E-wing

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e-wing」(イーウィング)は、遠州鉄道浜松観光バスが運行する空港リムジンバス路線の愛称である。正式名称は「空港直行バスe-wing」。 現在、静岡県遠州地区を始発として中部国際空港へ結ぶ中部国際空港線が運行されている。

路線概説

中部国際空港線

中部国際空港開港に合わせて運行を始めた。呼称の「e-wing」は一般公募によるものであり、飛行機を連想させる "wing" を併せることで、遠鉄("e"ntetsu)が運行する空港連絡バスであることを表したものである。

浜松市中区浜松駅バスターミナル掛川市掛川IC駐車場・磐田市磐田IC駐車場から、東名高速道路伊勢湾岸自動車道知多半島道路セントレアラインを経由し、愛知県常滑市中部国際空港(セントレア)まで運行する。

ただし、磐田IC・掛川IC発着便の一部は浜松西IC止まりのため、浜松西ICでの乗り換えを要する。

旧名古屋空港(現・県営名古屋空港)の頃は公共交通機関で遠州地区から同空港へ行く場合、鉄道路線バスなど複数の交通機関を乗り継がなければならなかったが、中部国際空港の開港と同時に運行を開始した当路線により、乗り換えの手間が低減し、旅行先で滞在できる時間帯が拡大するなど空路利用時の利便性が大幅に向上した。

富士山静岡空港線

富士山静岡空港の開港に伴い、同空港へのリムジンバスも「e-wing」として運転を開始した。

掛川IC発で掛川駅南口を経由していた。他に静岡県自主運行バスの形態でホテルコンコルド浜松・浜松駅〜静岡空港間をノンストップでつなぐ系統も存在していたが、2012年3月24日をもって廃止となり、続いて同年10月28日をもって掛川インター・掛川駅南口〜富士山静岡空港間も廃止。これにより同路線は全線廃止となった。

沿革

  • 2005年
    • 2月17日 - 中部国際空港開港にあわせて中部国際空港線が運行開始。当時は磐田駅(一部便のみ)・浜松駅〜中部国際空港間で運行。
    • 6月17日 - 利用者10万人達成。
    • 9月1日 - ダイヤ改正。(中部国際空港〜磐田営業所便、浜松西IC〜磐田営業所間連絡便を新設。磐田駅発着便は廃止。)
    • 11月1日 - ダイヤ改正(増便)。
  • 2006年
    • 5月8日 - ダイヤ改正。(中部国際空港〜磐田IC駐車場〜掛川IC駐車場間新設。掛川・空港系統の停留所に東名浜松北が追加。磐田営業所バス停は廃止。)
  • 2007年
    • 3月27日 - HP上で予約の変更・取消しが可能になるなど予約システムがリニューアル。
    • 6月1日 - ダイヤ改正。(増便、一部便の行き先変更、高丘駐車場の閉鎖・バス停廃止。)
  • 2009年
    • 6月4日 - 静岡県から業務委託を受け、静岡空港開港にあわせて富士山静岡空港線が浜松西IC〜富士山国際空港間で運行開始。東名袋井、掛川駅南口、東名豊橋北(静岡空港発着・接続便のみ)に停車。また、この日より予約受付時間が前日の18時までとなった。
    • 9月12日 - 掛川駅南口〜富士山静岡空港の区間便を開設。
    • 10月19日 - ダイヤ改正。同時に手荷物持ち込み制限が変更。
  • 2010年
    • 7月1日 - 同年9月までの期間限定運行としてホテルコンコルド浜松・浜松駅〜富士山静岡空港間の直行便を運行開始。(その後、運行期間を延長)
    • 8月16日 - ダイヤ改正。(富士山静岡空港線の減便および区間短縮。)
  • 2011年
    • 4月1日 - 浜松観光バスが参入し共同運行となる[1]。同時にダイヤ改正。(中部国際空港線の所要時間延長とそれに伴う時刻変更、富士山静岡空港線の時刻変更。[本数変更は無し。])
  • 2012年
    • 3月24日 -「ホテルコンコルド浜松・浜松駅〜富士山静岡空港間」の便が業務委託契約期間満了となり、運行を終了した。
    • 10月28日 -「掛川IC・掛川駅南口〜富士山静岡空港」の便を運行終了。これにより富士山静岡空港線は全線廃止となった。
  • 2013年
  • 2014年
    • 4月1日 - 消費税増税に伴い運賃改定。
    • 6月1日 - ダイヤ改正。最終便延長。

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運行会社

車両

  • 一般路線車両用のカラーリングをベースに車体側面を飛行機風のアレンジを施した、専用の三菱ふそう・エアロバス三菱ふそう・エアロエースを使用している。
  • 専用車は全車が補助席付き4列シート車で車内にトイレは設置されていない。貸切用途から改造[2]した車両[3]が多くを占めているが、最近では当路線用に新製車も投入されている。
  • 車内サービスとして、雑誌の貸し出しや文字ニュース・車内誌の提供を行っている。以前は新聞の貸し出しも行われていたが、不況などにより2010年に廃止された。
  • 増車時や点検整備時には貸切車を使用する場合があり(前部に「e-wing」又は「路線バス」のステッカーを掲出)、まれに日野・セレガも充当される。なお、掛川駅南口~富士山静岡空港の区間便のみ、磐田営業所に所属していた元東名オレンジ急行用の三菱ふそう・エアロスター2374号車(既に廃車)が充当されたことがあり、現在でもいすゞ・キュービック2688号車が充当されることがある。
  • e-wing専用車が追分すいすいバスモーニングダイレクト東名オレンジ急行に充当されることもある。
  • 2011年4月1日より傘下の浜松観光バスが運行に携わるに当たり、遠州鉄道から浜松観光バスへ車両が3台移籍した。

停留所一覧

所在地 停留所名\系統 浜松駅~中部空港系統 掛川IC~中部空港系統
愛知県 常滑市 中部国際空港
中部国際空港1番バスのりば
豊川市 東名豊川
静岡県 浜松市 北区 東名三ヶ日
西区 浜松西インター駐車場
中区 本田技研
ヤマハ前★
学芸高校前)
ホテルコンコルド浜松前★
浜松城公園入口)
浜松駅
浜松駅バスターミナル11のりば
東区 東名浜松北◇◆※
(有玉神社)
自動車学校前
磐田市 磐田インター駐車場◇※
(美登里町上)
袋井市 東名袋井
掛川市 掛川インター駐車場
  • ●:全便停車、○:一部便のみ停車
  • 掛川発着便の大部分は、掛川IC~浜松西ICのみの運行。浜松西ICで浜松駅発着便と接続。
  • ☆:同名のバス停に停車する遠鉄バス一般路線にのりかえ可能
  • ★:同位置にある()内の名称のバス停に停車する遠鉄バス一般路線にのりかえ可能
  • ◇:周辺にある()内の名称のバス停に停車する遠鉄バス一般路線にのりかえ可能
  • ◆:周辺にある〈〉内の名称の駅で遠鉄電車にのりかえ可能
  • ※のバス停はパークアンドライド対応のバス停。
  • 中部国際空港での乗車または降車のみでの利用可能。

備考

  • 浜松駅・掛川IC発中部国際空港行きは予約制で、あらかじめインターネットや電話などで予約した旅客が優先的に乗車できる(当日空席があれば予約しなくても乗車できる)。なお、座席指定制ではなく予約式の座席定員制なので全席自由席となっている。
  • 中部国際空港発(浜松駅・掛川IC行き)と静岡空港系統は(予約制ではない)座席定員制で、先着順の乗車となる。
  • 浜松駅・浜松西インター・中部国際空港から乗車する場合は券売機、磐田インターから乗車する場合は近くの委託発売所で乗車前に乗車券を購入し、降車時に運賃箱に投入する。それ以外の停留所から乗車する場合は乗車時に整理券を取り、降車時に運賃箱へ整理券と運賃を投入する。
  • 運賃の支払いに乗車カード(ETカードナイスパス)・各種フリー乗車券は利用できない。
  • 掛川IC・磐田IC・浜松西ICの各乗り場にはパークアンドライドに対応した事前予約制の利用者専用駐車場を設置しており、マイカー利用客の利便性を向上している。

脚注

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関連項目

外部リンク


  1. 会社案内 | 浜松観光バス
  2. 運賃箱や降車ボタンの設置、車内前方の一部座席の荷物置場への改造など。
  3. なお、2007年7月の「e-LineR」(浜松横浜線)運行開始に合わせ、貸切用から転用した車両のうち1台が浜松横浜線用に再転用された。