青椒肉絲

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テンプレート:出典の明記 テンプレート:Chinese 青椒肉絲(チンジャオロウスー、日本語名(カタカナ表記):主に「チンジャオロース」、英語名: Chinjao Rosu, Green pepper steak)は、ピーマンと細切りにしたなどを炒めた中華料理である。

発祥の中国においては豚肉を使用するのが標準であり、牛肉を使用した場合「青椒肉絲(チンジャオニウロウスー)」、もしくは短縮して「青椒肉」、「青椒」などと表記する。日本の場合、牛肉を使用していても「青椒肉絲(チンジャオロース)」の名で呼ばれることが多い。

概要

「青椒(チンジャオ)」とは辛みを抜いて品種改良した唐辛子(現代ではピーマンししとうなど)の緑色の果実を指し、「絲(スー)」とは細切りのことを指す。つまり青椒肉絲とは、ピーマンなどの細切りと肉材の細切りを炒めた料理のことをいう。中国の素朴な作り方では老酒のみを調味料として使用するとされる。

現代の一般的な調理法としては、下味を付けた豚肉ないし牛肉の細切りと、ピーマン、タケノコタマネギモヤシネギなどの野菜の細切り、調味料には醤油ショウガニンニク胡椒オイスターソース片栗粉、そして油は胡麻油が使われることが多い。

青椒肉絲の起源は古くから豚肉を調理した福建料理に端を発するともいわれる。四川料理とされることも多いが、現代においては辛みよりも旨みを重視する広東風のものがポピュラーであり、オイスターソースカキ油)、酒(紹興酒など)、砂糖などを使って甘辛く調味される。一方、四川風のものでは豆板醤醤油などを使って辛味を効かせて仕上げられる。

中国だけでなく、北米ヨーロッパ日本などの華僑により伝えられ世界中でポピュラーな中華料理として定着している。アメリカでは、豚肉よりも牛肉が好まれるため牛肉を調理し濃いめの味付けがされているなど、材料や味付けを変えてその土地の嗜好に合わせた料理に変化している。多くの日本のものはアメリカスタイルの影響を受けているといえる。

なお、中国では、単に「肉」と表記した場合は豚の肉である「豬肉」のことを指し、他の肉の場合にのみ種類がわかるようにすることが多い。

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