横浜市交通局1000形電車

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ファイル:さよならヘッドマークの1000形.jpg
さよならヘッドマークを装着した
最終日の1000形
(2006年12月16日 / 新羽駅)

横浜市交通局1000形電車(よこはましこうつうきょく1000がたでんしゃ)は、横浜市交通局横浜市営地下鉄)1号線・3号線(現行愛称、ブルーライン)で1972年昭和47年)から2006年平成18年)まで運行された通勤形電車

概要

1号線の上大岡駅 - 伊勢佐木長者町駅間開業に伴って1972年に登場した。1000形という形式は1号線用車両を表している。

開業当初は3両編成だったが、1977年(昭和52年)6月に5両編成に、さらに1985年(昭和60年)3月に6両編成とされた。そのため、1号車が制御電動車 (Mc) 、3号車が付随車 (T) となっている[1]。4号車は車両基地内での入換時に携帯用の簡易運転台が接続できる構造になっていた。

最大で6両編成14本(84両)が在籍していたが、抵抗制御であったこと、製造から30年を経過し、かつ老朽化が進んでいたため、2004年(平成16年)から3000R形と入れ替えで順次廃車が始まった。

2007年(平成19年)12月15日から開始された1号線・3号線のワンマン運転には対応せず、2000形とともに2006年(平成18年)12月13日をもって定期運用から離脱し、同年12月16日の「はまりんフェスタ」のさよならイベントを最後に営業運転を終了した。これをもって1号線・3号線の車両は3000形に統一された。

最後まで在籍していたのは1141F(第14編成)で、2006年11月28日から先頭車の前面に「さようなら1000形 横浜市交通局」と表記した特製のヘッドマークを装着し、2000形と同様に「はまりんフェスタ」までヘッドマークを装着した状態で運行された。

外観

車体全長は18m級、客用ドアは片側3か所であり、内部構体は普通鋼製、車体外板のみステンレス鋼を用いたセミステンレス構造で基本的に無塗装とされたが、客用ドア部分は縦方向に青で塗装された。前面は窓のない非常用貫通扉を中央に配し、窓ガラスの寸法は左右非対称であった。

更新工事

製造当時は非冷房車だったが、1989年(平成元年)度 - 1992年(平成4年)度に以下の改造を行った。

  • 冷房装置を設置。
  • 1両につき車内旅客案内表示器1台とマップ式の次駅案内装置を2台を客用ドア上に千鳥配置で搭載した。
  • 先頭車の乗務員室仕切りの後部にクロスシートを設置した。
  • 先頭車のクロスシートの反対側への車いすスペースを設置した。
  • 前面の行先表示器を交換し、運行番号表示器はマグサイン式とされた。

保存車

  • 2006年3月に運転を終了した1011F(第1編成)は開業時の3両 (1011-1012-1016) となって新羽車両基地動態保存されている。2012年11月には現役引退以来6年ぶりに一般公開された。[2]
  • 廃車された車両の一部は、個人に譲渡されたほか、第4編成の1号車 (1041) が横浜市金沢区横浜市資源循環局金沢工場でストックヤードとして再使用されている(外部リンク参照)。
  • 上永谷車両基地には1000形の先頭車をカットボディ状態にしたものを研修用車両として置いてある。

脚注

  1. 登場時より6両編成であった2000形以降には制御車 (Tc) と中間電動車 (M) のみ存在するため、Mc車とT車は存在しない。
  2. 横浜市交通局 祝!市営地下鉄開業40周年記念特別ツアー 「ブルーラインを知りつくせ!」を実施します!

外部リンク

テンプレート:横浜市交通局の鉄道車両