建築材料
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建築材料(けんちくざいりょう)とは、建築物を建てるために使用されるあらゆる材料のことである[出典 1]。
住宅や事務所、公共の建物など、あらゆる建築物を建てるときに用いられる多様な材料の全体が含まれ、建材(けんざい)とも呼ばれる。
建築物としての基本的な形状を構成する為の材料のみを指しており、クーラーのような付加的サービスを提供する機械設備などは含まれないことが一般的である。電気配線や水道・ガスの配管類、空調ダクトなどは除外されて語られることがあるが、遮光設備や免振設備、防音設備といった建築物に最初から組み込まれる特徴的な仕組みを備えた部位の構成材料が建築材料に含まれるなど、対象範囲には揺らぎがある。
分類
機能による分類
- 構造材 - 柱や壁といった構造躯体に使う材料
- 仕上げ材
- 内装材 - 内装に使う材料
- 外装材 - 外装に使う材料
- 補助材料 - 構造材や仕上げ材以外のその他の材料であり、塗料や接着剤が含まれる[出典 2][出典 1]。
単一の建築材料が必ずしも明確に構造材、仕上げ材(内装材、外装材)のいずれかに分類できるのではなく、複数の部位に使用されるものが多い[1]。
部位による分類
- 屋根材
- 壁材
- 床材
- 建具 - ドアや窓といった開口部を塞ぐための仕組み[出典 2]
素材による分類
- 石材 - 花崗岩、安山岩、流紋岩、砂岩、凝灰岩、粘板岩、大理石、蛇紋岩などの基本的な石材の他に、石綿(アスベスト)や人造石(人造大理石など)がある
- 木材 - 針葉樹や広葉樹の製材製品の他、集成材、合板(ベニヤ板)、繊維材、銘木など
- 鉄鋼材 - 鉄鋼製の線材、棒鋼(鉄筋等)、形鋼(H型鋼等)、鋼管など
- 非鉄金属材 - アルミ(アルミサッシ等)や銅、真鍮など
- ガラス材 - 窓用ガラス板、壁面用ガラスブロックなど
- 粘土焼成品 - 瓦、煉瓦、タイルなど
- 高分子材料 - プラスチック、合成繊維、人工大理石、ゴム、アスファルト、塗料、接着剤など
- セメントとコンクリート - 多様なセメントや石膏(石膏ボード)、コンクリート[出典 1]
- 植物繊維 - わら等[出典 2]
歴史
内装材
日本では伝統的に唐紙、障子などを用いており、紙による建材が古くから普及していた。また、木材を使うことも文化として古くからあった。
ヨーロッパでは床や壁に大理石を使用するなど、石材を建材とする例も古くから見られる。
中国では日本と同じく紙を建材に用いる例も多いが、木材・竹材などの植物起源材料のほか、石材なども多く使用されていた。また、漆喰なども使用されている。
原材料・用途
内装材など
材料名 | 原材料名 | 特徴 | 用途 | |
---|---|---|---|---|
アルミニウム | アルミニウム | 軽い、耐食性があり、加工が楽 | 建具(サッシ等) | |
すさ | 稲わら等 | ヒビや剥落を防ぐ | 内装材(壁、天井) | |
石膏ボード | 硫酸カルシウム | 耐火性、環境性、リサイクル可 | 内装材(床、壁、天井) | |
タイル | 磁器 | 吸水性極小、対侯性、耐久性 | 外装材、内装材(床、浴室等) | |
タイル | せっ器 | 吸水性小、硬い、対侯性、耐久性 | 外装材、内装材(浴室等)、舗装 | |
タイル | 陶器 | 吸水性有、多孔質 | 内装材 | |
モルタル | 砂、セメント、水 | ペースト状、伸縮性 | 仕上材、躯体調整、目地材等 | |
ラスボード | 石膏ボード | 耐火性、遮音性、 | 内装材(塗壁の下地) |
注記
出典
- ↑ 1.0 1.1 1.2 河上嘉人、他著、『建築材料』、朝倉書店、2009年4月20日初版第1刷発行、ISBN 9784254268768
- ↑ 2.0 2.1 2.2 三橋博三、他著、『建築材料学』、共立出版、2007年4月15日初版1刷発行、ISBN 9784320076952