観音寺競輪場

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テンプレート:基礎情報 競輪場 観音寺競輪場(かんおんじけいりんじょう)は、香川県観音寺市にあった競輪場で、2012年3月7日に開催廃止となった。廃止時の施設所有および主催は観音寺市で実施は日本自転車競技会中四国支部。

本項では当地において競輪場外車券売場として運営されるサテライト観音寺(サテライトかんおんじ)についても記述する。

概要

観音寺競輪場は1950年に開設された。記念競輪(GIII)として『ことひき賞争奪戦』が毎年10月に開催され、またS級シリーズとして現役時代は通算1232勝を挙げた吉田実を称え『吉田実杯争奪戦』が開催されていた。

過去には1997年1998年2007年ふるさとダービー2004年西王座戦が開催された。

2005年1月31日からはA級ツイントーナメントを、前半は「ブルーステージ」後半は「グリーンステージ」の名称で実施していたが、2005年12月25日をもって終了した。

2004年3月17日から四国競輪インターネットライブでの動画実況放送を開始したが2010年11月2日に終了した。トータリゼータシステムオムロンを採用していた。

銭形くん

マスコットキャラクター「銭形くん」は、地元のイラストレーターである岡谷敏明の制作によるもので、1997年のふるさとダービー開催時にお目見えしたが、人気が高かったことから2000年に観音寺市(旧市)のマスコットキャラクターとして昇格し、市町村合併による新市制施行まで用いられており、それにちなんだ『銭形くんカップ』が行なわれていた。なお場外車券売場に移行後も「銭形くん」の使用は継続されており、観音寺市(新市)も市として「銭形くん」の使用を進める方針をとっている[1]

また銭形くんにちなんだ歌もあり、それが当場締め切り前BGMにもなっていた。このBGMは高松競輪場でも使用されている。

バンク

400mバンクを使用。カントがやや浅いものの、クセの少ない標準的なバンクである。2006年春の改修工事でコーナー進入部分のカントを改良し、より走りやすいバンクになった。

バックストレッチから3コーナー側は観音寺港に近いので海風に注意が必要となっている。

廃止の経緯

2006年9月に観音寺市は赤字決算が続くとして開催日数の年間約70日から約40日以下の削減と、日本自転車振興会(現在のJKA)への交付金を5年間延納する「特例」の適用を経済産業省等と協議することを表明[2]し、これが受け入れられ2007年10月24日に当年度を含め年間開催日数を70日から37日に削減した[3](他場の場外発売はこれまで通り実施)。

これにより債務の削減を図ろうとしたが収益の回復が芳しくない状況[4]の上、2012年度にはJKAに対する交付金の支払猶予などの「特例」が期限を迎えることから、2011年9月27日に観音寺市議会は「競輪事業の本場からの撤退を求める決議案」という観音寺競輪場からの主催撤退案を可決した[5]。これについて市長の白川晴司は競輪場を場外車券売場として維持する方針を表明し[6]11月9日に2012年3月末をもって観音寺競輪場での本場開催を廃止することを正式に発表した[7]2012年3月5日から7日に最後の本場開催が行われ、場外車券発売が終了する3月30日をもって競輪場としては閉場となった。

なお今後、競走路については当面の間自転車競技場として残されることになり、その他の施設は場外車券売場として使用される建物を除いては順次撤去される予定。

サテライト観音寺

テンプレート:公営競技場外発売所 2012年4月5日から車券の場外発売については、競輪場外車券売場のサテライト観音寺として行われる[8]。施設は競輪場の東スタンドがそのまま流用され、岸和田競輪場の開催を中心に、全てのGレースと一部のFI、FII、ナイター競走が1日最大4場発売される。

また観音寺駅から南東の国道11号沿いに所在する国道前売サービスセンターについても、そのまま発売が継続される。

経緯

観音寺市は2006年3月4日より場外車券売場として『サテライト阪神』を四国ではなく兵庫県三木市に開設したが、近畿では初の専用場外車券売場であったため本場にあたる観音寺より近畿地区の競輪場の発売のほうが多くなったことや、2007年3月14日大阪府中央区に会員制の専用場外車券売場『サテライト大阪』 が開設されるなど、状況が大きく変化してしまったことにより2010年4月よりサテライト阪神は岸和田市岸和田競輪場)に管理施行権を譲り渡すことになった[9]

その後、競輪の本場開催廃止にあたりサテライト観音寺として場外発売のみ継続することになったが、観音寺市が競輪施行権を返上したため自ら場外発売を実施できなくなることから、上述の経緯もありサテライト阪神同様に岸和田市が管理施行者として施設運営に当たることになり、観音寺市は競輪場の施設を岸和田市に賃貸することになった。なお国道前売サービスセンターについても競輪場同様に運営される[8]

主なアクセス

歴代記念競輪優勝者

2002年 児玉広志 香川
2004年 小野俊之 大分
2005年 石丸寛之 岡山
2006年 飯嶋則之 栃木
2008年 香川雄介 香川
2009年 栗田雅也 静岡
2010年 小嶋敬二 石川
2011年 十文字貴信 茨城
※1節4日間制開催となった、2002年4月以降の歴代記念競輪優勝者を列記。

脚注

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外部リンク

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