シダレヤナギ
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シダレヤナギ(枝垂柳、学名:テンプレート:Snamei)は、ヤナギ科の落葉高木である。
特徴
- 別名 イトヤナギ(糸柳)、シダリヤナギ、オオシダレヤナギ、オオシダレ
- 原産 中国で湿地に繁茂。
- 渡来 奈良時代
- 樹高 10〜20メートル。
- 枝 太い枝は上に伸びるが、先端の枝が細長く、垂れ下がる。
- 幹 暗灰色、縦に亀裂。
- 葉 披針形で鋸歯がある。
- 花 雌雄異株。春、暗黄緑色で葉に先だって尾状花序をつける。
- 種子 白い毛(柳絮)がある。
- 用途 街路樹、公園樹、花材、細工物。
文化的側面
古くから都市の街路樹としてよく用いられた。そのため、単にヤナギと言えばシダレヤナギを指すことが多い。ヤナギ並木などは、まず確実にこれである。銀座の柳は、よく知られ、多くの歌謡曲などにも顔を出す。都会の水辺、水路沿いや井戸などに植えられたため、井戸に出る幽霊にはシダレヤナギがつきものである。柳の木の下には幽霊が出るという迷信は、おそらく、夜間に風で揺れ動く柳の枝を誤認したところから来ていると思われる。陰陽道的には、柳は枝がよく動く=「陽」の性質を強く持つ存在であるから、それを相殺するために、「陰」の存在である幽霊が出ると解釈される。しばしばこれと対照的に「桜が陰であるため、その下で陽気に花見をする」という解釈を引き合いに出して説明される。