サンザシ
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テンプレート:生物分類表 サンザシ(山査子、学名: テンプレート:Snamei)は、バラ科サンザシ属の落葉低木。中国産で、日本にも古くに持ち込まれた。
熟すると赤くなる果実は生薬、果実酒、ドライフルーツなどの用途があり、盆栽の素材としても好まれる。果実が黄色に熟するものをキミノサンザシ (テンプレート:Snamei) という。
利用
生薬
サンザシや近縁のオオミサンザシ(テンプレート:Snamei)の干した果実は、生薬名で山査子(さんざし)といい、消化吸収を助ける作用がある。加味平胃散(かみへいいさん)、啓脾湯(けいひとう)などの漢方方剤に使われる。
近縁種のセイヨウサンザシ(テンプレート:Snamei)の果実や葉は、ヨーロッパではハーブとして心悸亢進、心筋衰弱などの心臓病に使われる。
サンザシ酒
味は甘酸っぱく、一部の中華料理店などでは、中国酒として供されている。
ドライフルーツ
果実を潰して、砂糖や寒天などと混ぜ、棒状に成形して乾燥させたものが多い。中国では、「山査子餅」(シャンジャーズビン)という円柱状に成形した後、薄くスライスして10円玉のような形状にしたものも多く、酢豚の様な料理に入れる場合もある。
ほかにも、果実をそのまま種子抜きして乾燥させ麦芽糖などでコーティングしたものもあり、この場合に限り含有成分から厚生省認可基準「ビタミンC含有栄養機能食品」にあたり表記ができる。
- サンザシのドライフルーツ.jpg
ドライフルーツ
菓子
中国では「山査子餅」の他、「山査子糕」(シャンジャーズガオ)という平たい羊羹状の菓子も作られている。中国ではこの菓子を酢豚の酸味付けに使うこともある。
また竹串などに刺して、飴をかけた「冰糖葫芦」(ビンタンフール)という、りんご飴の様な駄菓子も街角で売られている。
- 山査子餅.jpg
山査子餅