アンガウル州

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テンプレート:パラオの州 アンガウル州(アンガウルしゅう)は、パラオ共和国の一つ。アンガウル島はパラオ諸島の南、ペリリュー(ペレリウ)島の南西10Kmに位置し、パラオを取り囲むサンゴ礁のさらに南にある。

概要

ファイル:Angaur Phosphate Factory.JPG
アンガウル燐鉱工場(1936年)

の総面積は8km²。人口2005年国勢調査によると320人[1]

1945年から1978年にかけて、アメリカ沿岸警備隊は、LORSTA(Loran Station) Palau を世界的なロランナビゲーションシステムの一部を担う LORAN(Long Range Navigation) 送信所として計画した。

アンガウル州では公用語としてパラオ共和国の公用語であるパラオ語と英語の他、日本語がアンガウル州憲法第12条第1項で定められている[2][3]。これは、第二次世界大戦前のパラオが日本委任統治領であったことが由来と言える。ただし、現在のアンガウル州には日本語を日常会話に用いる住民は存在しない[4]。また具体的運用例(公文書・道路標識・放送・報道等での登場例)に乏しく、実態上は州公用語としての役割を果たしていない。

交通

アンガウル島にはコロール島からの定期船およびチャーターボート、チャーター飛行機でアクセスが可能ではあるが、定期船は週1便しかなくスケジュールが頻繁に変更され外洋上に位置するため波が荒く欠航も多い。容易に訪れ難い離島の一つである。訪れるのであれば、ペリリュー島からダイバーズショップの乗合ボートを利用するか地元漁民の船をチャーターするのがよいと思われる。

観光

第二次世界大戦中にアンガウル島で全滅した旧日本軍第14師団歩兵第59連隊第1大隊宇都宮)やその艦船及び航空機、現地民間人等の戦没者墓苑、小さな仏教寺院、顕彰碑がある。

サーフィンの名所としても知られている。ダイバー向けのコテージホテルが1軒営業している。ペリリュー島のダイバーズショップがアンガウル島観光ツアーを催行している。

2003年にはパラオ国会によってカジノが合法化された。

過去に日本のNPOであるOWSが、アンガウル州立自然公園というプロジェクトを掲げていた(2006年に終了)。

関連項目

出典

  1. 2005年度パラオ共和国国勢調査(英語、PDF))」パラオ共和国統計局、2005年12月、11頁。
  2. 矢崎幸生『現代先端法学の展開』信山社出版、2001年10月、10-11頁、ISBN 4-7972-3038-X。
  3. アンガウル州憲法」パラオ共和国アンガウル州、1982年10月8日制定
  4. 2005年度パラオ共和国国勢調査(英語、PDF)」パラオ共和国統計局、2005年12月、26頁。

外部リンク

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