コム・デ・ギャルソン
コム・デ・ギャルソン(COMME des GARÇONS、略称: CDG)は、日本のファッションデザイナー・川久保玲が1969年に設立したプレタポルテ(高級既製服)ブランド。フランス語で『少年のように』と直訳されるが、実質は『少年の持つ冒険心(Avoir un sens de l'aventure comme des garçons,)』を意味する。
目次
概要
本ブランドの服作りは、当初からパリコレ出展以前においては、細密なパターンとそれを生かす最小限の色彩が特徴的であった。しかし、シンプルな外観の斬新さ、という断片的評価のもとに模倣が多くなされたため、その後、パリコレ出展を機に、造形と感受のコンフォートを前衛的な表現としてみせるという転向を図った。具体的には、服の表面に捻りを加える,撓みを持たせる,アシンメトリーの手法を取り入れるなど、布の平面性を越えた大胆な表現を探求している点があげられる。また、海外生産等の活用による合理化を期待されながらも、可能な限り日本国内での生産を手がけ、制作および製造における日本の高い技術の継続および伝承に積極的に取り組んでいる。本ブランドは、世界のファッション潮流を意識しつつも、それに抗して独自のコンセプトを貫徹させるところが際立っており、アンチモードの力強さと評されることもある。本ブランドにおけるアンチとは、一部メディアの不正確な紹介もあって、単に「反対の」という表面的意味に誤解されることは多いが、川久保玲氏自身の回想インタビューにもあるように、「多勢に動じない自分としての工夫・独自さ」という含みのある意味である。
本ブランドの歴史をみると、レディースにおいては、立ち上げから1970年代の創生期は最も純粋にコンセプトが表現されていた。具体的には、白・生成り・茶・グレー・紺・黒の落ち着いた色使いに加え、反面、その色使いに抗して、布地には大胆で微妙なシルエットを与える二面性を持っていた。他方、メンズにおいては、その立ち上げ時に、思想としてのアンチモードが最も強く表れていた。当時のモードスタイルは、遊び上手の男の衣装であり、一見して鮮烈な印象を与えるものであったが、それに抗して、働く男の休日の服がイメージされた。具体的には、印象を透過する癖のない色使いと硬質でややタイトなジャケット&パンツスタイルを基本とし、その中に着るシャツの身頃と袖の幅を大きく広げ、そして、第1ボタンと第2ボタンの間隔を広く取り、シャツの第1ボタンを外すと、シャツのシルエットと開いた襟元から、開放的な休日の表情を出すというような方法を採った。また、シャツに替え、当時はやや緩めのシルエットが一般的であったポロニットをタイトにして、ジャケットのボタンを外したときにも規律感のあるスタイルとなるようにするなどの工夫が凝らされていた。
ところで、別な観点からは、この二面性は本ブランドの本質でもある。この実践として、不変なもの/変化するものという相反する要素をひとつひとつのアイテムに持たせ、不変なものはコンサーバティブやトラディショナルとは次元を異にするアイデンティティーであり、変化するものはこのアイデンティティーによる表現としている。これはコーディネイトにおける煩瑣な様式からの開放と、そこに付加される嗜好の変化である。この服への考えはインターナショナルの舞台において、非構造的ないし解体的な表現として穴や布の縮み・染めとなって具体化され、構造的な表現としてシンメトリーおよびアシンメトリー・布の重ね合わせとなって具体化された。パリコレ進出以降、その傾向として、2014年度のコレクションまでは解体的な表現が多かったが、2015年のコレクション発表に及んで、特に、メンズラインではすべて、ブランド本来の持ち味である構造的な表現がみられた。本ブランドは、服に思想を込めるものであり、これが他のブランドとの間のアドヴァンテージでもあるが、2015年度においては、それが一体的表現としてインテグレイトされている点が従来と異なっている。
本ブランドは、例えば、絵画におけるジョルジョ・デ・キリコやアメデオ・モディリアーニのように、その前衛表現を特徴とする。そして、これは、現在においてもデザイナー各人とクリエーションに関わるすべての人たちのモチーフとなっている。しかし、一方で、定番・準定番とよばれるアイテム群があり、インターナショナルで高級なベーシックブランドとしても広く知られている。
なお、代名詞的に語られる1980年代前半のコレクションの多くは白・黒を中心としたモノ・トーンであり、モード誌等でそれまでのファッションの常識を覆すものであったと評されたことがある。しかし、モードの歴史を正確に追っていった時、黒という色はソニア・リキエル、ジャン・ポール・ゴルチェなどのデザイナーによって70年代末から取り入れられていたものであり、とりわけソニアは同時代において「黒のソニア」として注目されていた。こうした経緯を踏まえると、この時期に限ったコムデギャルソンの色使いは、現在、国内において広く見られるようになったモノ・トーンによるコーディネイトに先鞭をつけたものである。
その後、「黒」がその流行によってありふれた色となり、黒の持つ「色彩の否定と反抗」の意味が後退すると、赤を「唯一の色彩と他の色の否定」の意味で用いるようになった。そして無彩色や暗色の使用を経て、性差を大胆に超える伸びやかでかつ斬新なデザイン等で、先進的な試みは国際的に高い評価を受け続けており、日本を代表するブランドの一つと見なされている。
また、一方で、コーディネイトにおけるアイテムのフォアグラウンド/バックグラウンドのポジション効果について実験的な試みを行い、特に、1990年代後半ではボディー&クロウズの位相的表現で話題を呼んだ。なお、SHIRTというシングルアイテムのブランドでのトータルコーディネイトからの開放の試みや、アトリエの後続によるブランドの立上げには、この指向が強く現れている。このようなことから、ロバート・デ・ニーロやデニス・ホッパーなどをはじめとする世界各国のセレブリティに愛用されている。
なお、川久保玲と渡辺淳弥とでは、デザインへのアプローチが異なっており、前者は完成度の高いパターンを不可欠の前提とした上で、さまざまな表現を試みる傾向にあるが、後者は造形のハーモナイズを不可欠の前提とした上で、時々の関心の高い手法を加える傾向にある。栗原たお,丸龍文人は、両者とは異なるアプローチをしている。
1973年に株式会社コム デ ギャルソン設立。本社は東京都港区南青山。東京コレクション(1975年〜)、パリコレクション(1981年〜)に参加。ロンドンやニューヨーク、パリなど世界各地において200を超える直営店をもつ。
1991年、ヨウジヤマモトと合同で、東京にてメンズファッションショー「6.1 THE MEN」を実施した。
1983年より家具も手がけており、1991年にはパリで展覧会を開いたが、現在は販売されていない。
北京オリンピックに向けSPEEDO(スピード)社が開発した水着「レーザー・レーサー(LZR Racer)」のデザインでコラボレーションしており、「心シリーズ」として展開され活動の幅を広げている。
主要デザイナー
デザイナーは現在4人。川久保玲、渡辺淳弥、栗原たお、丸龍文人。
同社社長を川久保が、副社長を渡辺がそれぞれ務め、デザイナーが経営面においても責任を持つという姿勢を明確にしている。なお、同社常務は川久保の実弟である川久保理が就いている。以下はそれぞれのデザイナーの手掛けるブランドである(2011年A/W期現在)。
川久保玲
- COMME des GARÇONS
- 1969年創設。1981年にパリ・コレクションへ初参加。川久保玲のクリエーションを最も純粋な形で表現する代表的なライン。
- 2000年春夏「エンフォースメント」(Enforcement)
- 2000年秋冬「ハード&フォースフル」(Hard & Forceful)
- 2001年春夏「オプティカルパワー」(Optical Power)
- 2001年秋冬「タブーを超えて」(Beyond Taboo)
- 2002年春夏「エスニッククチュール」(Ethnic Couture)
- 2002年秋冬「ニッティングイズフリー」(Knitting is Free)
- 2003年春夏「エクストリームアンバランスメント」(Extreme Unbalancement/Extreme Embellishment)
- 2003年秋冬「スクエア」(Square/Mental Pilgrimage)
- 2004年春夏「上等のアブストラクト」(Excellent Abstract/Abstract Excellence)
- 2004年秋冬「ダークロマンス」(Dark Romance/the Power of Witches)
- 2005年春夏「パンクバレリーナ」(Punk Ballerina/Ballerina Motorbike)
- 2005年秋冬「ブロークンブライド」(Broken Bride)
- 2006年春夏「ロストエンパイア」(Lost Empire)
- 2006年秋冬「ペルソナ」(Persona)
- 2007年春夏「キュビズム」(Cubisme)
- 2007年秋冬「キュリオシティ」(Curiosity)
- 2008年春夏「不協和音」(Cacophony)
- 2008年秋冬「バッドテイスト」(Bad Taste)
- 2009年春夏「トゥモローズブラック」(Tomorrow's Black)
- 2009年秋冬「ワンダーランド」(Wanderland)
- 2010年春夏「反骨精神」(Adult Delinquent)
- 2010年秋冬「インサイドデコレーション」(Inside decoration)
- 2011年春夏「動揺」(Bouleversé)
- 2011年秋冬「ハイブリッドファッション」(Hybrid Fashion)
- 2012年春夏「ホワイトドラマ」(White Drama)
- 2012年秋冬「フューチャーズ・イン・トゥディメンションズ」(Future's in Two Dimensions)
- 2013年春夏「クラッシュ」(Crushing)
- 2013年秋冬「テーラリングの無限大」(the Infinity of Tailoring)
- COMME des GARÇONS COMME des GARÇONS
- 1993年創設。2005年春夏期よりrobe de chambre COMME des GARÇONSと統合。コムコムと略される。川久保の変わらずに好きなものが基本エッセンスとなって表現される。生産は日本とインポート(フランス、ブルガリア、ハンガリー、トルコなど)で約半分ずつである。
- COMME des GARÇONS noir(ノアール)
- いつ頃まで展開されていたかは不明。2005年秋冬期より再開。川久保の考える「noir」が表現される。
- COMME des GARÇONS HOMME PLUS(オム プリュス)
- 1984年創設。川久保がモードの冒険をメンズウェアのなかで展開するブランドでコレクションライン。メンズの基本を押さえながら既存のものにとらわれない遊び心にあふれたデザイン。
- 2004年春夏「シンプルと実用」(Simple & Utility)
- 2004年秋冬「彷徨える英国人」(Lost Englishman)
- 2005年春夏「ピンクパンサー」(Pink Panther)
- 2005年秋冬「スポーツテーラリング」(Sports Tailoring)
- 2006年春夏「リップ&タン」(Rip & Tongue)
- 2006年秋冬「バッドボーイ」(Bad Boy)
- 2007年春夏「ゴールデンボーイ」(Golden Boy)
- 2007年秋冬「マイウェイ」(My Way)
- 2008年春夏「スーパーインポジション」(Super Imposition)
- 2008年秋冬「タイムフォーマジック」(Time for Magic)
- 2009年春夏「ブラックイズベスト」(Black is Best)
- 2009年秋冬「ファッションイリュージョン」(Fashion Illusion)
- 2010年春夏「ランダムコラージュ」(Random Collage)
- 2010年秋冬「プロテクション」(Protection)
- 2011年春夏「スカルオブライフ」(Skull of Life)
- 2011年秋冬「デカダンス」(Décadence)
- 2012年春夏「テイラーリング・フォー・パンクス」(Tailoring for Punks)
- 2012年秋冬「男でも女でもない」(Neither Man nor Woman)
- 2013年春夏「プアキング」(Poor King)
- 2013年秋冬「青年期の木」(the Tree of Youth)
- 2014年春夏「孵化」(hatching)
- 2014年秋冬「聖なる上着(穴の空いた上着)」(Holy Jacket)「HolyとHole(穴)をかけている」
- 2015年春夏「平和の戦士」(soldier of peace)
- COMME des GARÇONS HOMME PLUS EVER GREEN
- 2005年秋冬より、以前のデザインを復刻・アレンジするラインをHOMME PLUS内に立ち上げた。2009年秋冬期にて終了。
- 2005年秋冬 「インサイド・アウト・サイド」(1998年秋冬)
- 2006年春夏 「ドッキング・ロック」(2000年秋冬)
- 2006年秋冬 「マジック・オブ・バイアス」(1997年秋冬)
- 2007年春夏 「シークレット・トレジャー(俗称:フリル期)」(1999年春夏)
- 2007年秋冬 「ブラック」
- 2008年春夏 「サイケ」(2001年秋冬)
- 2008年秋冬 「ブリーチ」
- 2009年春夏 「カーブ」(2002年秋冬)
- 2009年秋冬 「ピンクパンサー」(2005年春夏)
- COMME des GARÇONS HOMME DEUX(オム ドゥ)
- 1987年創設。スーツを中心に、ネクタイ、Yシャツなどを展開している。「日本の背広」のキャッチコピーで日本経済新聞や雑誌に広告を掲載していた。素材から仕立てまで正統派にこだわったもの作りが特徴。ビジネスパラダイムとアヴァンギャルドを両立させている。2009年秋冬期、新アドバイザーにユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文を迎え、"SUITS FOR THE HANDSOME MIND(ハンサムな心のためのスーツ)"をコンセプトとしてリニューアル[1]。リニューアルを期に、ロゴ・タグデザインを一新した。リニューアル初回のテーマは“プレイ・ウィズ・フォーマル”。
- COMME des GARÇONS SHIRT(シャツ)
- 1988年創設。フランスを主な生産国とするブランドであり、一点主義のグッズに道具からアートへの転換を試みて立ち上げられた。近年はアイテム数を増やしジャケットやパンツ等も揃える。ヨーロッパ向けの服でインポートされている。なお、素材の特性や産地固有の素材を生かした生産国の異なるアイテムもある(トルコや中国など)。また、他のラインはコラボレーションを除いて生地や縫製などは日本製である。
- COMME des GARÇONS 青山ショップオリジナル
- 1989年創設。服やバッグなど、青山店だけで販売する極めてレアなライン。一部は海外直営店をはじめ、2002年より京都店、2003年には大阪店、名古屋ラシック店などでもその一部を販売する。
- COMME des GARÇONS PARFUMS(パルファム)
- 1994年創設。パリの香水ショップオリジナルとしてスタート。2010年3月現在「SERIES 1:」から「SERIES 8:」までリリースされている。香水のほかにもキャンドルやシャワージェル、インセンス(お香)などもあり、パリ店ではコム・デ・ギャルソン初のチョコレート(SERIES 1:)なども販売されている。また毎年クリスマスやバレンタインなどには特定のテーマに基づいた限定パッケージの香水や真空パック入りのTシャツ、バッグなどを発売する。
- 10・corso・como COMME des GARÇONSオリジナル
- 2002年創設。服やバッグなど、ディエチ コルソコモ・コムデギャルソンだけで販売するライン。一部は他の路面直営店などでも販売される事がある。
- PLAY COMME des GARÇONS(プレイ)
- 2003年創設。コム・デ・ギャルソン唯一のキャラクターブランド。フィリップ・パゴウスキーデザインによるハート型オブジェがトレードマークで、単一オブジェの∞表現の可能性に遊ぶことがテーマ。コラボレーションをすることもある。
- COMME des GARÇONS 直営ショップオリジナル
- 2005年創設。服やバッグなど、直営ショップだけで販売するライン。ロゴは、COMME des GARÇONSに下線が引いてある。扱いのある直営ショップは、青山・丸の内・CORNER(伊勢丹新宿メンズ館2F)・EDITED(シブヤ西武4F)・静岡・京都・大阪・神戸・福岡・ラシック・ニューヨーク・DOVER STREET MARKET。
- BLACK COMME des GARÇONS(ブラック)
- 2009年に1年半の期間限定ブランドとして創設したが[2]、継続。2010年A/W期にセレクト形態を取り入れ、ショップ名をEDITED BLACK COMME des GARÇONSとした。文字通り黒がメインの展開で、過去の売れ筋デザインをアレンジしたアイテムもある。タブロイド誌のような一貫したコンセプトで、バックナンバーの作品をオーダーできるようにした、ファッションブランドとしては初の試み。
- COMME des GARCONS EDITED
- ヤッターマンや人造人間キカイダーとのコラボレーションTシャツを数量限定で展開していた。
- The Beatles COMME des GARCONS
- 2009年創設。オノ・ヨーコからの呼びかけを契機に、コラボレーションへ至る。ビートルズのロゴや過去のアルバムをモチーフとしたアイテムを展開している。ポール・マッカートニーの意向もあり、動物愛護のため、皮革は使用していない。一部商品はネットでも販売されている。
- Wallet COMME des GARÇONS
- 財布類のラインである。スペイン製皮革を使用している。
渡辺淳弥
- JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS
- 1992年創設。当時、tricotのデザイナーであった渡辺淳弥が自分自身のクリエーションを発表するライン。1992年に東京、1993年にパリで最初のファッションショーを行う。The North Faceやモンクレールとコラボレーションした製品もある。
- COMME des GARÇONS JUNYA WATANABE MAN
- 2002年創設。多様なモードイメージの、バランスおよびハーモナイズの妙の楽しさを表現している。
- eYe COMME des GARÇONS JUNYA WATANABE MAN
- 2005年創設。原宿店(東京)、南堀江店(大阪)の直営店向けオリジナル・ライン。当初の2年間は「アウトドア」をテーマに展開した。なお原宿店は2006年にコルソ内に、南堀江店は大阪路面店内に移転している。2007年秋冬から名古屋パルコ店でも取り扱い開始。
- 現在の取扱店は新宿伊勢丹メンズ館店、渋谷西武店、渋谷PARCOパートI店、10 corso como、名古屋パルコ店、岐阜店、京都藤井大丸EDITED店、梅田阪急メンズ館店、大阪店、福岡店となっている。
- JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS MAN (PINK)
- 2003年春夏期〜2005年秋冬期まで展開。
- JUNYA WATANABE MAN bis
- 2009年創設。メンズで定番化しているシリーズをレディースサイズで展開しているレディースライン。2009年秋冬現在、ブルックスブラザーズ、リーバイス、ラコステ、トリッカーズとのWネームアイテム、ロゴTなどを展開している。
- 取扱店は少なく、10 corso como、渋谷PARCOパートI店のみの取り扱いとなっている。
- COMME des GARÇONS HOMME(オム)
- 1978年創設。流行を意識しつつ時代性を感じさせない男の服をイメージし、独自のスタンダードを探求している。着る人の持ち味が生かされるデザインが基調。当初のロゴはHOMME COMME des GARÇONSであり、男の意味を強調していた。デザインは創設時は川久保玲、1990年からは田中啓一(2003年秋冬期に退職)、次いでデザインチームと変遷し、2004年春夏期より(2003年冬のコレクションから一部が)渡辺が担当している。
栗原たお
- tricot COMME des GARÇONS(トリコ)
- 1981年創設。コム デ ギャルソンより若々しいイメージで、着やすいアイテムが揃う。1987年から渡辺が、2003年から栗原が、デザインを担当する。
丸龍文人
- GANRYU(ガンリュウ)
- 2008年創設。COMME des GARÇONSの中では数少ない、ネット販売を行うブランド(外部リンクを参照)。
- 丸龍文人は1976年生まれ。2004年文化ファッションビジネススクール(BFB)卒業後、コムデギャルソンに入社。パタンナーを経て、2008春夏より『GANRYU』のデザイナーに就任。
過去のライン
- COMME des GARÇONS HOMME (Inverted)
- 通称オムスペシャル。モードの叛意で、ロゴは白地に黒文字。1998年秋冬期まで展開。
- COMME des GARÇONS HOMME HOMME
- HOMME(Inverted)の後継。HOMMEにHOMMEを重ねて綴りモードの叛意を改めて表した。1999年春夏期〜2001年秋冬期まで展開。
- COMME des GARÇONS 青山twoオリジナル
- 1999年春夏期〜2001年秋冬期まで展開。
- COMME des GARÇONS HOMME PLUS for District
- 2000年秋冬期〜2002年秋冬期まで展開。ただし2005年秋冬期にて一部再開される。
- robe de chambre COMME des GARÇONS
- 1981年〜2004年秋冬期まで展開。2005年春夏期よりCOMME des GARÇONS COMME des GARÇONSに統合される。
- PEGGY MOFFETT COMME des GARÇONS
- 2003年春夏期〜2005年秋冬期まで展開。
- SPORTS COMME des GARÇONS HOMME PLUS
- 毎期一つのスポーツをイメージしたデザイン(2005年秋冬期ボウリング、2006春夏期ボクシング、2006秋冬期スキー)。2005年秋冬期〜2006年秋冬期まで展開。
- tao COMME des GARÇONS
- 2005年秋冬期に発足。tricotのデザイナー・栗原が自分自身のクリエーションを発表するためにスタート。2005年、パリの自社フロアにて最初のファッションショーを行う。2011年春夏期に終了予定と報じられた[3][4]通り、終了した。
コラボレーション
コム デ ギャルソンは早くから同業種・他業種とのコラボレーションを行ってきており、別注から一から関わっているもの等様々である。その中でも、JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS MANは毎期コラボレーションを行っている。
- ARTISTS
- The Beatles[5]/Jan De COCK/HELMUT NEWTON/草間彌生 (YAYOI KUSAMA)/Alexander Stadler/The Rolling Stones/Jamie Reid/RichardPrince/寺田克也(KASTUYA TERADA) / マット・グレイニング
- CHARACTERS
- FASHION (general)
- H&M / District United Arrows / colette / TOP SHOP
- FASHION (clothes)
- Stephen Jones / クロムハーツ / C DIEM / KAWS / repetto / WOLF'S HEAD / モンクレール / ルイ・ヴィトン / Ligia Dias / HAMMERTHOR / フレッド・ペリー / SPEEDO / OUTLAW / CUTLER AND GROSS / HENRY BEGUELIN / visvim / コンバース / 吉田カバン / ドクターマーチン / Dry-shoD / CASEY VIDALENC / PeggyMoffitt / Tretorn / ヴィヴィアン・ウエストウッド / UNDER COVER / ミズノ / A BATHING APE / Supreme
- OTHER
- MEDICOM TOY / VOGUE NIPPON / ARTEK / コカ・コーラ
- JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS MAN
店舗
本ブランドにおける店舗は、単に製品を販売する場ではなく、ファッション表現の重要な要素のひとつとして位置付けられているため、当初から服とともにその話題性は高い。例えば、青山店は、2012年4月7日のリニューアルオープンを原点回帰として、それ以前の空中の開放感と緊張感をイメージさせるものから、発掘・発見されるファッションと遺跡での落着いた雰囲気をイメージさせるものへと変化した。
- 百貨店等テナントや海外店舗などは公式サイトを参照。
国内路面店
- 青山店 - 東京都港区南青山五丁目2番1号
- 1975年に第1号店としてオープン。1989年に現在の場所に移転。1999年、2012年にリニューアルを実施。
- 丸の内店 - 2店舗で構成。
- 3-4店 - 東京都千代田区丸の内三丁目4番1号 新国際ビルヂング1階
- 2-1店 - 同・丸の内二丁目1番1号
- 大阪店 - 大阪市中央区南船場三丁目12番22号
- 京都店 - 京都市中京区御幸町通御池上る亀屋町378番地
- 岐阜店 - 岐阜市西玉宮町一丁目3番2号
- 神戸大丸店 - 神戸市中央区明石町40番地 旧居留地38番館2階
- 福岡店 - 福岡市中央区大名一丁目3番33号
新旧店舗
- DOVER STREET MARKET GINZA COMME des GARÇONS- 東京都中央区銀座六丁目9番5号 ギンザコマツ西館1 - 6階
- 2012年3月16日オープン。株式会社コムデギャルソンの子会社にあたる株式会社DOVER STREET MARKET JAPANが運営を行っており、直営店ではない。
- 10 Corsocomo COMME des GARÇONS - 東京都港区南青山五丁目3番22号 ブルーサンクポイントA棟20号、同B棟
- イタリア・ミラノのセレクトショップ「10(ディエチ)コルソコモ」との共同作業。2012年2月14日を以って閉店。
AOYAMA2
- 青山店の近く骨董通り沿いに位置し、イベント会場やコラボレーションショップとして使用していた。現在はテナント契約終了。
- 所在地:東京都港区南青山五丁目12番3号
- HAPPY ARMY STORE (2004/1〜2004/6)
- colette meets COMME des GARÇONS (2004/7〜2004/12)
- JAN COMME des GARÇONS (2005/4〜2006/6)
- DOVER STREET MARKET (2006/9〜2008/7)
- LOUIS VUITTON at COMME des GARÇONS (2008/9〜2008/12)
- BLACK COMME des GARÇONS (2009/1〜2009/3)
- VOGUE NIPPON and Comme des Garçons MAGAZINE ALIVE (2009/5〜2009/11)
- COMME des GARÇONS MONCLER 365 (2010/3~?)
Six
2009年8月8日より、大阪店2階に「Six」と名づけたアートスペースをオープン。「Six」はSix Senses (the sixth sense) の意味。 “視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚“の5つの現実的な感覚に対して、第六感は、その次の、現実的に表現できない感覚“アレ”と同じような意味で、「6」はシュールレアリスティックでアレなセンスと考えられている。また、コム デ ギャルソンにとって「Six」は、1988年から1991年の間に発行していたイメージマガジンのタイトルで、そこからスペースの名前が付けられた。様々なアーティストとコラボレーションし、コム・デ・ギャルソンの視点で関西からアートを発信する新しい試みを行っている。
開館時間12:00〜19:00 月曜日休廊(月曜日が祝日の場合は営業)
- 草間彌生「増殖する部屋」(2009/8/8〜2009/11/8)
- 横尾忠則「ピンクガール」(2010/1/16〜2009/4/4)
- 森山大道「Northern」(2010/4/24〜2010/7/25)
- デヴィッド・リンチ「DARKENED ROOM」(2010/8/7〜2010/10/9)
- 宮島達男「Time Train」(2010/11/3〜2010/12/29)
- 中平卓馬「キリカエ」(2011/3/19〜2011/5/29)
- 加藤泉「はるかなる視線」(2011/7/9〜2011/09/11)
脚注
関連文献
- 『COMME des GARÇONS』川久保玲(監修)筑摩書房 1986.10 ISBN 4480870970
- 『Rei Kawakubo and COMME des GARÇONS』Deyan Sudjic(著作)生駒芳子(訳)マガジンハウス 1991.12 ISBN 4838702582
- 『Visionaire No.20 COMME des GARÇONS』Distributed Art Pub Inc. 1997.2 ISBN 9997598288
- 『MÉMOIRE DE LA MODE COMME des GARÇONS』FRANCE GRAND(著作)光琳社出版 1998.5 ISBN 4771329192
- 『The study of COMME des GARÇONS』南谷えり子(著作)秋山道男(監修)リトル・モア 2004.7 ISBN 4898151000
- 『Unlimited:COMME des GARÇONS』清水早苗(著作)NHK番組制作班(編集)平凡社 2005.6 ISBN 9784582620252
- 『ReFUSING FASHION:REIKAWAKUBO』Museum of Contemporary Art 2008 ISBN 9780979199141
- 『妹島和世による空間デザインCOMME des GARÇONS 東京文化発信プロジェクトラグジュアリー:ファッションの欲望 特別展示』東京都・財団法人東京都歴史文化財団(発行)2009.10
- 『美術手帖 2009年12月号 vol.61 NO.931』美術出版社 2009.11
- 『high fashion 2010年4月号 No.332』文化出版社 2010.2
- 『ROCKS VOL.6 CNN ENGLISH EXPRESS 2010年5月号増刊』朝日出版社 2010.5
- 『Pen 2012/2/13 No.507』阪急コミュニケーションズ 2012.2
外部リンク
- 公式サイト
- ドーバーストリートマーケット
- DOVER STREET MARKET / ドーバーストリートマーケット- ZOZOTOWN - DOVER STREET MARKETとGANRYUの取り扱い
- filip pagowski - PLAY COMME des GARÇONSマークのデザイナーのWeb
- NUMBER 3 is the former COMME des GARÇONS Guerrilla Store +30210 Athens
- The Beatles COMME des GARÇONS - ビートルズオフィシャルグッズのネット販売サイト