キャリアウーマン
テンプレート:出典の明記 テンプレート:独自研究 キャリアウーマン(女性長期賃金労働者)とは、専門的な職務遂行能力を生かして長期に仕事に就く(キャリア)女性であり、企業における管理職志向が強いと考えられている。専門分野で就労する女性をこう呼ぶこともある。長期に亘りキャリアを重ねた女性に対して使用された言葉であり、社長夫人が取締役に名を連ねたような勤務実態の無い形では使用されなかった。1970年代頃からよく使われるようになった言葉であるが、現在では女性がキャリアを持つことを特別視する言葉であるためあまり使われなくなった。
キャリアウーマンという考え方
日本の企業は従来より、女性従業員に対しコピーやお茶汲みなどの雑務を任せるなど、女性の仕事は寿退社までの花嫁修業と考えられていたが、1980年代に男女雇用機会均等法が制定され、女性に対する労働上の差別をなくすための法改正が行われた。それ以降、さらなるキャリアアップを望み、有能な成績を持つ女性が多く職場社会で長期に雇用されている。オフィスでの事務作業だけでなく、自動車整備士や鉄道運転士などこれまで女性の就労例が少なかった現業職に女性が就くことが増えている。
かつては企業などで男性より優秀な実績を上げている女性が女性という理由だけで昇進できないという時代もあったが、しかし現代では各々の実績に応じて性別に関わらず管理職にも起用しようという流れがある。むしろ近年では同等の実績をあげている者の場合、女性を優先させるという動きが強い。
また、かつては男性職であった、研究職、医師、弁護士等においても、優秀な女性の進出が著しい。しかしながら、これらの職業では名前の一貫性が問われるため、結婚後も旧姓を通称として使用し働く女性が多いが、様々な障害があるため、選択的夫婦別姓制度等の導入が望まれている。
一方、世界経済フォーラムは2006年、世界各国の男女格差の度合いを指標化した「男女格差報告」(Global Gender Gap Report 2006)を発表したが、これによれば、日本は世界115カ国のうち79位である。
アメリカ・ニューヨークでは
1950年代のアメリカでは第二次世界大戦が終わり、男性が職場に復帰したことから腰掛で働くのが一般的になっていた。しかし1970年代のウーマンリブ運動等の影響や女性の大学進学率の向上などから、女性も男性と同じように働くようになっていき、1980年代には一般的になった。
現在では女性の管理職は一般的になっており、女性でも転職などを繰り返しキャリアアップ(アメリカには終身雇用の考えはない)したり、大学院で学んだり、育児と仕事を両立したりする母親も一般的になっている。そのため保育園やベビーシッターが普及している。古くからの価値観では母親は家にいるものとされているが、アメリカでは仕事と家庭を両立できるのであればキャリアは関係ないという価値観が普及している。自立精神が高いのが日本人女性との違いである。
現代のアメリカでは、「キャリアウーマン」の用語が「ワーキングマザー」といった用語とともに差別用語だと考えられるようになった。これはジェンダーの視点から「ウーマン」や「ガール」といった用語が職業名に付くことを避けるようになったためである。日本でも「看護婦」がジェンダーの視点から考えれば差別用語にあたるとして、その呼び名が「看護師」と修正されている(出典:「三省堂ワードワイズ・ウェブ」)。ただし男性の「医師」に対する「女医」はそのまま。
北欧では
高福祉国家で所得税などの税金が高いために女性も働くことが多く、スウェーデンなどでは女性の労働力率が70%超となっている。幼稚園や保育園のような子供を預かる公的サービスを受けられること、そして残業が少なく夕方には帰ってくることから両親が協力して子育てしながら共働きを達成することが可能になっている。 一般的に北欧諸国では既に「専業主婦」という考えは少数になっており、共働きのほうが一般になっている。