田村駅
田村駅(たむらえき)は、滋賀県長浜市田村町南仙堂にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)北陸本線の駅である。「琵琶湖線」の愛称の区間にも含まれる。
駅構造
相対式ホーム2面2線を持つ地上駅。後述の機関車交換作業によりかつて特急「日本海」などの特急・急行列車も含めた全ての旅客列車が停車し14両が入る長いホームであるが、その後は普通のみの停車となり、現在の停車列車は最長8両編成である。
従来の東側駅舎に加え、その後長浜市が行った区画整理・市街化事業により新たに西側(長浜・敦賀方面行きホーム)にも改札口ができた。互いのホームは跨線橋で連絡しているが、エレベーターなどの設備はない。
ホーム高さは920mmで、長浜駅以北の直流化以降も1,100mmへのかさ上げはされていない。
米原駅が管理している無人駅である。大都市近郊区間の大阪近郊区間のエリア内にあり、ICカード乗車券「ICOCA」の利用範囲に含まれている。自動券売機やICカード対応の簡易式の自動改札機が設置されている。駅営業無人化は早かったにもかかわらず、機関車交換のための運転駅員が多数いる珍しい形態が長く続いたが、機関車交換作業の廃止とともに完全な無人駅になった。
ホーム | 路線 | 行先 |
---|---|---|
東側(上り線) | テンプレート:Color琵琶湖線 | 米原・京都方面 |
西側(下り線) | テンプレート:Color北陸本線 | 長浜・敦賀方面 |
- 上表の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で表記している。
- 案内上ののりば番号は設定されていない。
- アーバンネットワーク運行管理システムの導入区間内に位置しているが、旅客案内情報処理装置 (PIC) は設置されていない。また、同システムによる案内放送も導入されておらず、従来の接近警報機が引き続き使用されていたが、2011年頃に接近表示機が更新され、「まもなく、列車がまいります。危ないですから、黄色い点字ブロックまでお下がりください」という旨の音声が繰り返し流れるようになった(隣の坂田駅も同様)。
ダイヤ
日中時間帯は1時間あたり2本が停車する。
利用状況
「滋賀県統計書」によると、一日平均の乗車人員は以下の通りである。
年度 | 一日平均 乗車人員 |
---|---|
1992年 | 432[1] |
1993年 | 447[2] |
1994年 | 414[3] |
1995年 | 337[4] |
1996年 | 346[5] |
1997年 | 329[6] |
1998年 | 358[7] |
1999年 | 390[8] |
2000年 | 391[9] |
2001年 | 436[10] |
2002年 | 479[11] |
2003年 | 669[12] |
2004年 | 827[13] |
2005年 | 947[14] |
2006年 | 1,038[15] |
2007年 | 1,036[16] |
2008年 | 1,068[17] |
2009年 | 1,112[18] |
2010年 | 1,200[19] |
2011年 | 1,236[20] |
2012年 | 1,257[21] |
駅周辺
駅周辺は水田が広がる地域であったが、直流電化転換前後から周囲に長浜地方卸売市場・長浜ドーム・長浜バイオ大学等の各種施設が完成し、また駅前広場も無料駐車場を整備するなど都市化が進んでいる。一方駅施設は、西口開設などの一部を除き交流電化完成時から大きく変わっていない。
- 滋賀県立長浜ドーム
- 滋賀文教短期大学
- 長浜バイオ大学
- 長浜サイエンスパーク
- セブンイレブン長浜バイオ大学前店
- ローソン長浜加田町店
- さいかち浜水泳場
- 滋賀県道556号長浜近江線
バス路線
乗り場 | 系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行会社 | 備考 | |
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田村駅 | 木之本米原線 | 長浜市立病院・長浜駅・木之本バスターミナル | 湖北病院 | テンプレート:Color湖国バス | 1日2~3本 | |
木之本米原線 | 多良口・中多良 | 米原駅西口 | 湖国バス | |||
多良口・岩脇 | 米原駅西口 | 1日1本 |
歴史
テンプレート:Main 1957年(昭和32年)の北陸本線交流電化の起点となり、当駅から敦賀駅へはED70形電気機関車が牽引することになった。米原駅 - 当駅間は非電化のまま残り、E10形の後にD50形蒸気機関車による牽引とすることとなった。そのため当駅で機関車交換を行うためホームは移設・延長され、また上下線間に2本の機関車留置線が設けられた。そのため、旅客ホームの位置が現在もずれており、千鳥式配置になっている。
機関車の留置線は南北の組に分かれており、北側には交流電気機関車を、南側には米原駅までのつなぎを行う蒸気機関車を収容した。ただし、当駅には転車台は設けられず、上り列車は機関車を逆向きのまま米原駅まで向かっていた。
当駅から敦賀駅までの交流電化が行われた当時は、自動扉ではなかった時代のことであり、運転停車の概念は、まだ物理的に存在しなかったため、機関車交換のために当駅に停車する急行列車の発車時刻も市販の時刻表に記載されていた。一方、手動扉ながら扉の一斉施錠が可能な20系を使用した特急「日本海」「つるぎ」は客扱いを行わなかった。
1962年(昭和37年)に米原駅 - 当駅間が電化され、当駅南方にデッドセクションが設けられた。交直流電車や気動車で運転される特急・急行は当駅を通過したが、交直用電気機関車は新製がなかったため[22]、米原駅 - 当駅間のSL牽引は残り、のちにDE10形ディーゼル機関車により無煙化された。
当駅での機関車付け替えは1983年(昭和58年)にEF81形電気機関車投入による車上切り換え実施により廃止された。そのため機関車留置線も撤去され、停留所化された。ただし、ホームと上下本線の再移設は行われず、上下の開いた空間がかつてを偲ばせている。
年表
- 1931年(昭和6年)10月14日 - 国有鉄道北陸本線の駅(旅客駅)として、法性寺駅(現在の坂田駅) - 長浜駅間に新設開業。
- 1940年(昭和15年)11月1日 - 営業休止。
- 1954年(昭和29年)12月10日 - 営業再開。
- 1971年(昭和46年)3月25日 - 荷物の取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
- 1991年(平成3年)9月1日 - 当駅 - 長浜駅間の電化方式を交流から直流に変更。それに伴い、京阪神からの新快速電車の直通運転を開始。
- 2003年(平成15年)11月1日 - ICカード「ICOCA」供用開始[23]。
隣の駅
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)
- テンプレート:Color琵琶湖線(北陸本線)
- テンプレート:Color新快速・テンプレート:Color普通
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:北陸本線- ↑ 平成4年滋賀県統計書
- ↑ 平成5年滋賀県統計書
- ↑ 平成6年滋賀県統計書
- ↑ 平成7年滋賀県統計書
- ↑ 平成8年滋賀県統計書
- ↑ 平成9年滋賀県統計書
- ↑ 平成10年滋賀県統計書
- ↑ 平成11年滋賀県統計書
- ↑ 平成12年滋賀県統計書
- ↑ 平成13年滋賀県統計書
- ↑ 平成14年滋賀県統計書
- ↑ 平成15年滋賀県統計書
- ↑ 平成16年滋賀県統計書
- ↑ 平成17年滋賀県統計書
- ↑ 平成18年滋賀県統計書
- ↑ 平成19年滋賀県統計書
- ↑ 平成20年滋賀県統計書
- ↑ 平成21年滋賀県統計書
- ↑ 平成22年滋賀県統計書
- ↑ 平成23年滋賀県統計書
- ↑ 平成24年滋賀県統計書
- ↑ 1963年にED30形交直流電気機関車が試作的に1両のみ投入されたものの、量産には至らなかった。
- ↑ 「ICOCA」いよいよデビュー! 〜 平成15年11月1日(土)よりサービス開始いたします 〜(インターネット・アーカイブ) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年8月30日