ムーブ (バラエティー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

ムーブ』 (MOVE) は、1992年10月12日から1993年9月23日まで月曜日から木曜日の19:00 - 19:54 (JST) にTBS系列で放送されたバラエティ番組ゾーンのタイトルである。

概要

当時、平日ゴールデンタイムの視聴率で他局に押されつつあった(特に水曜日は大苦戦をしていた)TBSがゴールデンタイムの視聴率を奪還するために練られた企画。各曜日ごとに個性的な芸能人を司会に迎え、日替わりで特色のあるバラエティー番組を展開。原則、情報番組の要素を加えた形で放送された。TBSでの平日19時台の帯番組は一時期の『JNNニュースコープ』(-19:20)以来となっていた。また、平日19時台の日替わりバラエティ番組は1975年3月から同年7月まで東京12チャンネル(現:テレビ東京)で放送した『7時のナマナマ歌謡曲』(平日19:00-19:25)以来で、1時間枠では初であった。さらに、火曜と水曜の1時間枠は前番組(火曜→『そこが知りたい』、水曜→『北緯35度の風』)から続けてだが、月曜の1時間枠は1964年1月 - 7月放送の時代劇『白馬の剣士(第1期)』以来実に28年2ヶ月ぶりで(バラエティでは初)、木曜に至ってはTBS開局以来初であった。

当時の磯崎洋三社長のいわゆる「鶴の一声」で、視聴率がよくても大量の人気番組を打ち切り、TBSの社運を賭けた番組だったが、当初から視聴率は伸びず、結局、『ムーブ』は1年で打ち切られ、さらなるテコ入れを行って、1993年10月11日から1994年3月24日まではこれと同じ趣旨で『ザッツ!』と題して放送されたが、『ザッツ!』でも視聴率は伸びず、わずか半年で打ち切り、TBSが社運を賭けたゾーン編成は合わせて1年半の短命だった。しかし、『ムーブ』及び『ザッツ!』という枠そのものは失敗に終わったものの、『ムーブ』枠で唯一視聴率が良かった『上岡龍太郎の男と女ホントのところ』は『上岡龍太郎vs50人』『上岡龍太郎がズバリ!』とタイトルを変え1996年まで放送を続け、『ザッツ!・ウェディングベル』は、枠消滅後も1997年まで継続、『関口宏の東京フレンドパーク』は次番組の後に『関口宏の東京フレンドパークII』として復活し視聴率が回復。2011年まで時間帯を移動しながらも放送された、など結果を出した番組もある。

『ムーブ』は、92年秋の番組改編の最大の目玉としていたようで、メインとなる4人(関口、三宅、紳助、上岡)が並んで一斉に「この秋、ムーブです。」と言うテレビCMが作られていた(単体で言うバージョンもあった)。

ムーブ枠

ムーブ枠は全編ステレオ放送が実施されていた[1]

また、エンディングでは『今月の歌』と称して下記のエンディングテーマ曲が使用されていた(1ヶ月ごとだったが、最後の4か月間は行われなかった)。

歴代エンディングテーマ曲

ザッツ!枠

1994年改編でゾーン編成は解消されたが、火曜日の『ウェディングベル』は続行。木曜日の『上岡龍太郎vs50人』は『上岡龍太郎がズバリ!』とタイトルを再変更して継続。さらに、月曜日には『ムーブ』時代に好評だった『関口宏の東京フレンドパーク』が『関口宏の東京フレンドパークII』として復活をし、前述の通り2011年春まで放送された(2009年春の改編期に月曜19時台から木曜20時台に移動したが、2010年春に月曜19時台に戻った)。

また、水曜日初期に放送されていた『島田弁護協会』の末期に集中的に放送されていた、嫁不足に悩む地方の独身男性と都会に住む女性をお見合いさせる『沼島お見合いシリーズ』は視聴率的に15%を超えるなど好評を博し、その後期首特番などで『沼島の春よふたたび』としてシリーズ化されるなどここから派生した番組は多い。

なお、『ムーブ』ではステレオ放送が実施されていたが、本枠では今月の歌が廃止されたためモノラル放送に切り替えた。

オープニングタイトル

『ムーブ』時代はアニメーションによるオープニングタイトルが存在、その映像構成は、「朝の通勤」→「鳴りまくる電話群」→「喫茶店」(ここまで針が回るアナログ時計がCGで合成し、やがてフレームアウト)→「昼間の街」と映し出された後、その映像が反転して「夜の街」となり、女性コーラスの「♪7:00PM、ムーブ」と共に、画面上部から夜7時を指したアナログ時計とタイトル「ムーブ」が降りていき、更に映像が反転して、今日放送の番組タイトルが映し出される構成となっている。

なお『ザッツ!』時代はオープニングタイトルが廃止され、番組冒頭、画面の上隅に「ザッツ!」というタイトルテロップが映し出されるのみだった(現在日本テレビ系列で放送中の『1900』と同じ)。

その後の平日19時台の帯ゾーン

当ゾーン終了から、2009年春から1年間放送された『総力報道!THENEWS』までは平日19時台の帯ゾーンがなかった。

打ち切り

元々、この時間で放送されていた番組(『クイズ100人に聞きました』、『わいわいスポーツ塾』など)や火曜21時からの2時間枠『ギミア・ぶれいく』など視聴率は悪くはなかったものの番組枠確保のため打ち切られた番組も多い。『ギミア・ぶれいく』の司会大橋巨泉は『ムーブ』に大反対し磯崎と直談判まで行い番組の存続を訴えている[2]

同様に『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』は視聴率が好調だったことから放送延長が決まりそれを前提としたストーリーを作成していた矢先に打ち切りとなった。そのためアニメは大幅なストーリー変更の上終了。市場にアニメ未登場キャラクターの玩具が発売される事態となった。[3] また『KATO&KENテレビバスターズ』は裏番組に押されたため視聴率で苦戦、視聴率が10%に届かないことも多く「鶴の一声」で打ち切られた。テンプレート:Main

鶴の一声で打ち切られた番組は主に長寿番組であったことや放送枠と直接無関係な土・日曜の番組も含まれていたことから別の要因の示唆する声もあった。磯崎は取材に対し「(当時)長寿番組が引き起こすマンネリ化や同じ司会者、製作会社が局内で複数の番組を所有していた。これらを改善することが大改革と考えた」と局内浄化論を展開した[4]

ムーブの改革によって放送が終了した番組

  • 月曜日
    • 19時台前半:クイズ100人に聞きました
    • 19時台後半:わいわいスポーツ塾
  • 火曜日
    • 21・22時台:ギミア・ぶれいく
  • 水曜日
    • 19時台:北緯35度の風(毎日放送制作)
  • 木曜日
    • 19時台前半:DRAGON QUEST -ダイの大冒険-
    • 19時台後半:近藤正臣の味覚人情報(毎日放送制作)
  • 土曜日
    • 18時台前半:料理天国
    • 20時台:KATO&KENテレビバスターズ
  • 日曜日

脚注

テンプレート:Reflist

テンプレート:前後番組
  1. 但し、オープニング映像・エンディングの主題歌及び『島田弁護協会』のBGM効果音以外はモノラル音源収録されており、殆どは実質上モノラル放送(モノステレオ放送)であった。
  2. 後年大橋がTVガイドの取材に対し答えている。のちに「ギミア・ぶれいくスペシャル」(特集)のみをベースにした新番組「THE・プレゼンター」(日曜19:30-20:54 1992・10-1996・3)という形で事実上移転・継続はした
  3. JUMP COMICS PERFECT BOOK 1 ダイの大冒険 140頁
  4. 毎日新聞1992年8月4日付