桂文楽 (9代目)

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テンプレート:落語家 9代目桂 文楽(かつら ぶんらく、1938年昭和13年〉9月21日 - )は、日本落語家落語協会所属、同協会理事。出囃子は『桑名の殿様』。本名、武井 弘一(たけい こういち)。

人物

東京都台東区浅草出身。タレント活動における過去の所属事務所はハブ・マーシー[1]先代の文楽が8代目を名乗ったため、当代は9代目を名乗る。

若い時分より「四角い顔」で名を売り、テレビコマーシャルラジオ番組リポーターテレビ朝日日曜演芸会』のレギュラーなどとして活躍した。

名人であった先代と比較して陽気な芸風であり、先代と区別するために「小益文楽」などと呼ばれることもある。7代目(自称5代目)立川談志などからは「セコ文楽」とも揶揄された[2]。長年に渡り「ペヤングソースやきそば」のテレビコマーシャルに出演していたため、「ペヤング」「ペヤングの人」と呼ばれる場合もある。

夫人の父は、太神楽の家元2代目海老一海老蔵(海老一染之助・染太郎の師匠)である。

略歴

9代目文楽襲名

テレビタレントとしても知名度が定着し、師匠の本名(並河益義)から一字を貰ったことへの思いから、入門以来、前座名の「桂小益」を名乗り続けており、名跡襲名は特に意識していなかった。

しかし、大看板と呼ばれる名跡が数多く塩漬け状態となっていることを危惧した席亭落語協会から文楽襲名話が持ち上がる。兄弟子に6代目三升家小勝7代目橘家圓蔵がいたが、すでに故人となっていたため、系譜から見て桂文楽を名乗るのに最も近い立場にあった。襲名を打診されてから半年程悩んだ末、1992年9月に「文楽」の名跡を継いだが、一部の落語ファンなどからは「大看板の安易な襲名だ」と批判された。

騒動が起きたことを謝罪するために落語協会会長5代目柳家小さんのもとを訪ねると、5代目小さんからは「これからもっと辛いことがあるというのに、ここで挫けてどうする」と叱咤激励されたという。

関連項目

脚注

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外部リンク

  • タレント活動については、現在はフリーで活動している。
  • ただし、『談志 最後の根多帳』(2010年、梧桐書院)では、「江戸の風」を感じる現存の落語家として真っ先に名前を挙げられている。