事代主

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テンプレート:Sidebar with heading backgrounds 事代主(ことしろぬし、言代主神)は、日本神話に登場する。別名 八重言代主神、八重事代主神(ヤエコトシロヌシ)。

神話の記述

大国主とカムヤタテヒメとの間に生まれた。

葦原中国平定において、タケミカヅチらが大国主に対し国譲りを迫ると、大国主は美保ヶ崎で漁をしている息子の事代主が答えると言った。そこでタケミカヅチが美保ヶ崎へ行き事代主に国譲りを迫ると、事代主は「承知した」と答え、船を踏み傾け、手を逆さに打って青柴垣に変えて、その中に隠れてしまった。

タケミナカタもタケミカヅチに服従すると、大国主は国譲りを承諾し、事代主が先頭に立てば私の180人の子供たちも事代主に従って天津神に背かないだろうと言った。

解説

名前の「コトシロ」は「言知る」の意で、託宣を司る神である。言とも事とも書くのは、古代において「言(言葉)」と「事(出来事)」とを区別していなかったためである。

大国主の子とされているが、元々は出雲ではなく大和の神とされ、国譲り神話の中で出雲の神とされるようになったとされる。元々は葛城の田の神で、一言主の神格の一部を引き継ぎ、託宣の神の格も持つようになった。このため、葛城王朝において事代主は重要な地位を占めており、現在でも宮中の御巫八神の一つになっている。葛城には、事代主を祀る鴨都波神社奈良県御所市)があり、賀茂神社上賀茂神社下鴨神社)のような全国の鴨(賀茂・加茂など)と名の付く神社の名前の由来となっている。

美保で青柴垣に引き籠った事代主神は、伊豆の三宅島で三島明神になったとする伝承もある。富士山の神とともに10の島を生み、現在の三嶋大社静岡県三島市)に鎮座したとする。

信仰

託宣神のほか、国譲り神話において釣りをしていたことから釣り好きとされ、海と関係の深いえびすと同一視され、海の神、商業の神としても信仰されている。七福神の中のえびすが大鯛を小脇に抱え釣竿を持っているのは、国譲り神話におけるこのエピソードによるものである。

美保神社島根県松江市)、三輪惠比須神社奈良県桜井市)、長田神社神戸市長田区)、事代主神社 (阿波市)徳島県阿波市)、生夷神社徳島県勝浦郡)のほか、恵美須神社京都市東山区)、今宮戎神社大阪市浪速区) などのえびすを祀る神社でも祀られている。

関連項目