岐阜市交通事業部
岐阜市交通事業部(ぎふしこうつうじぎょうぶ)は、1949年(昭和24年)から2005年(平成17年)4月まで岐阜県岐阜市でバス事業を行っていた交通事業部局(地方公営企業)である。この組織名は2003年度(平成15年度)からで、それまでは岐阜市交通部と称した。通称は岐阜市営バス。
採算悪化のため、2001年に観光バス事業を廃止。路線バスも、2003年度から岐阜乗合自動車(岐阜バス)へ3年かけて段階的に路線や車両を譲渡し、2005年4月1日に廃止された。なお、譲渡された路線については、譲渡後3年間は運賃・本数を維持するという条件が付された。岐阜市南柿ヶ瀬にあった庁舎も岐阜バスに引き継がれ、同社の柿ヶ瀬営業所となっている。
岐阜市営バス廃止と同日に、名鉄の岐阜地区600V線(岐阜市内線、美濃町線、田神線、揖斐線)も廃線となった。
バスカード
1997年(平成9年)に導入。岐阜市営バス、岐阜バス(高速・空港線除く)および岐阜地区の名鉄バス(当時は名古屋鉄道本体の運営)の3事業者で共通利用できた。カードの種類は、誰でもいつでも使用できる普通バスカード、平日10時から16時までと休日終日に誰でも使える昼間バスカード、学生がいつでも使用できる通学バスカードの3つである。
名鉄バス岐阜地区撤退後の2004年(平成16年)10月1日以降も、岐阜市営バスでは最後まで名鉄バス発行のカードが使用できた。岐阜市営バス廃止の2005年4月1日以降も、発行済みの市営バスカードは岐阜バスで使用できた。また、岐阜市役所に岐阜バスカード自販機が設置されていた。
その後、岐阜バスでは、2008年(平成20年)3月31日限りでバスカードの取り扱いが終了し、3事業者発行分すべてのカードが使用できなくなった。(払い戻しも、2008年9月30日限りで終了している。)
発売額↓ 種類→ | 普通 | 昼間 | 通学 |
---|---|---|---|
1,000円 | 1,050円分 | 1,150円分 | 1,150円分 |
2,000円 | 2,200円分 | 2,600円分 | 2,600円分 |
3,000円 | 3,350円分 | 3,950円分 | 3,950円分 |
5,000円 | 5,750円分 | 6,750円分 | 6,750円分 |
路線
2005年4月1日に譲渡された路線
- (1)(11)(101)(111)長良線
- (6)加納南線
2004年4月1日に譲渡された路線
- (2)(21)加納島線
- (5)(55)鏡島市橋線
- (8)鏡島大橋線
- (9)(99)岩戸入舟線
2003年4月1日に譲渡された路線
- (7)(77)曽我屋線
- (13)(33)三田洞線
- 市立短大線
- (14)椿洞線(期間限定路線)
- 上加納線(期間限定路線)
- 鏡島弘法線(期間限定路線)
車両
長年岐阜県内にバス製造工場がある川崎重工業製(旧川崎航空機)の車体のバスのみを導入していた。川崎重工製車体がいすゞ純正ボディに指定され、川崎重工がいすゞ自動車のみのバス製造となった後は、いすゞ製バスのみ導入した。ただし、日産ディーゼル(当時、現「UDトラックス」)製中型車(車体:富士重工業)も一部導入された。
なお、岐阜バスへの路線移管に伴い、多くの車両は10両を除き岐阜バスへ譲渡され、岐阜バス色に塗り替えて活躍している。(7両は譲渡されず、1両は岐阜バスコミュニティに、残りはエスラインギフに譲渡された)