NHK京都放送局

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NHK京都放送局(エヌエイチケイきょうとほうそうきょく)は、京都府放送対象地域とする日本放送協会(NHK)の地方放送局。テレビとラジオで京都府域向けの放送を行っている。

概要

1925年(大正14年)に大阪放送局の出張所として開設され、昭和天皇の即位礼開催に合わせスタジオが設置された。1932年(昭和7年)にこれらを統合して京都放送局となった。1972年(昭和47年)からアナログ総合テレビ放送が開始され、2005年(平成17年)4月1日より地上デジタル放送を開始した。

地上デジタル放送では郵便番号設定により京都府内では京都放送局に優先設定され、京都市内の一部が放送エリアのめやすになる大阪放送局24ch[1]には枝番が付く。

現放送会館の老朽化が著しいことから移転が検討されていたが、本部レベルで地下鉄烏丸線東西線が交差する烏丸御池駅近くの土地を取得したことが発表され、2014年の移転を予定している[2]

なお、現在局舎内に置かれているラジオ第1放送の送信所については、2014年7月15日に開催されたNHK理事会において、大阪第1放送(美原ラジオ放送所)に統合するかたちで廃止する方針であることが発表された[3]

沿革

  • 1925年(大正14年)7月16日 - 受信相談窓口として四条河原町社団法人大阪放送局京都出張所開設。
  • 1928年(昭和3年)11月5日 - 京都駅前の百貨店「物産館」(後の近鉄百貨店京都店・プラッツ近鉄→2007年閉店、現在の京都ヨドバシ)に大阪中央放送局京都演奏所(スタジオ)開設、ラジオ番組制作を開始。開設の目的は、昭和天皇即位の礼の中継を行うためであった。
  • 1932年(昭和7年)3月20日 - 社団法人日本放送協会関西支部京都支所開設(出張所から昇格)。
  • 1932年(昭和7年)5月25日 - 京都放送局に本免許交付(呼出符号:JOOK 周波数:960kc 出力:300W)。
  • 1932年(昭和7年)6月24日 - 出張所と演奏所を統合し、京都放送局開局、ラジオ第1放送開始。
  • 1948年(昭和23年)12月1日 - ラジオ第2放送(呼出符号:JOOB)開始。
  • 1950年(昭和25年)6月1日 - 放送法施行に伴い社団法人日本放送協会が解散。一切の権利義務は特殊法人としての日本放送協会が継承。
  • 1965年(昭和40年)3月 - 京都放送会館が改築竣工。テレビ番組制作を開始。
  • 1971年(昭和46年)3月27日 - FM放送開始。大阪放送局の大電力化に伴い、ラジオ第1放送と第2放送の廃止が計画されていたため、府域FM放送用に新しい呼出符号(近畿圏の他局のパターンにそろえたJOTP-FM)が割り当てられたが、計画変更によりラジオ第1放送の存続が決まったため、1972年、沖縄復帰により呼出符号の変更を余儀なくされた前橋放送局に「JOTP」を譲り、現在のJOOK-FMとなった。
  • 1972年(昭和47年)3月13日 - 総合テレビ(アナログ)のローカル放送(呼出符号JOOK-TV、UHF波)開始。
  • 1973年(昭和48年)3月20日 - ラジオ第2放送廃止。
  • 1997年(平成9年)8月 - 京田辺市に学研都市報道室を開設。
  • 2004年(平成16年)7月 - 舞鶴市に丹後舞鶴報道室を開設。
  • 2005年(平成17年)4月1日 - デジタル総合テレビ(呼出符号JOOK-DTV)開始。[4]
  • 2011年(平成23年)7月24日 - アナログ放送終了。
  • 2014年(平成26年) - 烏丸御池付近に、新たな放送会館が完成する予定。[5]
  • 2015年(平成27年) - ラジオ第1放送、83年の歴史に幕を下ろす予定[3]

送信施設概要

テレビ放送
系統名 コールサイン チャンネル 空中線電力 ERP 放送区域内世帯数
総合
テンプレート:Small
JOOK-DTV 25ch 1kW 6.6kW 約113万世帯
Eテレ
テンプレート:Small
京都中継局 40ch 20W 360W 約53万7千世帯
アナログ総合 JOOK-TV 32ch 映像10kW/
音声2.5kW
映像66kW/
音声16.5kW
-

※2011年7月24日廃局。

ラジオ放送
系統名 コールサイン 周波数 空中線電力 ERP 放送区域内世帯数 送信所置局住所
ラジオ第1 (JOOK) 621kHz 1kW - - 京都放送会館内
FM放送 JOOK-FM 82.8MHz 1kW 1.95kW 京都市西京区大原野南春日町1411(小塩山

ラジオ第1中継局

舞鶴以外では、送信周波数が近い近畿広域局であるABCラジオ(周波数1008kHz)が受信困難となっている。

FM中継局

  • 京都京北 87.9MHz / 10W
  • 舞鶴 84.2MHz / 100W
  • 峰山 83.5MHz / 100W
  • 福知山 84.8MHz / 50W
  • 宮津 86.1MHz / 10W
  • 丹波美山 83.6MHz / 10W
  • 綾部八津合 81.9MHz / 3W

報道室・通信部

報道室
  • 学研都市
1997年(平成9年)開設。京田辺市に所在。なお、同報道室からリポートなどを中継で伝えることから、スタジオの設備があるものと思われる。
  • 丹後舞鶴
2004年(平成16年)7月開設。舞鶴市に所在。同市ほか府北部の取材拠点として利用されている。[5]
通信部
  • 福知山

情報カメラ

※SD(ハイビジョン非対応)

主な京都局制作番組

京都の歴史と伝統や文化を伝えるための単発番組を数多く制作し、日本全国向けに放送している。なお、京都競馬場で開催される中央競馬GI競走の中継は大阪放送局の担当。

総合テレビ

ラジオ

  • ニュース・気象情報・放送局からの告知など - いずれも平日のみ放送されており、土日・祝日及び年末年始は大阪から放送している。
  • 放送時間は以下のとおり(※印は第1放送およびFM放送で、無印は第1放送のみで放送)。
    • ※11:50 - 12:00
    • ※12:15 - 12:20
    • 13:55 - 13:58
    • 15:55 - 15:58
    • ※18:50 - 19:00

スポーツ中継

過去の番組

事件

2002年(平成14年)1月18日、京都局内で立てこもり事件が発生したが、犯人が立てこもっていたロビーに総合テレビが映ったテレビが設置されていたため、関西のNHK(大阪局制作)では犯人を刺激しないための配慮から、NHKニュース7NHKニュース9NHKニュース10で立てこもり事件を放送する際には大阪局から別の関西のニュースに差し替えたほか、関西845などの関西ローカルのニュース・天気を拡大して放送するなど、当該事件のニュースを犯人に視聴させないようにした[6]。また、午後8時前に全国向け特設ニュースが当該事件を放送した際にも関西ローカルのニュースに差し替えて放送するなど、事件が解決するまで同様の対応をとった。

アナウンサー・キャスター・リポーター

アナウンサー

キャスター・リポーター

関連人物

脚注

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外部リンク


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テンプレート:Radio-Kansai
  1. [Dpa]放送エリアのめやす(大阪局)
  2. 新会館建設について - NHK京都放送局(2010年6月24日付、2011年2月10日閲覧)
  3. 3.0 3.1 テンプレート:PDFlink
  4. 比叡山テレビ放送所はデジタル放送については2010年春まではNHK京都総合とKBS京都テレビのみ配信されていたが、2010年(平成22年)夏に近畿広域圏4局(府域放送のテレビ大阪を除く)とNHK大阪教育の配信も開始された。テンプレート:PDFlink - NHK京都放送局(2011年1月26日閲覧)
  5. 5.0 5.1 京都局のあゆみ - NHK京都放送局(2011年1月26日閲覧)
  6. 当時はテレビによる定時の京都府域向け番組が中断されていた時期で、事件発生当時も関西広域向けのニュース番組をそのまま放送していた(詳しくは「イブニングネットワーク」を参照)。現在の「ニュース610 京いちにち」「京都ニュース845」にあたる府域番組の開始はこれより後のことだった。