伊予鉄南予バス
伊予鉄南予バス株式会社(いよてつなんよバス)は、愛媛県南予地方をエリアとする路線バス・貸切バスを運営する伊予鉄道100%出資の路線バス、高速バス、貸切バス事業者で、伊予鉄グループの一員である。本社は愛媛県八幡浜市にある。
概要
伊予鉄道自動車部(バス部門)からの分社化により新設された会社である。営業エリアは、愛媛県南予地方のうち、伊予鉄道のバスが乗り入れる八幡浜市以北で、三崎港(西宇和郡伊方町)を含む。また、2005年10月1日に、同じ伊予鉄グループの伊予鉄久万バス(本社:久万高原町)を吸収合併し、伊予鉄久万バスが運行していたすべての路線を引き継いだため、久万(上浮穴郡)地域もカバーしている。
八幡浜市内では、同じく南予地域を主たる営業エリアとする宇和島自動車と、おおむねJR八幡浜駅を境として、同社が北部、宇和島自動車が南部とすみわけている(市立病院への乗り入れ等一部例外あり。)なお両社の競合区間では、同一地点にある停留場であっても、伊予鉄南予バスが「大黒町一丁目」としているのに対し宇和島自動車が「銀行前」であるなど、互いに名称が異なる例が存在する。
車両は路線車、高速車、貸切車いずれも親会社の伊予鉄道の車両と外見上はほぼ同じであり、同社で新車購入した車両を除いては、 伊予鉄道自動車部からの譲渡車両である。後輪タイヤ横の社名や、観光タイプ車両後部の社名記載の違いがある程度である。 ただし、ICカード機器を搭載していないため ICい〜カードは利用できない。伊予鉄道の車両に貼り付けられている「ICい〜カード」ステッカーの有無でも判別可能である。
- Iyotetsunanyobus HINO skeleton K-RS340P.jpg
貸切バス(日野・スケルトン 現存しない)
歴史
- 1989年(平成元年) 8月8日: 伊予鉄道より、南予地方の路線を引き継ぎ設立。同日、久万地区の路線を引き継ぎ、伊予鉄久万バス設立。
- 2004年(平成16年)2月17日: 同社初となるノンステップバスを1台導入(後に増備)。
- 2005年(平成17年)10月1日: 伊予鉄久万バスを吸収合併し、全路線を引き継いで久万地区における路線バスの運行を開始。
- 2007年(平成19年)4月28日: 八幡浜 - 松山空港 - 松山観光港のリムジンバス運行開始。
- 2007年(平成19年)12月10日: 八幡浜 - 高松間の高速バス(さぬきエクスプレス八幡浜)運行開始。
- 2008年(平成20年)5月31日: 八幡浜 - 松山空港 - 松山観光港リムジンバス廃止。
- 2010年(平成22年)3月31日: さぬきエクスプレス八幡浜廃止。
- 2010年(平成22年) 4月1日: 撤退した西鉄高速バスに代わり、道後エクスプレスふくおかの運行に参入。
事業所
主な路線
通学・通院利用が中心のため、土曜・休日は全便運休となる路線が多い。
- 八幡浜駅前 - 雨井・伊方・三机・三崎
- 主に国道197号旧道を経由するが、1日1往復(土曜休日は0.5往復)の急行便のみ全区間バイパス経由
- 長浜駅前 - 大洲病院前 - 八幡浜港
- 長浜 - 磯崎
- 長浜 - 郡中
- 内子 - 中山
- 久万 - 面河 - 石鎚土小屋
- 久万 - 上直瀬 - 杣野前組
また伊予鉄道の下記路線につき、運行管理を受託している。
- 八幡浜特急線: 松山市駅 - 伊予市 - 大洲 - 八幡浜港 - 三崎
- 高速バス大阪線: 八幡浜駅・松山市駅 - 阪急梅田(伊予鉄担当便のうち八幡浜発着の2往復)
- 高速バス名古屋線: 八幡浜駅 - 松山市駅 - 名鉄バスセンター(伊予鉄担当便)
高速バス
- 松山 - 福岡線(道後エクスプレスふくおか): 伊予鉄道と共同運行。西鉄高速バスの撤退により、2010年4月1日より参入。
休止・廃止路線
- 八幡浜 - 高松線(さぬきエクスプレス八幡浜): 四国高速バスと共同運行。2010年3月31日の運行を最後に廃止された。
- Iyotetsu nanyo bus sanuki express yawatahama selegaFD U-RU2FRAB.jpg
さぬきエクスプレス八幡浜