八幡浜市

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八幡浜市(やわたはまし)は、愛媛県の南西部に位置し、四国一の規模の魚市場をもつである。旧西宇和郡ウンシュウミカンの銘柄産地としても知られる。2005年平成17年)3月28日、西宇和郡保内町と合併(合体)し、新しい八幡浜市となった。

地理

佐田岬半島の付け根に位置し、天然の良港として古くから栄えてきた。平地が極めて乏しく、傾斜地は柑橘類の園地として利用されている。

東隣の大洲市とは国道197号夜昼トンネルで結ばれている。

隣接している自治体

人口

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歴史

市名の由来は八幡浜浦にある。明治時代には、四国のマンチェスターと称されたほど産業が興り、四国で一番早く電燈がともったのも、愛媛県下で最初の銀行が開業したのもこの地であった。当時は、現日土町今出や旧保内町須川等に銅山もあった。なお、金山出石寺の「金」とは、のことである。

沿革

行政

市長

歴代市長

平成の合併以前
  • 初代: 酒井宗太郎 (1935年9月9日 - 同年12月)
  • 西村弥三郎 (1936年3月27日 - 1940年3月26日)
  • 佐々木長治 (1940年9月23日 - 1941年7月7日)
  • 野本吉兵衛 (1941年7月8日 - 1946年3月2日)
  • 菊池清治 (1947年4月7日 - 1955年4月30日)
  • 野本吉兵衛 (1955年5月1日 - 1963年4月30日)
  • 魚本義若 (1963年5月1日 - 1967年4月30日)
  • 清水新平 (1967年5月1日 - 1975年4月30日)

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新市以降

出先機関

経済

みかんちゃんぽんかまぼこじゃこ天削りかまぼこの町である。

農業

西宇和農業協同組合のエリアであるが、同農業協同組合では、伝統的に共同選果場(共選)ごとに、ブランド名をつけて出荷しており、八幡浜市内では特に「日の丸」、「真穴」、「川上」などのブランド名が全国的にも通っている。

みかん

自称「日本一のみかん産地」として、ウンシュウミカンを中心とした生産であり、山頂近くまでみかん園が広がっている。「三つの太陽」に育てられると言われるように、太陽、海面の照り返し、石垣(白い石垣)の照り返しによりたっぷりと日の光を浴びて育つ。ここ数年は、さらにマルチ栽培も普及しており、これを加えて「四つの太陽」と呼ぶことも多い。

みかん栽培農家のために小学校には農繁休暇という制度がある。季節の話題として毎年のように、マスコミが取材に訪れる。また、みかん収穫期には農家への住み込みアルバイトがある。

2005年には柑橘類が雪焼けなどの被害にあい、被害額が10億円を超えた。

水産物

八幡浜港は、宇和海に面し、さらに佐田岬半島をはさんで瀬戸内海にも近いことから漁業が古くから発達し、しかも水産物市場を有し、近隣の漁港からも鮮魚が集まってくることに加え、八幡浜市から南の宇和海沿岸部は養殖業も盛んであり、多種類の魚貝類の取引がなされる。水揚げされた魚介類は、京阪神方面をはじめとして各地に陸送される。トロール漁業の基地でもある。

工業

  • 造船業 - 造船所が2社ある。
  • 明治時代には製糸業が興り、大工場があり、「四国のマンチェスター」とも称された時期があったが、時代の流れとともに閉鎖された。
  • そのほか食品加工(かまぼこじゃこ天果実缶詰等)、製紙、酒造など。

小売業

  • かつては商業都市として商業は隆盛を誇ったが、地盤沈下が著しい。
  • 1997年に小売販売額で、2002年に卸売・小売合計販売額で、東隣の大洲市に抜かれている。かつては、小売販売額では大洲市の後塵を拝したものの、卸売販売額では大洲市に勝っていた。しかしながら、2002年には小売販売額で肉薄され、小売も含めた総額では大洲市に23%も差をつけられ、劣後している。ただし坪効率では八幡浜市が上回っている(商業統計調査による)。
  • 商店街も県内屈指の長さを持つアーケード街があり、商店街組合でも八日市等のイベントに取り組んでいる。

金融業

産業都市として古い歴史を有するため金融機関は多く、預貸金残高では大洲市になお勝っている。

電力

西に隣接する伊方町四国電力伊方原子力発電所があり、定期点検時期には関係事業者が逗留するため、八幡浜市でもその波及効果を受けている。保内地域には四国電力の協力事業者職員が入居する集合住宅もある。

情報通信業

市の補助金などの制度により市の中心部に最近、東京に本社をおくアルファグループ株式会社(JASDAQ上場)の子会社、株式会社アルファライズが誘致されコールセンターを開業している。

本社を置く企業

文化

食文化

削りかまぼこ
蒲鉾を小判状に成型→蒸し器で加熱→乾燥→薄く削るなどの工程を経て作られる。そのままビールのおつまみや子供のおやつとして食されている。地元ではふりかけの様におむすびにかけたり、ちらし寿司、冷奴、お吸い物などにも使用される。
じゃこ天
詳細はじゃこ天の記事参照。
寿司
漁港の街らしく、寿司店が多く、マップ等も作成されている。
ちゃんぽん
市内には、練り物などを多用した独自の「ちゃんぽん」を扱う店が40以上ある。2006年度から八幡浜商工会議所青年部が中心となって「八幡浜ちやんぽんプロジェクト」を立ち上げ、(旧)八幡浜市と保内町が合併した3月28日を「八幡浜ちゃんぽん記念日」に制定し、「八幡浜ちゃんぽんバイブル」というガイド本の作成ほかを実施している。発行したガイド本は書店を中心に3000部を売り上げた。またメディアの取材も多く、八幡浜の知名度を上げた功績は大きい。また交通機関との協力による八幡浜ツアーが実現すると共に、サークルKサンクスによる八幡浜ちゃんぽんの四国内の発売も行われるなど、プロジェクトの効果があがっている。また平成22年4月1日付で八幡浜市商工観光課にちゃんぽん係長が誕生した。
その他
鯛飯さつま湯ざらし丸寿しなどがある。魚肉ソーセージの商品化に初めて成功した西南開発は旧保内町の会社である。

教育

高等学校

中学校


小学校

日土小学校はその校舎が建築学的に高く評価されており、見学希望者向けに年3回見学会が催されている(参考: [1])。詳細は同校の項目参照。


健康

医療機関

交通

道路

八幡浜市で国道197号と、国道378号とが交わっている(一部重複区間あり)ように、交通結節点である。また、九州方面と結ぶフェリーへの乗換地点でもある。ただし、平地に乏しいことから交通が集中し、市街地が密集し拡幅整備も困難であることから、結節点であるフジ八幡浜店前の交差点(江戸岡交差点)をはじめとして、人口4万人の規模としては過剰なまでの交通渋滞が慢性化している。

これを解消するため、地域高規格道路大洲・八幡浜自動車道の整備が進められている。

なお、現在市内には高速道路のインターチェンジはなく、松山自動車道に乗り入れるには大洲市まで出る必要がある。

2013年(平成25年)3月17日、大洲・八幡浜自動車道のうち、市内大平の八幡浜インターチェンジと保内町の保内インターチェンジを結ぶ名坂道路が開通した。

高速道路(自動車専用道路)

一般国道

県道

鉄道路線

バス

路線バス

高速バス

港湾

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八幡浜港(フェリーのりば)

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

名所・旧跡・観光スポット

旧八幡浜地域

旧保内地域

祭り・イベント

名産

出身有名人

ゆかりある人物

  • 石原慎太郎(作家、政治家・東京都知事)‐石原本家の菩提寺は八幡浜市保内町の龍潭(りょうたん)寺である(『てっぺん野郎─本人も知らなかった石原慎太郎』28頁)

脚注

  1. 八幡神社由緒書

外部リンク

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