横浜市交通局2000形電車

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横浜市交通局2000形電車(よこはましこうつうきょく2000がたでんしゃ)は、横浜市交通局横浜市営地下鉄)1号線・3号線(現行愛称、ブルーライン)で運行されていた通勤形電車

概要

1号線上永谷駅 - 舞岡駅間および3号線横浜駅 - 新横浜駅間の開業に併せて1984年昭和59年)に登場し、6両編成9本(第15 - 23編成、54両)が製造された。編成番号(車番の百位・十位)は1000形の続番である。

主回路制御には1000形の抵抗制御に代わり、三菱電機製または日立製作所製の電機子チョッパ制御装置を採用した。ブレーキ装置は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキである。横浜市営地下鉄で初めてWN平行カルダン駆動方式を採用した。

新製時から冷房装置も搭載した。

車両のバリアフリー対応や3000形とドア幅が異なり2007年平成19年)12月15日から開始されたワンマン運転によるホームドアに対応できないため、2004年(平成16年)度から2006年(平成18年)度にかけて第15・17 - 23編成の8本が順次更新され、台車・ブレーキ装置や補助電源装置・空気圧縮機等の機器類を流用した上で3000R形と同様の車体・制御装置となり、新たに3000S形とされた。書類上は2000形の廃車による3000S形への代替新造扱いとなっているため、車籍は引き継がれていない。

製造されてからの経年は20年前後であるが、3000S形に供出した台車や機器類以外は他事業者へ売却されずにすべて解体された。

更新の対象外とされた第16編成 (2161F) は必要編成数の見直しでそのまま廃車扱いとなった。この編成は2006年11月28日に「ありがとう2000形 横浜市交通局」と表記した特製ヘッドマークを先頭車の前面に装着した。1000形と同様に同年12月13日をもって定期運用から離脱し、12月16日新羽車両基地で開催された「はまりんフェスタ」にともなうさよならイベントを最後に営業運転を終了した。1000形は新羽車両基地などで保存されているが、2000形はそのまま解体された。

外観

車体長18mで3扉、車体は外板・骨組共にステンレス鋼を使用した軽量オールステンレス構造とされた。1000形と同様に基本的には無塗装だが客用ドア部分は縦方向に青で塗装されたことから、「ゼブラ塗装」と呼ばれていた。前面は窓のない非常用貫通扉を配置していたが、1000形よりもやや横に移動し、運転席部分の窓寸法を拡大したため、デザインは東京メトロ6000系等に類似する。前照灯尾灯の形状は角型となった。

その他

2000形は横浜市営地下鉄の車両の中で唯一、室内側客用ドア上部に旅客・次駅案内表示器は搭載されなかった。そのため、ドア上部の一部の広告枠の上部にも路線案内図が貼付されていた。

また、日本国有鉄道(国鉄)205系の窓構造の設計変更に影響を与えた。詳細は当該記事を参照。

関連項目

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