こおろぎ橋
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こおろぎ橋(こおろぎばし)は、石川県加賀市山中温泉(旧:江沼郡山中町)の大聖寺川にかかる橋である。
解説
江戸時代に造られた橋と言われ、かつての形や構造を殆ど変えず総檜造りで1990年(平成2年)に新たに架け替えた[1]。
山中温泉のシンボル的存在であり、1978年に同名のテレビドラマが樋口可南子主演で放映された。大聖寺川はこの橋から下流へ約1km余りの黒谷橋にかけて鶴仙渓(かくせんけい)と呼ばれる渓谷を作り景勝地として知られる。
名前の由来は落ちると危険な事から「行路危」が転じたという説と昆虫のコオロギによるという二説が伝えられてきたが最近では「清ら木」から転じたとされる。
元禄年間には橋が存在したとされるが元禄2年に山中温泉で長逗留した松尾芭蕉の奥の細道や同行した河合曾良の日記には登場しない。
「漁火(いさりび)に かじか(河鹿)や波の 下むせび」と松尾芭蕉が詠んだ句碑が橋の傍にある。