リリーカード
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リリーカードとは、1988年から2003年まで名古屋市交通局で使われていた乗車カードである。2003年3月の使用停止後、残高を移し替えたユリカと交換するサービスを行っていたが、2006年3月31日をもってユリカとの交換が終了し、以後無効となった。
名称は英語でユリ(名古屋市の花)を意味する「リリー(lily)」から来ている。
概要
リリーカードは、磁気カードによるプリペイドカード式の乗車カードで、名古屋市交通局の市バス・地下鉄で利用することができた。
地下鉄に乗車するときは、「カードが利用できる自動券売機」にリリーカードを投入し、普通乗車券に引き換えて使用した。また、「のりこし自動精算機」で乗車券の不足金額の支払いにリリーカードを使用することもできた。ユリカとは異なり、カードを直接自動改札機に投入することはできなかった。
バスに乗車するときは、料金箱のカードリーダーに直接投入して使用した。基幹2号系統では、名鉄バスでも使用できた。
有効期限は無く、残額がある間はいつまでも使用可能であった[1][2]。1998年5月6日にユリカが導入され、以後リリーカードは段階的に発売停止、使用停止、同額のユリカとの交換も終了となった。
カードの種類
- リリーカード500(発売額: 500円、500円分使用可能)
- リリーカード1000(発売額: 1,000円、1,000円分使用可能)
- リリーカード3200(発売額: 3,000円、3,200円分使用可能)
- リリーカード5400(発売額: 5,000円、5,400円分使用可能)
昼間割引券はなかった。通常柄のカードの他に、絵柄を指定できるものもあった。
- 「モデルタイプ」
- あらかじめ用意された絵柄うち好きなものを選択し、自由にメッセージやイラストを入れることができた。最低50枚から印刷された。
- 「フリータイプ」
- 絵柄や文字を自由にデザインすることができた。最低300枚から100枚単位で印刷された。
- 「百合のカードにメッセージ印刷」
- 通常柄の「リリーカード500」に自由にメッセージを追加することができた。最低10枚から印刷された。
歴史
- 1988年3月1日 - 発売開始
- 1988年4月1日 - 名古屋市営地下鉄全線で使用開始
- 1989年10月2日 - 基幹1号系統に試験導入
- 1991年10月1日 - 名古屋市営バス全路線に導入
- 1992年4月1日 - 基幹2号系統で名古屋市営バスと名鉄バスでの共通乗車が可能になる
- 1998年5月6日 - ユリカ導入に伴い、発売停止
- 2003年3月27日 - 使用不可となり、残額を同額のユリカと交換するサービスを開始
- 2006年3月31日 - この日をもってユリカとの交換を終了、以後無効となる
参考文献
- 名古屋市 「市バス地下鉄ガイド」『広報なごや No.508 特集号』 1990年4月
- 名古屋市交通局 『交通局ニュース No.99』 1992年3月
- 名古屋市交通局 『交通局ニュース No.113』 1995年8月
- 名古屋市交通局 『交通局ニュース No.118』 1996年10月
- 名古屋市交通局 『市バス・地下鉄ニュース』 1998年5月