新顎類

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テンプレート:生物分類表 新顎類 (テンプレート:Sname) は、鳥類分類の1グループである。階級新顎上目とすることが多い。新口蓋上目とも訳す[1]

現生鳥類を含む系統である新鳥類は、原始的な古顎類と進化的な新顎類に大きく分かれる。古顎類にはダチョウなど地上性・半地上性の数約50種が含まれるだけであり、現生鳥類のほとんど、種数にして約99.5%は新顎類である。

系統と分類

上位系統

新顎類は古顎類姉妹群である。新顎類と古顎類は、新生代の初期に分岐したとみられる。

下位系統

新顎類には35の目(目は分類によって若干変わるが、ここでは分子系統の結果を受けて修正された目で扱う[2])が属する。それらは、キジカモ類 テンプレート:Snameテンプレート:Sname に分かれる。キジカモ類にはキジ目とカモ目の2目、テンプレート:Sname にはその他の33目が含まれる。

目レベルまでの系統は完全には解けていないが、以下のような系統に分類群が提案されている(ただし テンプレート:En は正式な分類群ではない)。これらの系統は、レトロポゾンによる確実な系統か[3]、近年の複数の研究(Hackett 2008[4]; Mayr 2011[5])で支持されている系統である。キジカモ類とアマツバメヨタカ類以外は、分子系統により新たに判明した系統である。

キジカモ類 テンプレート:Sname キジ目 テンプレート:Snameカモ目 テンプレート:Sname
テンプレート:Sname ネッタイチョウ目 テンプレート:Snameサケイ目 テンプレート:Snameクイナモドキ目 テンプレート:Snameハト目 テンプレート:Snameジャノメドリ目 テンプレート:Snameツメバケイ目 テンプレート:Snameノガン目 テンプレート:Snameカッコウ目 テンプレート:Snameツル目 テンプレート:Snameエボシドリ目 テンプレート:Snameチドリ目 テンプレート:Sname
  テンプレート:Sname[6] カイツブリ目 テンプレート:Snameフラミンゴ目 テンプレート:Sname
テンプレート:Sname[5] ヨタカ目 テンプレート:Snameアマツバメ目 テンプレート:Sname
テンプレート:Sname[5] アビ目 テンプレート:Snameペンギン目 テンプレート:Snameミズナギドリ目 テンプレート:Snameコウノトリ目 テンプレート:Snameペリカン目 テンプレート:Snameカツオドリ目 テンプレート:Sname
テンプレート:En ノガンモドキ目 テンプレート:Snameタカ目 テンプレート:Snameフクロウ目 テンプレート:Snameネズミドリ目 テンプレート:Snameオオブッポウソウ目 テンプレート:Snameキヌバネドリ目 テンプレート:Sname
  テンプレート:Sname[5] サイチョウ目 テンプレート:Snameキツツキ目 テンプレート:Snameブッポウソウ目 テンプレート:Sname
テンプレート:Sname[3] ハヤブサ目 テンプレート:Sname
  テンプレート:Sname[3] オウム目 テンプレート:Snameスズメ目 テンプレート:Sname

ただし、これらの系統の間の関係は確定していない。

やや受け入れられている説として、Ericson (2006)[7]やEricson (2008)[8]により、テンプレート:Sname は、全現生鳥類の約10%の種を含む テンプレート:Sname と、約85%の種を含む テンプレート:Sname に分けられ、テンプレート:Sname を2つ、テンプレート:Sname を3–4つ程度の大きな系統に分けられた。この系統は Hackett (2008)[4]でも弱くではあるが、ほぼ(ツメバケイ目の位置を除き)支持された。次の系統樹の lineage 1~6 は、Ericson (2008) による仮の系統名である。

テンプレート:Clade

しかしこれらの系統には異論もある。Mayr (2011)[5]は、テンプレート:Snameテンプレート:Sname を支持する遺伝子がβフィブリノゲンのみであること、ツメバケイ目の系統位置が定まらないことから、これらの系統を否定した。彼は テンプレート:Sname 内に5つ(新顎類内に6つ)の系統を認めた。これらを Ericson の系統名で表すと次のようになる。

テンプレート:Clade

分類史

現生鳥類が古顎類と新顎類の2つに分かれることを指摘しそれぞれに命名したのは W. P. Pycraft (1900)[9]である。

Bock (1982) は、新顎類のうちペンギン目を、その独自性から、新顎類から分離しペンギン上目 テンプレート:Sname とした。しかし分子系統からは、ペンギン目は新顎類の内部系統 テンプレート:Sname の一員であり、ペンギン上目は否定される。

1981年、Cracraft が、キジ目カモ目単系統をなすことを示した。そのことは分子系統でも確認され、Sibley et al. (1988)[10]は新顎類をキジカモ類 テンプレート:Snameテンプレート:Sname に分けた。ただし、彼らが得た系統は ((古顎類 + キジカモ類) + テンプレート:Sname) であり、新顎類は単系統ではないと考え分類群として認めなかった。

Sibley et al. (1990) では、現在知られている系統と同じ (古顎類 + (キジカモ類 + テンプレート:Sname)) という系統が得られた。それに応じ分類も修正され、キジカモ類は テンプレート:Sname 内に移された。したがって、この テンプレート:Sname は新顎類と同じものである。日本語では定訳はなく、新顎下綱(彼らの分類では下綱に位置する)と呼ばれる。ただし現在、テンプレート:Sname という名は、Sibley et al. (1988) での「キジカモ類以外の新顎類」の意味で使われる。

Sibley et al. (1990) は、新顎類を6つの小綱に分けた。そのうち1つはキジカモ小綱だが、残りの5小綱を合わせた群、つまり現在の テンプレート:Sname に彼らは分類群を与えなかった。これらの分類は実際の系統を反映しておらず、複数の目からなるブッポウソウ小綱スズメ小綱は単系統ではなかった。

小綱 上目 現在の分類
キジカモ小綱
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キジ上目
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ホウカンチョウ目キジ目 キジ目
カモ上目 テンプレート:Sname カモ目 カモ目
ミフウズラ小綱 テンプレート:Sname ミフウズラ目 ミフウズラ科
キツツキ小綱 テンプレート:Sname キツツキ目 キツツキ亜目
ブッポウソウ小綱
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キリハシ上目 テンプレート:Sname キリハシ目 キリハシ亜目
サイチョウ上目
テンプレート:Sname
サイチョウ目ヤツガシラ目 サイチョウ目
ブッポウソウ上目
テンプレート:Sname
キヌバネドリ目ブッポウソウ目 キヌバネドリ目ブッポウソウ目
ネズミドリ小綱 テンプレート:Sname ネズミドリ目 ネズミドリ目
スズメ小綱
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カッコウ上目 テンプレート:Sname カッコウ目 カッコウ目ツメバケイ目
オウム上目 テンプレート:Sname オウム目 オウム目
アマツバメ上目
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アマツバメ目ハチドリ目 ズクヨタカ科を除くアマツバメ目
フクロウ上目
テンプレート:Sname
エボシドリ目フクロウ目 エボシドリ目フクロウ目ヨタカ目ズクヨタカ科
スズメ上目
テンプレート:Sname
ハト目ツル目コウノトリ目スズメ目 ハト目ジャノメドリ目ノガン目ツル目ノガンモドキ目ジャノメドリ目ツル目サケイ目チドリ目タカ目ハヤブサ目カイツブリ目ネッタイチョウ目カツオドリ目ペリカン目フラミンゴ目タカ目コウノトリ目ペンギン目アビ目ミズナギドリ目スズメ目

出典

  1. テンプレート:Cite
  2. テンプレート:Cite
  3. 3.0 3.1 3.2 テンプレート:Cite
  4. 4.0 4.1 テンプレート:Cite
  5. 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 テンプレート:Cite
  6. テンプレート:Cite
  7. テンプレート:Cite
  8. テンプレート:Cite
  9. テンプレート:Cite
  10. テンプレート:Cite