中斜里駅

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ファイル:NakaShari eki.jpg
1977年の中斜里駅と周囲約1km範囲。右が網走方面。かつては単式ホーム1面1線と貨物積卸線、駅舎横の釧路側に設けられた貨物ホームへ引込み線を有するだけのごく小さな一般駅であり、すぐ裏にストックヤードが広がっていて、多くの木材が野積みされていた。その後、左側に見えるホクレン中斜里製糖所が1958年(昭和33年)から操業を始め、ヤードの敷地に多数の仕分線もしくは留置線が敷かれ、かつての貨物積卸線は留置線を兼ねた副本線になり、ヤード前に新たに貨物積卸線が敷かれた。専用線は釧路側本線脇を暫く併走した後に、工場へ向けて2つのカーブを描いて向かっている。また駅の網走側からも右上の製材工場へ引込み線が敷かれていて(因みに1971年の航空写真では、この製材工場はまだ存在しない。)、その分岐から右の踏切付近まで留置線が伸びている。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成

中斜里駅(なかしゃりえき)は北海道斜里郡斜里町字中斜里にある北海道旅客鉄道(JR北海道)釧網本線である。駅番号B71

本稿では、駅周辺の斜里町字中斜里2にある、日本貨物鉄道(JR貨物)のコンテナ集配基地の中斜里オフレールステーションについても記述する。

駅構造

単式ホーム1面1線を有する地上駅。かつては副本線(旅客ホームなし)および貨物ホームを有していた[1]知床斜里駅管理の無人駅である。

駅名の由来

改称前の駅名である猿間川は、アイヌ語の「サル・オマ・ペッ(ヨシ原にある川)」による[1]

中斜里オフレールステーション

中斜里オフレールステーション(略称:中斜里ORS)は、JR貨物のコンテナ集配基地である。ここでは12フィートコンテナのみを取り扱っており、貨物列車の代替のトラック便新富士駅との間に1日2往復設定されている。

中斜里ORSは、JR貨物中斜里駅が廃止されたため代替として設置されたものである。かつて中斜里駅は、ホクレン中斜里製糖工場の専用線を発着する、東鹿越駅発送の石灰石西港駅発送の石油1996年まで)、製品積載のコンテナなどの貨物を取り扱っていた。

1997年(平成9年)3月以降、中斜里駅は貨物列車の発着のない自動車代行駅となり、専用線は廃止された。その後2002年(平成14年)4月に当駅までのJR貨物の第二種鉄道事業が廃止になったためJR貨物中斜里駅は廃止され、中斜里コンテナセンターが設置された。中斜里コンテナセンターは2006年(平成18年)4月に現在の名称に改称した。

駅周辺

北海道道沿いを中心に中斜里の集落が広がる。

歴史

  • 1929年昭和4年)11月14日 - 国鉄猿間川駅(さるまがわえき)として開業[2]一般駅
  • 1950年(昭和25年)9月10日 - 中斜里駅に改称[3]
  • 1958年(昭和33年)8月30日 - ホクレン中斜里製糖工場竣工。専用線2782m使用開始。
  • 1984年(昭和59年)2月1日 - 荷物の取扱を廃止[4]
  • 1986年(昭和61年)11月1日 - 専用線発着を除く車扱貨物の取扱を廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR北海道・JR貨物が継承。
  • 1988年(昭和63年)3月13日 - 専用線発着コンテナ貨物の取扱を開始。
  • 1997年平成9年)
    • 3月22日 - 貨物列車の設定がなくなり、トラック輸送に変更。
    • 4月1日 - 無人駅化[5]
  • 2002年(平成14年)4月1日 - 釧網本線の第二種鉄道事業の廃止により、JR貨物中斜里駅廃止。中斜里コンテナセンターが設置される。
  • 2006年(平成18年)4月1日 - 中斜里コンテナセンターを中斜里オフレールステーションに改称。

隣の駅

北海道旅客鉄道
釧網本線
知床斜里駅 (B72) - 中斜里駅 (B71) - 南斜里駅 (B70)

脚注

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参考文献

関連項目

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外部リンク

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  1. 1.0 1.1 『北海道 釧網本線』 p. 81
  2. 『鉄道百年の歩み』 p. 85
  3. 『鉄道百年の歩み』 p. 91
  4. 『鉄道百年の歩み』 p. 113
  5. 『鉄道百年の歩み』 p. 186