中座真

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox 将棋棋士

中座 真(ちゅうざ まこと、1970年2月3日 - )は、将棋棋士佐瀬勇次名誉九段門下。棋士番号は219。北海道稚内市出身。

棋歴

1981年に奨励会に入会。20歳で三段に昇段したが、四段に昇段できないまま5年が経ち、26歳の年齢制限が迫っていた。四段昇段できなければ退会する覚悟を決めて臨んだ第18回三段リーグ(1995年度下半期)は、最後の一局で敗れ12勝6敗で終了[1]。本人は諦めていたが、その後競争相手[2]が全員敗れ、逆転で四段昇段が決まった[3][4]。その知らせを聞いた際、放心状態でその場に座り込んだ姿をとらえた写真が、週刊将棋に掲載された。

横歩取りにおける後手の戦法「横歩取り8五飛」(「中座飛車」とも)を生み出す。1号局は1997年8月26日の対・松本佳介戦であった。8四ではなく8五に引かれた飛車を見た松本は、「間違えて置いた」と思ったという[5]

第11期(2003年度)銀河戦で、ベスト8進出。

プロ入り後、五段昇段に5年、六段昇段に6年近くを要した。しかし2007年、竜王戦連続2回昇級の昇段規定によって、六段昇段後わずか16局(半年弱)で七段昇段となった。一方、第66期(2007年度)C級1組順位戦で2度目の降級点を喫し、C級2組へ降級となった。

第49期(2008年度)王位戦でリーグに進出。2勝3敗でリーグ陥落となったが、渡辺明丸山忠久から勝ち星を挙げた。

第23期(2010年度)竜王戦3組で準優勝し、自己最高の2組へ昇級。

人物

  • 女流棋士の中井広恵とは同郷の出身で年齢も同学年、かつ同門(佐瀬門下)である。四段昇段が決まった当夜、中座の実家に吉報を伝えたのも中井だった。
  • 血液型はA。
  • 妻は女流棋士中倉彰子、2003年8月に結婚した。
  • 年齢では、いわゆる「羽生世代」と呼ばれる棋士達と同世代である。
  • 同世代の1人で、中座が四段昇段を果たした三段リーグを最後に年齢制限で退会した瀬川晶司とは、その後瀬川にとって節目となる状況で対局している。
    • 2000年3月10日:第26期棋王戦予選 - アマ名人として出場した瀬川の対プロ初戦。中座が勝利。
    • 2009年5月15日:第81期棋聖戦一次予選 - 瀬川のフリークラスから順位戦C級2組への昇級を賭けた一戦。瀬川が勝利し、フリークラスからC級2組への昇級を果たす。

昇段履歴

昇段規定は、将棋の段級 を参照。

  • 1981年11月 6級 = 奨励会入会
  • 1988年 初段
  • 1996年4月1日 四段 = プロ入り
  • 2001年8月17日 五段(勝数規定)
  • 2007年4月11日 六段(勝数規定)
  • 2007年9月20日 七段(六段昇段後竜王ランキング戦連続2回昇級) 5組優勝(第19期) → 4組3位(第20期) → 3組(第21期)

主な成績

在籍クラス

竜王戦と順位戦のクラスは、将棋棋士の在籍クラス を参照。

将棋大賞

著書

  • 横歩取り8五飛戦法(2001年2月、日本将棋連盟、ISBN 4-8197-0365-X)
  • よくわかる相掛かり(マイナビ将棋BOOKS)(2012年4月、マイナビ、ISBN 978-4-8399-4289-2)

脚注

テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:日本将棋連盟所属棋士 テンプレート:将棋竜王戦 テンプレート:将棋順位戦

テンプレート:升田幸三賞
  1. 勝った今泉健司は、12勝6敗で並んだが順位の差で涙を呑んだ
  2. 野月浩貴、藤内忍(現・指導棋士)、木村一基の3人
  3. もう一人の四段昇段者は堀口一史座
  4. その経緯は『将棋の子』(大崎善生・著)の冒頭に詳しく記されている
  5. 将棋世界」2000年1月号付録