田中孝彦
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田中 孝彦(たなか たかひこ、1958年4月16日 - )は日本の国際政治学者。早稲田大学教授。専門は国際政治史、東西冷戦。元日本国際政治学会理事を務める。
岐阜県生まれ。麻布中学校・高等学校では剣道部に所属していた。早稲田大学では鴨武彦、一橋大学では、細谷千博に師事。藤原帰一とは中学高校の先輩後輩であり現在でも交流がある。
略歴
- 麻布中学校・高等学校卒業
- 1982年 - 早稲田大学政治経済学部政治学科卒業
- 1984年 - 一橋大学大学院法学研究科修士課程修了
- 1990年 - ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス国際関係史学部博士課程修了、Ph.D.取得
- 1991年 - 一橋大学法学部専任講師
- 1993年 - 一橋大学法学部助教授
- 1998年 - 一橋大学法学部教授
- 2007年 - 早稲田大学政治経済学部教授
- 2010年 - 第1期政治経済学会副代表理事
著書
単著
- 『日ソ国交回復の史的研究――戦後日ソ関係の起点 1945-1956』(有斐閣、1993年)
共編著
- (イアン・ニッシュ、細谷千博、木畑洋一)『日英交流史 1600-2000――政治・外交(1・2)』(東京大学出版会、2000年)
- (青木人志)『〈戦争〉のあとに――ヨーロッパの和解と寛容』(勁草書房、2008年)
- (李鍾元・細谷雄一)『日本の国際政治学(4)歴史の中の国際政治』(有斐閣, 2009年)
論文
雑誌論文
- 「日ソ国交回復交渉(1955-56)と重光外交」『国際政治』第99号(1992年)
- 「世界政治の歴史的変化をどう理解するか」『一橋論叢』第113巻第4号(1995年)
- 「インドシナ介入をめぐる米英政策対立――冷戦政策の比較研究試論」『一橋論叢』第114巻第1号(1995年)
- 「吉田外交における自主とイギリス 1952-54年――吉田ミッションを中心に」『一橋論叢』第123巻第1号(2000年)
- 「冷戦史の再検討」『国際政治』第134号(2003年)
単行本所収論文
- 「パワーポリティクスの変容と冷戦――冷戦終焉の意味するもの」鴨武彦編『講座世紀間の世界政治――パワーポリティクスの変容』(日本評論社, 1994年)
- 「冷戦構造の形成とパワーポリティクス――西ヨーロッパvsアメリカ」東京大学社会科学研究所編『20世紀システム1巻――構想と形成』(東京大学出版会, 1998年)
- 「ヒロシマ・ナガサキと日本」坂本義和編『核と人間I――核と対決する20世紀』(岩波書店, 1999年)
- 「冷戦初期における国家アイデンティティーの模索――1950年の日英関係」『日英交流史 1600-2000――政治・外交(2)』(東京大学出版会, 2000年)
- 「冷戦史研究の再検討――グローバル・ヒストリーの構築にむけて」一橋大学法学部創立五十周年記念論文集刊行委員会編『変動期における法と国際関係』(有斐閣, 2001年)
- 「グローバルな過渡期としての現在――米欧の秩序イメージと冷戦後」」大芝亮・山内進編『衝突と和解のヨーロッパ――ユーロ・グローバリズムの挑戦』(ミネルヴァ書房, 2007年)
- 「世界秩序の変動と憲法」阪口正二郎編『岩波講座憲法(5)グローバル化と憲法』(岩波書店, 2007年)
- 「国際関係研究における歴史――その課題、および理論との対話」山本武彦編『国際関係論のニュー・フロンティア』(成文堂, 2010年)
受賞歴
(共に『日ソ国交回復の史的研究』に対して)