呉地方隊

テンプレート:Infobox Military Unit 呉地方隊（くれちほうたい、JMSDF Kure District）は海上自衛隊の地方隊のひとつ。主要部隊は広島県呉市にある呉基地幸地区に配備されている。

近年では、災害派遣に備えた訓練も行っている。この部隊では、海軍時代から、江田島にある学校で新人教育を行っている。また、随時「艦艇公開」があり、護衛艦や輸送艦や補給艦を見学できる（毎週1艦船ずつ公開）。その際、停泊している潜水艦にも近寄れる（公開はしていない）。

沿革

• 1889年（明治22年）7月：呉鎮守府が置かれる。
• 1945年（昭和20年）12月1日：呉鎮守府は呉地方復員局に改組される。
• 1948年（昭和23年）5月1日：海上保安庁設置と同時に第六管区海上保安本部の所属になる。7月、呉掃海部が置かれる。
• 1952年（昭和27年）8月：呉航路啓開隊が置かれる。
• 1954年（昭和29年）7月1日：呉地方隊が新編される。新編時の呉地方隊には、呉地方総監部、第8警戒隊、第9警戒隊、大阪基地隊、呉基地警防隊、掃海艦「桑栄丸」が新編される。
• 1958年（昭和33年）3月16日：隷下に徳島航空隊を編成する。
• 1961年（昭和36年）9月1日：徳島航空隊が第3航空群として航空集団の隷下に編入される。
• 1987年（昭和62年）12月1日：第21航空群小松島航空隊を隷下に編入する。
• 2006年（平成18年）4月3日：徳山下松港を使用する海上自衛隊艦船の受け入れ業務を行っていた、徳山連絡所を閉所。
• 2008年（平成20年）3月26日：第22護衛隊が護衛艦隊隷下に編成替えし第12護衛隊に改編。小松島航空隊を第22航空群に編成替えし第24航空隊に改編。

担任区域

警備区は、主に和歌山県以西で宮崎県以東の瀬戸内海・太平洋（東京都（沖の鳥島に限る。）、大阪府、兵庫県（豊岡市及び美方郡を除く。）、奈良県、和歌山県、岡山県、広島県、山口県（山口市、防府市、下松市、岩国市、光市、柳井市、周南市、大島郡、玖珂郡、熊毛郡、佐波郡及び吉敷郡に限る。）、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、大分県及び宮崎県の区域並びに三重県と和歌山県の境界線が海岸線と交わる点から170度に引いた線及び宇部市と山口県吉敷郡の境界線が海岸線と交わる点と福岡県と大分県の境界線が海岸線と交わる点とを結んだ線と宮崎県と鹿児島県の境界線が海岸線と交わる点から170度に引いた線との間にある東京都（沖の鳥島に限る。）、大阪府及びこれらの県の沿岸海域）。

編制

※ 平成26年5月時点

• 呉地方総監部（呉基地：広島県呉市）
• 呉警備隊
  • 呉陸警隊
  • 呉港務隊
  • 佐伯基地分遣隊（大分県佐伯市）（多用途支援艦 「げんかい」）
  • 呉水中処分隊（水中処分母船4号）
• 呉教育隊
• 呉弾薬整備補給所
• 呉造修補給所
• 呉基地業務隊
• 呉衛生隊
• 呉音楽隊

• 阪神基地隊（兵庫県神戸市）
  • 第42掃海隊（掃海艇「つのしま」・「なおしま」）
  • 由良基地分遣隊（由良基地：和歌山県日高郡由良町）
  • 仮屋磁気測定所

※なお、呉基地に所在する第1輸送隊は護衛艦隊直轄部隊であり、呉地方隊の隷下ではない。

総監部

主要幹部

職名	氏名	階級	就任日	出身校・期	前職
地方総監	伊藤俊幸	海将	2014年8月5日	防大25期	統合幕僚学校長
幕僚長	春木秀之	海将補	2014年3月28日	防大28期	統合幕僚監部首席後方補給官

歴代の呉地方総監

代	氏名	在任期間	出身校・期	前職	後職	備考
1	山澤久治	1954年7月1日 1956年1月15日	（海上保安官）	横須賀地方総監部総務部長	第1掃海隊群司令	海将補
2	原　勝亮	1956年1月16日 1957年7月31日		横須賀地方副総監	調達実施本部副本部長 （検査関係部務担当）
3	山澤久治	1957年8月1日 1960年8月31日	（海上保安官）	第1掃海隊群司令	退職	再任時海将補 1960年3月16日海将
4	赤堀次郎	1960年9月1日 1962年7月15日	海兵55期 海大37期	第2術科学校長	海上幕僚監部付 →1962年10月16日海将・退職	海将補
5	魚住順治	1962年7月16日 1964年7月15日	海兵55期	佐世保地方総監	海上幕僚監部付 →1964年11月1日退職
6	永井　昇	1964年7月16日 1964年12月15日	海兵59期	護衛艦隊司令官	海上幕僚監部付 →1964年12月31日幹部学校長
7	森永正彦	1964年12月16日 1967年1月15日	海兵59期	大湊地方総監	幹部学校長	就任時 海将補
8	薬師神利晴	1967年1月16日 1968年12月30日	東高船	横須賀地方副総監	退職
9	筑土龍男	1968年12月31日 1971年1月15日	海兵63期	幹部候補生学校長	幹部学校長
10	内田　泰	1971年1月16日 1972年12月15日	海兵64期	航空集団司令官	退職
11	安藤信雄	1972年12月16日 1973年11月30日	海兵65期
12	中村悌次	1973年12月1日 1974年6月30日	海兵67期	護衛艦隊司令官	自衛艦隊司令官
13	井上龍昇	1974年7月1日 1976年11月30日	海兵68期	統合幕僚会議事務局長 兼統合幕僚学校長	退職
14	香取頴男	1976年12月1日 1978年3月15日	海兵70期	幹部候補生学校長
15	小松崎正道	1978年3月16日 1979年6月30日	海兵72期
16	槇原秀夫	1979年7月1日 1980年12月4日	海経33期	海上幕僚副長
17	小室祥悦	1980年12月5日 1982年3月15日	海兵74期	第1術科学校長
18	長田博	1982年3月16日 1983年12月19日	海兵76期	海上幕僚監部防衛部長 →1982年2月16日 海上幕僚監部付	自衛艦隊司令官
19	佐藤英夫	1983年12月20日 1984年12月16日		幹部候補生学校長	退職
20	内　富男	1984年12月17日 1986年6月16日	53外1期幹候 鹿児島大水産	第1術科学校長
21	岡田　憲	1986年6月17日 1988年3月15日	55外4期幹候 海保大	舞鶴地方総監
22	小西岑生	1988年3月16日 1989年8月30日	防大1期	護衛艦隊司令官	自衛艦隊司令官
23	松本克彦	1989年8月31日 1990年7月8日		航空集団司令官	退職
24	松崎充宏	1990年7月9日 1991年6月30日	防大2期	技術研究本部技術開発官 （船舶担当）
25	山本　誠	1991年7月1日 1993年3月23日	防大4期	幹部学校長	自衛艦隊司令官
26	佐藤　雅	1993年3月24日 1994年12月14日	61外12期幹候 海保大	潜水艦隊司令官	横須賀地方総監
27	加藤武彦	1994年12月15日 1996年6月30日	防大6期	幹部学校長	退職
28	杉山靖樹	1996年7月1日 1998年6月30日	防大8期	航空集団司令官
29	仲摩徹彌	1998年7月1日 2000年3月29日	防大10期
30	谷　勝治	2000年3月30日 2001年3月26日	防大11期	海上幕僚副長	自衛艦隊司令官
31	山田道雄	2001年3月27日 2002年3月21日			退職
32	経田　勇	2002年3月22日 2003年3月26日	防大12期
33	小串　茂	2003年3月27日 2004年8月29日	防大13期	航空集団司令官
34	道家一成	2004年8月30日 2006年3月26日	防大15期	海上幕僚副長	自衛艦隊司令官
35	半田謙次郎	2006年3月27日 2007年11月1日	防大17期	教育航空集団司令官	横須賀地方総監
36	杉本正彦	2007年11月2日 2009年7月20日	防大18期	潜水艦隊司令官	自衛艦隊司令官
37	武田壽一	2009年7月21日 2010年7月25日	防大19期	海上自衛隊幹部学校長	退職
38	泉　三省	2010年7月26日 2012年7月25日	防大22期	大湊地方総監
39	山口　透	2012年7月26日 2013年8月22日
40	三木伸介	2013年8月22日 2014年8月5日	防大24期

外部リンク

• 海上自衛隊呉地方隊