ホンダ・HR-V
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テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 HR-V(エイチアールブイ)は、本田技研工業がかつて生産、販売していた小型SUVである。
概要
「Small is Smart」の発想をもとに、日常生活での使いやすさやコンパクトさと軽さゆえの環境への影響が少なさに加え、楽しさ(Joyful)も求めた「J・ムーバー」の第2弾として、GA3型ロゴのシャシをベースにしたスリムなボディを、大径タイヤ[1]などによりSUVらしく車高を上げるという独特の成り立ちをしている。かつてないハイライダースタイルに、使いやすさと、走り、安全、環境など、全ての要素を盛り込んだことで、ホンダでは、既存のカテゴリには収まらない革命的なクルマであるとし、HR-VをSUVではなく、「ジェットフィール・ハイライダー」と呼んだ。
ボディ構造技術として、事故の際に搭乗者及び歩行者への衝撃を減らす、G-CON(衝突安全設計ボディ)をホンダで最初に採用した。
エンジンはD16A型のみの設定だが、グレードによってVTEC仕様とノーマル仕様が混在した。トランスミッションはマルチマチック(CVT)と5速MTの2種類。4WDはスタンバイ式のリアルタイム4WD(デュアルポンプシステム)で本格的なオフロード車ではないが、オリジナルのデザインの塗装を施され、各地の森林管理署の官用車に使用されている[2]。取扱販売店はベルノ店。
日本での販売は振るわなかったが、欧州ではベストセラーになったと言われている[3]。また、中東でも人気が高く、中古車が日本から多数輸出されている。
搭載エンジン
- エンジン種類:水冷直列4気筒横置き
- 弁機構:SOHCベルト駆動 吸気2 排気2 、SOHCベルト駆動 吸気2 排気2 VTEC
- 最高出力:77kW(105PS)/6,200rpm 、92kW(125PS)/6,700rpm(VTEC)
- 最大トルク:138N·m(14.1kgf·m)/3,400rpm 、144N·m(14.7kgf·m)/4,900rpm(VTEC)
- 総排気量:1,590cc
- 内径×行程:75.0mm×90.0mm
- 圧縮比:9.6
- 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
- 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
- 燃料タンク容量:55L
GH1/2/3/4型(1998-2006年)
- 1997年 - 東京モーターショーに、J-WJ(J・ムーバー ワイルド&ジョイフル ワゴン)として参考出品された。
- 1998年9月22日 - 3ドアの発売を開始した。バリエーションは、「J」(FF)、「J4」(4WD)及び「JS4」(4WD VTEC)の3種で、トランスミッションは5速MT(「J」、「J4」)とマルチマチックS(「J」、「J4」、「JS4」)が設定された。
- 1999年7月30日 - 5ドアを追加し、3ドアを一部改良した。内装色や素材の変更及び電波式キーレスエントリー、ボディ同色電動格納式リモコンドアミラー及びマイクロアンテナなどを標準装備した。最低地上高190mmから175mmに変更した。
- 2001年7月5日 - 「JS」(FF VTEC)を追加するなどマイナーチェンジを実施した。外装デザインの変更及び装備の充実を図り、平成12年度排出ガス規制値の50%以下まで低減した「優-低排出ガス」を全タイプが取得した。
- 2003年10月21日 - 装備の充実を図る小変更が実施され、同時に3ドアの全てのモデルと、5ドア「J4」のMT仕様が廃止された。
- 2005年5月 - コスミックグレー・パールを廃色した。
- 2006年2月 - モデル廃止・販売を終了した。
- 1998 Honda HR-V 01.jpg
前期型5ドア
車名の由来
「Hi-rider Revolutionary Vehicle」の頭文字をとってネーミングされた。
脚注
- ↑ ロゴやキャパが155SR13から175/65R14のタイヤを装着していたのに対し、当時のアコードより大径である195/70R15から205/60R16のタイヤを装着していた。
- ↑ 他には2代目スズキ・エスクードなどが存在する。
- ↑ 日本の自動車雑誌の中で最も辛口なレビューで知られるニューモデルマガジンXの「ざ・総括」において、特に3ドアモデルは国産車としては異例なほどの高評価を得た。