関西ウィーク

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関西ウィーク』(かんさいうぃーく)は、NHKが、毎年10月末〜11月初旬の1週間を利用して、大阪放送局並びに関西圏各放送局が制作する全国放送番組関西に関連した特集番組を特に集中編成して展開する企画である。

大阪局が2001年11月に現在の新局舎を大阪市中央区大手前(旧局舎前)に完成したことを記念して行われているもので、2000年までは、5年ごとの開局記念年度が実施された時に、NHK大阪の開局日(1925年6月1日)に合せて6月に行われていた。

わが心の大阪メロディー

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「わが心の大阪メロディー」の生放送が行われるNHK大阪ホール

2001年から期間中の文化の日の前後のゴールデンタイム枠に、総合テレビラジオ第1(海外へはNHKワールド・プレミアムNHKワールド・ラジオ日本)を通して放送される公開番組である。会場はNHK大阪ホール

番組体裁としては毎年8月に実施されている『思い出のメロディー[1]の関西版といった趣で、視聴者から寄せられたリクエストとそれに関するエピソードを記したお便りと歌手の歌唱を紹介し、また関西に縁の深い著名人、その年下期の『連続テレビ小説』の出演者(年度下期は原則として大阪局発)などをゲストに交えてその歌にまつわるトークを展開していく。

司会は上沼恵美子とNHKの現役男性アナウンサー(放送時点での東京アナウンス室在籍者。男性アナウンサーを東京局から呼ぶ理由については不明)のコンビで担当する。

第1回(2001年)ではやしきたかじんに出演を依頼するも、たかじん本人は即座に断った。たかじんは生前、NHK嫌いを公言しており「誰が糞NHKなんかに出るか」と出演を断ったことを自慢話にしていた。

フィナーレは、当初は中村泰士が本番組のために作った曲『大阪ヒューマンランド 〜やんか!〜』を、中村自らの指揮により全員合唱するものであった。しかし中村が高齢となり健康上の問題もあったこと、歌詞の中に出てくるプロ野球チーム大阪近鉄バファローズ2004年に消滅したことから、2005年で終了。2006年 - 2010年2013年は、上沼が実姉・海原万里との漫才コンビ“海原千里・万里”として1975年に発表した『大阪ラプソディー』を上沼本人のメインボーカルにより全員合唱した。また2011年2012年は『青い山脈』が歌われている(『青い山脈』は関西との縁[2]が深いという意味での選曲である)。なお『大阪ラプソティー』については、2006年 - 2010年・2013年以外の年も上沼により番組内で歌唱されている。

  • 放送時間:19:30 - 20:45(JST
    • 2004年10月30日に放送されたが、新潟県中越地震に伴い『NHKニュース7』を拡大したため、30分繰り下げた。
    • 2005年から2009年の放送日:文化の日(11月3日)固定
    • 2010年以降は『NHK歌謡コンサート』の放送枠を使う形で、10月最終ないし11月第1火曜日の19:30 - 20:43に放送されている。
    • 2010年、ラジオ第1は開催当日にプロ野球日本シリーズ中継を行ったため11月13日(土曜日)19:30 - 20:43に遅れ放送。
    • 2012年(放送日は10月30日)はNHKワールド・プレミアム、ラジオ第1、NHKワールド・ラジオ日本では放送当日にプロ野球日本シリーズ中継を行うため、NHKワールド・プレミアムは11月2日(金曜日)19:30 - 20:43に、ラジオ第1とNHKワールド・ラジオ日本は11月7日(水曜日)20:05 - 21:18にそれぞれ遅れ放送(NHKワールド・プレミアムのプロ野球中継はBS1との同時放送である)。
  • 司会:上沼恵美子(開始当初 - )、宮本隆治(2006年まで)、水谷彰宏(2007年)、石澤典夫(2008年)、高山哲哉(2009年)、青井実(2010年 - )
    • 上沼は石澤の大ファンである。宮本がNHKを退職した当時、石澤は単身赴任で名古屋局にいたため、後任指名は実現せず。石澤の東京復帰を待ってようやくコンビが実現した。

その他

  • 期間中は、『土曜スタジオパーク』など、一部の情報ワイド番組が大阪発となるほか、ゴールデンタイムの番組も関西をテーマにした内容に特化して放送される[3]。BSでも、関西にちなんだ内容の番組が編成される。
  • また関西向けの地域放送でも特集編成を充実させている。
  • 原則11月3日文化の日2006年度は11月5日までの3連休に開催)には、このイベントの集大成ともいえる「大阪放送局施設見学会」も毎年実施されている。見学会では、NHK大阪放送局で製作される連続テレビ小説のヒロインによるトークイベントや、スタジオセットの見学会、またデジタル放送の体験イベントなどのアトラクションが実施されている。

脚注

  1. 2011年の『思い出のメロディー』は東北地方太平洋沖地震東日本大震災)後の混乱を避けるため、NHK大阪ホールで実施。
  2. 作曲者の服部良一が大阪府出身。また服部が六甲山の山並みを見ている時にメロディーが浮かんだ、という逸話がある。
  3. 2013年度より毎週金曜日に大阪発のレギュラー放送が設けられた『ゆうどきネットワーク』については特に特集編成は行われず。

外部リンク

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