Ray Kroc)(オーナー)
- 欠番扱い ジェリー・コールマン(Jerry Coleman)(監督・アナウンサー)
- 6 スティーブ・ガービー(Steve Garvey)(一塁手)
- 19 トニー・グウィン(Tony Gwynn)(外野手)
- 31 デーブ・ウィンフィールド(Dave Winfield)(外野手)
- 35 ランディ・ジョーンズ(Randy Jones)(投手)
- 42 ジャッキー・ロビンソン(Jackie Robinson)(全球団共通)
- 51 トレバー・ホフマン(Trevor Hoffman)(投手)
パドレス野球殿堂
1999年に設立され、8人が殿堂入りを果たしている。
殿堂入り表彰者
- ランディ・ジョーンズ(1999年)
- ネイト・コルバート(1999年)
- レイ・クロック(1999年)
- デーブ・ウィンフィールド(2000年)
- ブジー・バベシ(2001年)
- ジェリー・コールマン(2001年)
- トニー・グウィン(2002年)
- ディック・ウィリアムズ(2009年)