朔望月
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朔望月(さくぼうげつ、英語:synodic month)は、月の満ち欠けの1周期である。特に、朔(新月)から次の朔、あるいは望(満月)から次の望までの期間を呼ぶ。朔とは太陽と月の合(黄経差が0°)、望は太陽と月の衝(黄経差が180°)のときである。
平均朔望月
月の複雑な軌道のため、周期にはおよそ29.27日から29.83日の幅がある。この平均を平均朔望月と呼び、地球と月の公転周期から求めることができ、約29.530 589日であるが、次に示すように、少しずつ長くなっている。
- 2000年(元期J2000.0) 29.530 588 853日 = 29日12時間44分02.8769秒 = 2 551 442.8769秒
- 2013年央 29.530 588 882日 = 29日12時間44分02.879 秒[1] = 2 551 442.879 秒
平均朔望月の計算式は次の通りである[2]。
平均朔望月(日) = 29.530 588 853(日) + 0.000 000 002 162 × Y
ここで、Y は、J2000.0(2000年1月1日12時(地球時TT))からのユリウス年数である。 したがって、1ユリウス世紀につき、0.000 000 2162日、すなわち 約0.018 68秒ずつ長くなることになる。
月の大小
太陰暦・太陰太陽暦では、朔の日を月の第1日目に合わせることにしているので、朔望月の計算をもとに1日(ついたち)を決め、大の月(1ヶ月30日の月)、小の月(1か月29日の月)を配当していくようにしている。もちろん平均すれば、平均朔望月にはぼ等しくなる。