ミキス・テオドラキス
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ミキス・テオドラキス (Μίκης Θεοδωράκης, Mikis Theodorakis、 1925年7月29日 - )は、ギリシャの音楽家(作曲家)である。ギリシャにおける20世紀最大の音楽家と言われ、ギリシャ芸術・文化、政治に多大な影響を与えた。
来歴・人物
クラシック、オペラ、バレエからギリシャでのポピュラー音楽、映画音楽と幅広い分野で作曲活動を行い、代表作としてカンタータではマリア・ファラントゥーリのために書かれた大作「大いなる歌 (Canto General)」(1980年)、バルセロナ五輪のために書いた「Canto Olympico(1992年)」、映画音楽では「その男ゾルバ(Zorba the Greek、1964年)」、「Z(1969年)」「セルピコ(1973年)」などがある。
当初より左派政治家としても活動し、第二次世界大戦時にはレジスタンスとして逮捕された。戦後の内戦時も左派として活動し、その後パリに逃れ、音楽を勉強する。1960年代には軍事クーデターで逮捕されるなど、活動家としても大きな影響力があった。何度か国外に逃れオペラを作曲するなどの活躍を見せる。1981年からのべ10年国会議員、大臣も経験した。
獄中での著作『抵抗の日記』(河出書房新社刊)がある。
作品
交響曲
- 交響曲第1番(1953)
- 交響曲第2番「大地の歌」(1981)
- 交響曲第3番(1981)
- 交響曲第4番「合唱」(1987)
- 交響曲第7番「春の交響曲」(1983)
映画音楽
- 霧 Le Brouillard (1989)
- イフゲニア Iphigenia (1978)
- ヘルリバー<日本未公開> Partizani (1974)
- 戒厳令 État de siège (1973)
- セルピコ Serpico (1973)
- 風雪の太陽 Sutjeska (1973)
- トロイアの女 The Trojan Women (1971)
- Z Z (1969)
- 魚が出てきた日 The Day the Fish Came Out (1967)
- その男ゾルバ Alexis Zorbas (1964)
- 死んでもいい Phaedra (1962)
- 真夜中へ5哩 Le Couteau dans la plaie (1962)
- エレクトラ Elektra (1961)
- ハネムーン Luna de miel (1960)
- 将軍月光に消ゆ I'll Met by Moonlight (1956)
著書
- 『抵抗の日記』(西村徹、杉村昌昭訳/河出書房新社/1975)
映画賞
英国アカデミー賞
- 1974年 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞)ノミネート セルピコ
- 1973年 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞)ノミネート 戒厳令
- 1969年 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞)受賞 Z