新潮社
テンプレート:出典の明記 テンプレート:Infobox 株式会社新潮社(しんちょうしゃ)とは、日本の出版社の一つ。文芸書の大手として知られると同時に、週刊誌や、言論系の月刊誌では、保守的な論調で知られる。また新宿区矢来町に、広大な不動産を持っていることでも知られている。
目次
概要
1896年に創業された新声社(後の新声社とは無関係)が前身。田山花袋などの自然主義者の書籍を出版していた。1914年には新潮文庫を創刊した。他にも単行本、全集などを多数発行している。
テンプレート:Double image aside 文芸雑誌は1904年創刊の文芸誌『新潮』の他に、第二次世界大戦後創刊の中間小説誌『小説新潮』などを発行している。週刊誌は1956年創刊の『週刊新潮』が初めての出版社系週刊誌として成功を収める。
1981年には日本初の写真週刊誌『FOCUS(フォーカス)』を創刊。『フォーカス』は法廷を隠し撮りした未成年(14歳)の容疑者の写真を掲載したりするなど、過激な編集方針で一時期には発行部数200万部強までになったが、90年代後半に売れ行きが悪化し2001年に休刊。
斎藤十一時代には以前婦人誌を創刊したが失敗したことも影響し「女と子供は相手にしない」とするスタンスを通した(路線を貫いていた)が、1996年に電通出身の佐藤隆信が、社長に就任した事もありこの時期から方針転換を始めた。
スポーツ年鑑『ウィナーズ』や、タレント・グラビアアイドルの写真ムック『月刊~』(不定期)の発行、『nicola』、『週刊コミックバンチ』の創刊(2010年8月休刊)、女性誌での『旅』の再創刊に踏み切り、従来の路線からは大きく転換された。また新潮文庫もサブカルチャー面でも刊行を多くした。
社長職は創業者佐藤義亮から代々世襲によって引き継がれている。第2代佐藤義夫、第3代佐藤亮一を経て、現社長佐藤隆信は、創業者の曾孫である。
刊行物
選書
叢書
- 新潮クレスト・ブックス - 日本国外の文学の翻訳。『朗読者』がベストセラーとなる
- 新潮モダン・クラシックス
- とんぼの本 - 美術・文化を中心としたビジュアル本
- 新潮日本古典集成
- プリシラブックス
新書
文庫
- 新潮文庫 - 哲学古典からサブ・カルチャーやタレント本まで、文庫レーベルで最も多彩で刊行数も多いが、初版のみで品切れとなるタイトルも多い。
- 新潮文庫nex - 新潮文庫創刊100周年の節目に、2014年8月28日刊行開始予定[1]。
- 新潮pico文庫 - 1996年、短期間発行していた手のひらサイズの小冊子。なお、同様のコンセプトのレーベルとして角川mini文庫がある。
- 新潮OH!文庫 - 実用・雑学分野を扱う。2003年以降新刊は発行されていないが、一部重版は続けられている。また、新潮文庫から刊行しなおすものもある。
雑誌
週刊
月刊
- 新潮 - 純文学文芸誌(1904年 - )
- 小説新潮 - 小説誌(1947年 - )
- 芸術新潮 - 総合アート誌(1950年 - )
- 波 - PR誌(1967年 - )
- 新潮45 - 総合誌(1982年(「新潮45+」として創刊) - )
- nicola(ニコラ) - ローティーン向け女性ファッション誌(1997年 - )
- ENGINE(エンジン) - 自動車雑誌(2000年 - )
- 月刊コミック@バンチ - コミック誌(2011年 - )
隔月刊
- ニコ☆プチ - 小学生向け女性ファッション誌(2006年 - )
- ニコ☆プチKiDS - 小学1・2・3年生向け女性ファッション誌(2014年 - )
- ROLa(ローラ) - 女性誌(2013年 - )
季刊
ウェブマガジン
かつて発行・発売していた雑誌
- FOCUS (週刊、1981年10月 - 2001年8月) 休刊中
- 03 Tokyo calling (月刊、1989年12月 - 1991年11月) 休刊中
- Mother Nature's (1990年3月 - 1993年6月) 全7冊、廃刊
- SINRA (月刊、1994年1月 - 2000年7月) 休刊中
- アウフォト (1997年5月 - 2000年5月) 全13冊、休刊中
- Gramophone Japan (月刊、1999年12月 - 2001年1月)
- 週刊コミックバンチ (2001年5月 - 2010年8月) 編集はコアミックス
- フォーサイト (月刊、1990年3月 - 2010年3月) 2010年9月にウェブマガジンとして復活
- 旅(月刊(途中から隔月刊)、2004年 - 2012年3月)JTBが発行していたものを譲り受けたもの。休刊中
- 「月刊」シリーズ - グラビア誌
賞
以上の賞は通称「新潮四賞」と呼ばれる。
- 新潮学芸賞
- 川端康成文学賞
- 新田次郎文学賞
- 萩原朔太郎賞
- 日本ファンタジーノベル大賞
- R-18文学賞
- 新潮エンターテインメント大賞
- 新潮ミステリー大賞(日本推理サスペンス大賞、新潮ミステリー倶楽部賞、ホラーサスペンス大賞の後継)
関連会社
参考文献
- 紀田順一郎監修 『新潮社一〇〇年図書総目録 (別冊索引付で2冊組)』、新潮社、1996年10月。
『八十年図書総目録』(1976年)、『九十年図書総目録』(1986年)も出されている、各小田切進監修。 - 百目鬼恭三郎 『新潮社八十年小史』、新潮社、1976年。『九十年小史』、1986年。(各非売品)
- 『新潮社七十年』 佐藤俊夫編、新潮社(非売品)、1966年10月。