ハクチョウ

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ハクチョウ(白鳥、swan)とは、カモ科の7種の水鳥の総称。シベリアオホーツク海沿岸で繁殖し、冬季は温暖な日本などへの渡りをおこない越冬する大型の渡り鳥である。

現生の空を飛ぶ鳥の中では最大級の重量を有している。

おとなしいイメージもあるが、子育て中の野生個体は警戒心が強くなっており、を捕まえようとした人間を追い払う例も報告されている。

日本語のハクチョウは、文字通り「白い鳥」という意味だが、名称に反してハクチョウ属には「黒い鳥」である「コクチョウ」も存在する。

寿命は野生で最長20年ほど、飼育状態では20年~30年ほどである。

日本におけるハクチョウ

日本にはオオハクチョウコハクチョウが越冬のために渡ってきて、北海道本州湖沼河川等で過ごす。晩秋から初冬に渡来し、には飛去する。

青森県島根県東京都千代田区新潟県阿賀野市の県鳥および区鳥・市鳥。青森県東津軽郡平内町浅所海岸のハクチョウは、「小湊のハクチョウおよびその渡来地」として国の特別天然記念物に指定されている。新潟県阿賀野市の瓢湖はハクチョウの飛来により2008年にラムサール条約に登録されている。新潟には他に福島潟五十公野公園のます潟・佐潟などにハクチョウが多く飛来している。北海道で主に見られるのはオホーツク地方、函館地方に小樽周辺(余市など)である。

各地の公園に周年いるハクチョウは、コブハクチョウ。元ヨーロッパを中心に生息していたものを飼育したものや半野生化したもの。

現在は「白鳥」という漢名が一般的だが、「くぐい)」の古称をもち、「日本書紀垂仁天皇の条などに記載がある。ヤマトタケルは、死後、白鳥になったという伝承があり、日本では古くから親しまれている鳥である。

ちなみに「優雅に泳ぐ白鳥も水面下では激しく足を動かしている」というフレーズが、漫画『巨人の星』で作中の人物の台詞として語られた事から有名になっているが、これは作者の梶原一騎による創作であり、実際にはそれほど激しく足を動かしている訳ではない。実際にハクチョウが水面に浮かぶ原理は、ハクチョウを含む水鳥には尻に油脂腺というものがあり、そこから分泌される油を羽繕いで羽に塗りつけ、撥水性を持たせている。またそれによって羽毛の間に空気を溜められるようになり、それが浮き袋の役目を果たしている。


Sibley分類体系上の位置

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関連項目

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