マリオカートアドバンス
テンプレート:Pathnav テンプレート:Infobox 『マリオカートアドバンス』は、2001年に任天堂より発売されたゲームボーイアドバンス用レースゲーム。マリオカートシリーズの第3作目となる。国外でのタイトルは『Mario Kart Super Circuit』。
価格改正(2011年8月11日実施)前のニンテンドー3DS購入者対象である「アンバサダー・プログラム」において、同年12月16日より、バーチャルコンソール版の無料配信がニンテンドーeショップにて開始された。
目次
概要
携帯型ゲーム機初のマリオカート。初代『スーパーマリオカート』をベースとした作品のため、システムが似ており、前作『マリオカート64』では無かったコイン制・リトライ回数制限などが復活している。後の同シリーズ作品は64版をベースとしたものが主流なので、その意味では唯一のスーパーファミコン版直系作品とも言える。ただし、登場キャラクターは64版と同じである。
本作ではシリーズ初の要素が多い。まず、コースである。オリジナルが20コース、そして今作からシリーズ初のリメイクコースであるSFC版のコース(リメイク仕様)が20コースが収録され合計40コース。その合計数はシリーズの中でも歴代最多となった。また、GPモードではシリーズ初のランク評価が実装された。これは後発の『マリオカートDS』、『マリオカートWii』、『マリオカート7』でも採用されている。さらに、発売当時はモバイルシステムGB(2002年12月18日、サービス終了)で日本全国のプレイヤーと競うことが出来る一種の全国対戦もシリーズにおいて初めて可能になった。また同サービスでは、タイムアタックでの記録送信による全国記録の閲覧も行なえた。しかし、どちらも現在終了している。
本作品以降はGPのコンピュータカートが使うアイテムのジャンルが増えているのも特徴で、SFC版での「妨害アイテム設置」「無敵」・前作『64』で加わった「サンダー」に加え、甲羅系アイテムまでも発射するようになる。そのため、直接プレイヤーのカートを狙うという高い攻撃性が加わったことにより、従来作以上にアイテム対策が必要となっている。
なお、ゲームボーイアドバンス以降の携帯型ゲーム機で展開されたマリオシリーズ作品の中で唯一、NINTENDO64における3D作品と同様のモデリングデザインが使用されている[1]。
キャラクター紹介
プレイヤー
- 軽量級 - キノピオ、ピーチ、ヨッシー
- 加速に優れる反面、最高速は今ひとつ。草地などに入っても、あまり減速しない。重いカートには当たり負けしやすい。
- 中量級 - マリオ、ルイージ
- 軽量級と重量級の中間性能となる、標準タイプ。
- 重量級 - ドンキーコング、ワリオ、クッパ
- 最高速に優れる反面、加速やハンドル操作は鈍い。軽いカートに接触しても弾かれにくい。草地などに入ると、大きく減速してしまう。
その他のキャラクター
- ジュゲム
- 他のシリーズ作品同様、コースアウト時の救助など、プレイヤーのアシストをする。
- プクプク
- 表彰台で勝者にトロフィーを渡してくれる。「プクプクアイランド」の背景にも登場。
- カニさん
- 「ヘイホービーチ」、「プクプクアイランド」に登場。横方向に移動し、接触するとスピンさせられてしまう。
- かいぞくヘイホー
- 「ヘイホービーチ」と「プクプクアイランド」に登場。「ヘイホービーチ」では大砲を撃ってきて、これに当たるとクラッシュしてしまう。なお、「レイクサイドパーク」の火山弾も同じ効果を持つ。
- ドッスン
- 「クッパキャッスル」全てに登場。セオリー通り、上から踏み潰してくる。スターで倒す事が可能。SFC版では潰されてもコインは減らなかったが、今作では潰されると大量にコインを失ってしまう。
- バブル
- ドッスン同様、「クッパキャッスル」全てに登場。例によってマグマから飛び出してくる。接触しても、すぐにBボタンを押せばスピンしないようになっている。
- テレサ
- アイテムとしてのテレサとは別に、「テレサレイク」と「オンボロさんばし」に登場。「テレサレイク」では単なる背景だが、「オンボロさんばし」ではプレイヤーが接触すると、まとわりついてスピードダウンさせる上に、コインを取られてしまう。
- チューさん
- 「チーズランド」に登場。他作品『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』にも登場するネズミのキャラクター。コース上をうろうろしており、接触するとスピンさせられてしまう。
- カモメ
- 「プクプクアイランド」に登場。接触した際のデメリットはなく、ただ飛んで逃げていくのみ。
- ヘイホー
- 「サンセットこうや」に登場。テントを作り、ヤリホーのようなインディアン風の格好をしてプレイヤーを待ち構える。プレイヤーが接触すると、しがみついてきてスピードダウンさせられてしまう。表彰シーンにも登場し、プレイヤーに拍手する。
- ペンギン
- 「スノーランド」に登場。動かないが、接触するとスピンさせられてしまう。
- 雪だるま
- 「スノーランド」に登場。接触すると跳ね返される。2回接触すると消えてしまう。
- パックンフラワー
- 「ヨッシーさばく」に登場。砂漠の渦に潜み、通過しようとしたプレイヤーを食べてしまう。コースアウトさえしなければ影響はない。
- カメック
- 「クッパキャッスル3」に登場。ゴール地点付近を、ほうきにまたがって浮遊しているが、単なる背景なので実害は無い。
- メカクッパ
- 「クッパキャッスル4」に登場。カニさんやチューさんと同様、コース上を左右に横断しては止まる動きを繰り返している。接触するとスピンさせられてしまう。
- クモクモーン
- 「レインボーロード」に登場。真下を通過する際に雷が落ちると、スピンを起こす上に小さくなってしまうなど、サンダーと同じ効果を持つ。
- クリボー、ノコノコ、パタパタ、ボム兵、ハンマーブロス
- 表彰シーンの時のみ登場し、プレイヤーに拍手喝采を送る。
ゲームモード
- マリオGP
プレイヤーとCOMをあわせた8人で4コースを順番に走るモード。この作品で初めて、評価制が採用された。各コースで、1-4位に入ると、ドライバーズポイントがもらえ、次のコースに進める。5位以下だった場合は先に進めず、リトライをしてコースをやり直す必要がある。SFC版と同様に、完走前でもリトライはできるが、3回しかリトライできない。ただし、SFC版とは違い、1UPシステムはない。
- タイムトライアル
プレイヤー1台のカートで走り、タイムを競うモード。走った記録は保存でき、さらに、新作コースのみ、10個までゴーストをセーブすることもできる。
- フリーラン
マリオGPと同様、プレイヤーとCOMをあわせた、8人で走るモードだが、こちらは、好きなコースを自由に選ぶことができる。なお、プレイ前に、3つの項目を自由に設定ができる。これが後に、DS,Wii版の1人用のVSとなって採用される。
- VS
2-4人で通常のコースを自由に走って競うモード。すべてのコースをプレイするには、プレイする人全員が「マリオカートアドバンス」のカートリッジが必要。1カートリッジプレイの場合は、遊べるコースがかなり限定され、おまけの4コースしか選ぶことができない。
- バトル
2-4人で戦うモードで、専用のステージで相手の3つの風船を割りあうモード。マリオGPなどと違い、アイテムに制限がある。
コース
グランプリでは4コース×5カップの20コースがある。これらに加え、コインを100枚以上取り優勝するとスーパーファミコン版のコース(本項では省略)が現れる。但し、本作の関係上コース配分は編集し直され、一部ギミックを削除した簡易コースとなっている。ちなみに、1カートリッジプレイで使えるコースはおまけコースのキノコカップの全4コースのみとなっている。
キノコカップ
- ピーチサーキット(任天堂公式記録 0'48"88)
- キノコ城(ピーチ城)が背景にあるコース。最初のコースとあって難易度は低い。様々なコーナーがあり、ドリフトの練習ができるようになっている。後発の『マリオカートDS』にも登場。
- ヘイホービーチ(任天堂公式記録 0'56"98)
- リバーサイドパーク(任天堂公式記録 0'56"78)
- クッパキャッスル1(任天堂公式記録 0'44"93)
- クッパの作ったコース。道幅は広く、直線と直角コーナーで構成されている。コース終盤、マグマ上を飛ぶジャンプ台があり、飛びそこねるとマグマに落ちてしまう。本作品の新作コースの中では最も全長距離が短い。後発の『マリオカート7』にも登場し、そちらでの唯一の本作由来コースとなっている。
- クッパキャッスル系統の音楽は『スーパーマリオ64』におけるクッパとの対決時の音楽のアレンジが使用されている。
フラワーカップ
- マリオサーキット(任天堂公式記録 0'59"81)
- マリオの横顔がモチーフのサーキット。コース全長は短めだが、ヘアピンや連続コーナーがあり、難易度はやや高い。ゴール手前にピットがあり、ダッシュ板がある。
- のちに『マリオカート8』にも登場し、コウラカップに降格。そちらでの唯一の本作由来コースとなっていると同時にヘアピン付近が反重力ゾーンに変更されている。
- テレサレイク(任天堂公式記録 1'17"86)
- 暗闇の中を走るコース。コース序盤にジャンプ台があり、コースの端にある壁に激突するとタイルが消えてしまう。更に、コースには見えにくい青い橋もある。
- 余談だが、BGMの一部に、SFC版のコース「おばけぬま」のフレーズが含まれている。
- チーズランド(任天堂公式記録 0'55"86)
- 夜のチーズランドを走るコース。道幅は広いが、路面が滑りやすい。コース中盤には立体交差、終盤にはチューさんが点在しており、難易度はそこそこ高い。
- クッパキャッスル2(任天堂公式記録 1'08"73)
- クッパの作ったコース。路面に穴が開いていたり、ジャンプ台が多くあったりと、「クッパキャッスル1」よりも難易度は上がっている。後発の『マリオカートDS』にも登場。
サンダーカップ
- ルイージサーキット(任天堂公式記録 1'16"96)
- 常に雨が降っているテクニカルコース。滑りやすくなってはいないが、所々にある水溜まりにはまるとスピンしてしまう。気球船の飛行場があり、次の「スカイガーデン」と繋がっている。後発の『マリオカートDS』にも登場しこのはカップに昇格。
- スカイガーデン(任天堂公式記録 1'00"75)
- 空に浮かぶコース。コースの幅は広く、特に障害物はないが、フェンスが無いためにコースアウトしやすい。後発の『マリオカートDS』にも登場し、なお同じカップ名だが、一番難しいレトロカップとなったサンダーカップに昇格。『マリオカート8』に同名のコースが登場するがこちらとは一切異なる。
- プクプクアイランド(任天堂公式記録 1'06"40)
- 夕焼けの砂浜を走る海系コース。道が分かれる場所が多数ある。比較的、凶悪なトラップは少なく、途中アホウドリが日向ぼっこしている。
- サンセットこうや(任天堂公式記録 1'15"28)
- 荒野の道を走る凸凹コース。ゴールする頃には背景が夜になる。沼やヘイホーの住むテントが障害物となっている。
スターカップ
- スノーランド(任天堂公式記録 1'20"78)
- 雪が降り積もるコース。コースそのものは広いが、路面は凍結していて非常に滑りやすい。また、ペンギンや雪だるまなどの障害もある。
- リボンロード(任天堂公式記録 1'05"36)
- 赤い道路がリボンのようになっているコース。背景はプレゼントの箱で埋め尽くされている。コースに散在するダッシュバンや、立体交差が特徴的。ショートカットできる場所も存在する。
- ヨッシーさばく(任天堂公式記録 1'18"85)
- 砂漠のコース。スフィンクスのような像があり、パックンフラワーが砂漠の渦に潜んでいる。路面状態はあまり良くなく、道幅も狭いので難易度は高い。
- クッパキャッスル3(任天堂公式記録 1'25"71)
- クッパ城の外側に位置するコース。それまでの「クッパキャッスル」コース同様に、ドッスンやバブルといった障害物もある。道幅は狭く、中盤にジャンプ台が多くある。後発の『マリオカートWii』にも登場。
スペシャルカップ(隠しカップ)
- レイクサイドパーク(任天堂公式記録 1'04"23)
- 火山付近の自然系コース。道幅は広いが、難易度は高い。コース中盤に火山弾が飛んできて、終盤には立体交差がある。2周目以降では、火山の噴火が始まる。
- オンボロさんばし(任天堂公式記録 0'52"38)
- 山奥の建物の近くで行われるコース。「テレサレイク」とは異なり、所々木が腐食して床が抜けている場所がある。中盤にテレサがうろついており、接触するとスピードが落ちてしまう。こちらには見えにくい青い橋が至る所にある。
- クッパキャッスル4(任天堂公式記録 1'42"03)
- 本作品の全40コースの中では最長となるコース。道幅はかなり狭く複雑なコースになっている。ドッスン・バブルに加えてメカクッパも障害物として登場する、「クッパキャッスル」コースの集大成。
- レインボーロード(任天堂公式記録 0'48"23)
- シリーズ恒例の虹の道。難易度は非常に高い。コース上の至る所にダッシュ板があり、流れ星や雷雲などの障害物も点在。コースの端はスタート地点を除いてフェンスがなく、ジャンプ台になっていることから、ダッシュキノコを利用したショートカットが可能となっている。BGMのイントロが『スーパーマリオカート』の同名コースのアレンジしたものが使用されている。またファイナルラップ時のBGMはイントロを除いた所から始まる。
バトルコース
- バトルコース1(マリオサーキット)
- 特に仕掛けがないシンプルなコース。後発の『マリオカート7』にも登場。そちらでの背景は、『スーパーマリオカート』のマリオサーキットのものに差し替えられている。
- バトルコース2(クッパキャッスル)
- 「田」の字型になっているコース。
- バトルコース3(ピーチサーキット)
- 特に仕掛けがないシンプルなコース。後発の『マリオカートWii』にも登場。
- バトルコース4(ヨッシーさばく)
- 中央に大きな湖がある。ダート箇所もあり。
アイテム紹介
- キノコ
- ミドリこうら(シングル・トリプル)
- アカこうら(シングル・トリプル)
- バナナ
- テレサ
- サンダー
- スター
- トゲゾーこうら
各アイテムの詳細は、マリオカートのアイテムを参照。
外部リンク
脚注
テンプレート:マリオカート- ↑ 以降の3D作品では、ニンテンドーゲームキューブ以降でのデザイン同様となる。