市橋駅

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テンプレート:出典の明記 テンプレート:駅情報 市橋駅(いちはしえき)は、かつて岐阜県大垣市南市橋町にあった西濃鉄道市橋線貨物駅廃駅)である[1]。市橋線の終点駅であった。また、戦前の一時期は旅客駅でもあった。

概要

当駅より石灰石輸送が行なわれていた。西濃鉄道は、現在旅客扱いを行わない貨物専業鉄道となっているが、戦前戦中にあたる1930年(昭和5年) - 1945年(昭和20年)の間は鉄道省初のガソリンカーキハニ5000形)を用いて、鉄道省東海道本線支線(大垣駅 - 美濃赤坂駅間)に乗り入れる旅客列車を運行しており、当駅まで乗り入れていた。美濃赤坂駅の構内配線の関係上、市橋線に乗り入れる旅客列車は美濃赤坂駅のホーム(行き止まり式)に発着できず、同駅を通過扱いにしていたという。

旅客営業の廃止後も貨物駅としては引き続き営業していたが、1990年代後半からは実質上休止となり、2006年(平成18年)に廃駅となった。

歴史

  • 1928年昭和3年)12月17日 - 美濃赤坂 - 当駅間の開業に際し終点駅として開設。貨物営業のみであった[2]
  • 1930年(昭和5年)2月1日 - 美濃赤坂 - 当駅間で旅客営業開始。国鉄線からガソリンカー直通運転[3][4]。大垣 - 当駅間7往復の運行であった。
  • 1934年(昭和9年)5月頃 - 赤坂本町 - 当駅間の旅客営業の休止を申請。受理はされなかったという。
  • 1935年(昭和10年)6月16日 - 赤坂本町 - 当駅間の旅客営業廃止。貨物営業のみとなる[5]
  • 2006年平成18年)3月31日 - 猿岩 - 当駅間廃止に伴い廃駅。

駅構造

旅客駅当時の駅施設は不明であるが、1面1線のホームと推測される。貨物取り扱いが実質休止した当時は、本線と3本の側線があり、石灰石を積むためのホッパーが存在した。引き込み線は貨車緩急車の留置場として使用されていた。

駅周辺

廃止後の状況

  • 線路以外の施設はすべて撤去されている。残された線路も順次撤去されているという。

隣の駅

西濃鉄道
市橋線
(貨)猿岩駅 - (貨)市橋駅

脚注

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関連項目

外部リンク

  • 昭和12年10月1日現在鉄道停車場一覧 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  • 「地方鉄道運輸開始」『官報』1928年12月24日 - 国立国会図書館デジタルコレクション
  • 『鉄道省年報. 昭和4年度』 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  • 『地方鉄道及軌道一覧 : 附・専用鉄道. 昭和10年4月1日現在』 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー
  • 「鉄道旅客運輸廃止実施」『官報』1935年6月29日 - 国立国会図書館デジタルコレクション