ガンダムエアマスター
ガンダムエアマスター(Gundam Air-Master)は、テレビアニメ『機動新世紀ガンダムX』に登場する架空の兵器。
旧地球連邦軍のガンダムタイプMS(モビルスーツ)で、劇中では主要人物の一人であるウィッツ・スーの乗機として登場する。
本項では改修機であるガンダムエアマスターバーストの解説も行う。
機体解説
第7次宇宙戦争において旧地球連邦軍が投入した決戦兵器「ガンダム」の1機。高速飛行形態「ファイター(戦闘機)モード」に変形可能な「トランスシステム」を採用した可変MSとして開発された。ガンダムタイプの中では随一の機動性と航続距離を誇り、大戦当時はフラッシュシステムで制御されたGWビットと共に強力な機動部隊を編成していた。
マントのように両肩を覆う主翼は自在な展開が可能で、MS形態においても高い運動性と滞空能力を発揮する。背部に備えられたファイターモード用のノーズ(機首)部は、MS形態時に迫り上げることで背部メインスラスターの噴射を阻害しないようになっている。基本的に大気圏内用での運用を想定しているが、メインエンジンを換装することで宇宙戦闘にも対応可能。機動性確保のため各部の徹底的な軽量化が行われており、結果として火器の搭載量が限定される弊害が生じている。しかし、本機自体の性能はそれを補って余りあるもので、特に大戦後は飛行可能な機動兵器がほぼ失われていることから、その戦術的優位性は計り知れない。
劇中ではフリーのMS乗りウィッツ・スーが、かつて所属したバルチャーから譲り受けた本機に搭乗し、ガンダムX、ガンダムレオパルドと共にバルチャー艦「フリーデン」の主力を務める。
武装
- バスターライフル
- 軽量強靭なルナ・チタニウム合金製ビームライフル。通常のライフルと同等以上の出力を維持しつつ、半分程度の重量に抑えられている。計2挺を携行し、不使用時は両腰にマウントされる。ファイター形態では両腕ラッチに肩・機首向きに装着し、この状態でも発砲も可能。18話では銃口に偏向レンズと思しき物が確認でき、27話ではガンダムダブルエックスが本銃を使用する。
- 前作の『新機動戦記ガンダムW』の主役機「ウイングガンダム」が使用するバスターライフルと同一名称だが、性能などはまったく違う。
- ヘッドバルカン
- 両側頭に内蔵された機関砲。威力は低いが、武装の少ない本機にとっては貴重な装備である。
- ノーズバルカン
- ファイター形態のノーズ部に内蔵された機関砲。ヘッドバルカンよりも大口径で高威力。MS形態では対空火器として使用されると文字設定にあるが、劇中ではそのような形で使用されたことはない。
- ショルダーミサイル
- フォートセバーンでの対パトゥーリア戦で使用[1]。両肩に増設された大型多弾頭ミサイル。フリーデンのチーフメカニック、キッド・サルサミルが旧連邦軍の武器格納庫から調達したミサイルを改造した物。着弾直前に無数の小型弾に拡散し、広範囲に打撃を与える。
ガンダムエアマスターバースト
通称エアマスターB。新地球連邦軍のMAガディールとの戦闘で中破したエアマスターを、キッド・サルサミルとエスタルド人民共和国の手によって改修した機体。機体色も改修前の赤系統から青系統に変更された。
原型機の欠点である火力の低さを補うために、大幅な武装追加が施されている。この改修で自重は増加したが、主翼中間に推力偏向機構を備えた大型ブースターを装備したことで、機動性はむしろ向上している[2]。
原型機と同様にGファルコンと合体することで、火力の強化と巡洋艦をしのぐ最高速度を発揮する。ただし、劇中では合体時の姿がコンピュータ上で提示されたのみで、実際に合体することはない。
武装(バースト)
バスターライフルとヘッドバルカンは継続して装備されている。上記参照。
- ノーズビームキャノン
- ノーズバルカンに代わり機首下部に装備された大口径ビーム砲。複数のMSを一掃する破壊力を持つ。ノーズバルカン同様、MS形態時は上方への対空火器して使用されると設定されているが、劇中ではそのような使用法は見せていない。また多くの文字設定では×2と設定されており、機首上部にそれと思しきビーム砲のディティールが存在するが、劇中では発砲描写がないため詳細は不明である。
- ブースタービームキャノン
- 主翼の増加ブースター前部に搭載された2連装ビーム砲。主翼を展開することでMS形態でも使用可能。
- ミサイルライフル
- ビームライフルの両側にミサイル[3]を設置した複合火器。銃自体の外見は水平二連の銃身とポンプアクション式のフォアエンドを有したショットガンに類似しており、一部資料ではミサイルショットガンとの記述も存在する。劇中未使用(1/100プラモデルに付属)。
GWビット
テンプレート:機動兵器 エアマスター専用のGビット。第七次宇宙戦争の最終局面で用いられた。