ホンダ・ステップワゴン

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テンプレート:複数の問題 ステップワゴン(Step wgn)は、本田技研工業が生産、販売するミニバン型の乗用車である。

概要

1990年代までの日本のワンボックス型乗用車の多くが、キャブオーバータイプの後輪駆動レイアウトを用いていた中、FFレイアウトの箱形ミニバンである。パッケージングの良さと、価格帯の広さから販売面で成功を収め、他社からも対抗車種の展開がはかられた。

初代 RF1/2型(1996-2001年)

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1995年
東京モーターショーに「F-MX」として展示された。
1996年5月8日
クリエイティブ・ムーバーの第3弾として発表された(発売は5月10日)。当時 日本のワンボックス型乗用車は、商用車ベースで運転席下にエンジンがあるキャブオーバータイプが多かったが、FFレイアウトによる床の低さや、四角いシンプルなスタイル、戦略的な低価格などにより、一気に人気モデルとなった。
車名は、同社のステップバンに由来するものであるが、当時 日本では「ミニバン」という用語がまだ定着しておらず、「商用車」を連想させる「バン」を止め、「ステップワゴン」となった。英語表記は「STEP WGN」で、グレード名を「W」、「G」、「N」とする「お遊び」もあった。
収益率を向上させるため、コスト低減に関する施策は徹底され、運輸省(現 国土交通省)の型式認定を受ける際の費用を抑えるため、エンジンB20B型のみ、トランスミッションをコラム式4速ATのみとそれぞれ一種類ずつに絞り、車体設計では、有限要素法解析(FEM)による使用鋼材の削減、パネル分割の工夫による部品点数とプレス型の削減を、従来以上に推し進めた。その他にも、車体剛性確保のため右側スライドドアを設けず、フロントドア以外のガラスをスイング式にすること、溶接痕の目隠しと、リアコーナー部のシール作業を省略するため、無塗装の太い樹脂モールと、大型リアコンビランプで車体の角を覆うことなど、多岐に及んだ。副産物として、車重も1,410〜1,530kgと、軽量に仕上がった。
しかし、行過ぎた設計には弊害もあり、車体剛性の低さや、それに起因する、ステアリングコラムとブレーキマスターシリンダー(バルクヘッド部)の取り付け剛性不足、リモートケーブルの剛性不足とフリクションの大きさ、ノブ自体の質量不足による、ATセレクターレバーの操作性(節度感)の悪さなどが指摘された。これらは、構成が近いCR-Vにも当てはまるが、両車とも販売が非常に好調であったため、大幅な設計変更が許され、部分的には改善が施された。
また、販売面でも、運転席SRSエアバッグABSをオプション扱いにするなど、車両価格を抑える戦略が採られた。そのため、重量区分の関係もあり、エアコンをディーラーオプションとした「N」の価格は184.8万円と安価で、販売店の集客に貢献した。しかし、実際のセールスでは(ディーラーでのエアコン取り付け作業を減らすためもあり)「N」を薦めることは無く、販売比率は5%前後と非常に低い。
シート配置は、荷室重視の「N」以外は3列シートが基本で、2列目は、1:2分割の回転対座シートと、3席一体で折りたたみ、荷室を拡大できる「ポップアップシート」の2種類が選べた。「N」は2列シートで、「ポップアップシート」のみとなっている。
サスペンションは、前輪側がストラット式。後輪側のサスペンションは、オデッセイと同様の形式のアッパーアーム/ロアデュアルアーム+トレーリングアームで構成してダンパーとスプリングを別体配置している。
全てのグレードにFFと4WDの設定があり、シート配置と駆動方式の組み合わせで、「W」と「G」は4車種、「N」は2車種と、非常にシンプルなグレード展開となっていた。
エンジンは、CR-Vに搭載されているB20B型 直4 2.0L DOHCのみで、トルク特性はステップワゴン用に低速寄りにチューンされ、出力は125PSに抑えられていた。
4WD機構は、通常時はFFで、前輪が空転すると後輪に駆動力が伝わるスタンバイ式で、駆動力の伝達には「デュアルポンプ」が使われている。デュアルポンプ式は「ビスカスカップリング」に比べるとつながりが唐突なため、雪上走行の多いユーザーではこれを嫌う向きもある。
1997年8月25日
マイナーチェンジがおこなわれた。運転席・助手席SRSエアバッグシステムやABSを全車標準装備し、安全性能を向上した。また、内装では1・2列目シートはフルフラットに対応したほか、「G」では運転席アームレストが追加され、「W」ではシート生地がダブルラッセル生地にするなど、装備が充実された。ボディカラーは新色3色を含む4色が追加された。同時に、油圧リフター式のシート乗降装置を装備した介護車「アルマス」が発売された。
1997年12月15日
「G」をベースにボディ同色バンパー、高熱線吸収UVカットガラス(フロント・フロントドア)、プライバシーガラス(リアドア・リアサイド・テールゲート)、電波式キーレスエントリーなどを装備した特別仕様車「ホワイティ」が発表された(1998年1月4日販売開始)。なお、ボディカラーは名前の通り「ホワイト」のみであった。
1998年1月22日
ダブルサンルーフ仕様車をベースに、FRP製のポップアップルーフを装備した「フィールドデッキ」が発売された。グレードは「G」と「W」の2グレードだが、期間限定で「ホワイティ」にも設定可能であった。
1998年8月27日
「G」をベースに、ボディ同色パンパー、高熱線吸収UVカットガラス(フロント・フロントドア)、プライバシーガラス(リアドア・リアサイド・テールゲート)、電波式キーレスエントリー、木目調パネル、フルロジックAM/FMカセットステレオ+4スピーカー等を装備した特別仕様車「デラクシー」が発売された。ボディカラーは4色が設定され、「フィールドデッキ」も設定された。
1999年5月20日
マイナーチェンジがおこなわれた。フロントマスクはヘッドランプが縦型4灯マルチリフレクタータイプになり、バンパーのデザイン等が変更され、リアはフラッシュフォルムテールゲートを採用し、ナンバープレートの装着位置を前・中期型のテールゲート中央から下部ガーニッシュ内へ変更された(同時にナンバー灯が2個から1個に変更)。アンテナをプリントタイプに変更し、ホイールキャップやアルミホイールのデザインが変更された。内装では「N」を除く全車でフロントドアライニングを布張りに変更。エンジンは最高出力を135PSに向上。ボディも独自のGコントロール技術を活用し、前面オフセット衝突や前面フルラップ衝突に対応した衝突安全設計ボディとなり、全車にEBD付ABSが標準装備された。また、シフトレバーにはオーバードライブスイッチを追加し、3速・4速切り替え時の操作性が向上した。また、従来特別仕様車として設定されていた「デラクシー」は、オートエアコンの追加などさらなる装備充実を行いカタロググレードとなり、あわせてエアロ仕様のエクステリアやスポーティーなインテリアを採用した「スピーディー」を新設し、5グレード体系となった。また、「フィールドデッキ」は「N」を除く4グレードに拡大し、4WD車も設定された。福祉車「アルマス」は、省スペース設計の車いす縦置き収納スペースを備えた7人乗り仕様を新設した。
2000年3月23日
「デラクシー」をベースに、ライトベージュの専用シート地、3本スポーク本革巻ステアリング、ライトブラウンの木目調センターパネル、CD/MD一体型プレーヤー(ナビゲーションシステム装着時は装備されない)、スライドドアイージークローザー、15インチアルミホイールなどを装備した特別仕様車「ウルトラ」が発売された。
2000年4月6日
「スピーディー」をベースに、オーディオなどの一部装備を簡略化した特別仕様車「クラフティー」が発表された(販売は翌4月7日)。あわせて、福祉車両「アルマス」を「スピーディー」にも拡大適応した。
2000年8月31日
「デラクシー」をベースに、シルバーのCDプレーヤー、シルバーに変更したAM/FM電子チューナー付ハイパーフルロジックカセットデッキ、2列目センターアームレスト、3本スポークステアリングを装備し、ブラックの専用シート地とダークブラウンの木目調センターパネルを追加設定した特別仕様車「デラクシー2」が発売された。
2000年11月30日
「G」をベースにプライバシーガラス、全面高熱線吸収UVガラス、ボディ同色バンパー、電波式キーレスエントリーシステムなどを装備しながらオーディオレス仕様として価格を抑えた特別仕様車「グッディー」が発売された。


2代目 RF3/4/5/6/7/8型(2001-2005年)

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2001年4月5日
フルモデルチェンジがおこなわれた。子供中心の家族を想定したキープコンセプトで、外観にも先代モデルの特徴を多く残しているが、プラットフォーム・ボディ・サスペンションは専用に開発されたものが使用された。特にボディは先代・後期型での前面オフセット衝突・前面フルラップ衝突に加え、側面衝突や後面衝突にも対応し、さらなる安全性の向上が図られた。ステップが45mm低床化され、乗り降りがしやすくなった。また、シフトレバーの位置が先代のコラムシフトからインパネシフトに変更された。グレード名は「子ども」を意味する英単語「KID」から、「K」・「I」・「D」、さらに廉価グレードの「Y」を加えた4グレードとなり、「K」・「I」にはパワースライドドアが標準装備された。シートアレンジも背面をテーブルとして使える2列目「バタフライシート」と、2・3列目のフルフラット化により、「遊(対座モード)」・「食(レストランモード)」・「寝(3列フルフラットモード)」・「積(カーゴモード)」の4つのモードに対応が可能となった(レストランモードについては1列目回転シートを標準装備する「K」・「I」やオプション装備した「D」で可能)。エンジンはK20型 2.0L DOHC i-VTEC (160PS) を採用した。さらに、バナジウムなどの貴金属の使用を大幅に削減したペロブスカイト三元触媒システムの採用により、全車で「優-低排出ガス車(★★)」を取得した。燃料給油口の位置も右側に変更した。
2001年11月8日
「D」をベースに、パワースライドドア、キーレスエントリー用リモコン(パワースライドドア開閉機構付)、AC100V電源、高性能脱臭エアクリーンフィルターなどを装備し、専用ボディーカラー2色を設定した特別仕様車「ドアゴン」が発表された(翌11月9日から販売開始)。
2002年5月30日
一部改良がおこなわれた。グレード体系を見直し、「Y」と「I」を廃止。また、全車で電波式キーレスエントリーシステムと木目調センターパネルを標準装備するとともに、パワースライドドアを「D」にも拡大し、全車に標準装備された。「K」にはリアカメラ&8インチワイドモニター ホンダ・ナビゲーションシステムを新たに標準装備した。
2002年10月17日
マイナーチェンジがおこなわれた。バンパーをボディ同色に変更(「D」はグレーバンパー仕様も設定)し、AM/FMチューナー付CDプレーヤーが採用された(「K」は標準装備、「D」はメーカーオプション)。「D」はリアカメラ付ホンダ・DVDナビゲーションシステムのオプション設定を追加した。あわせて、「D」をベースに、フロントメッシュグリル、ダイヤカットデザインのアルミホイール、「K」と同仕様のジャガールモケットのシート地を装備した特別仕様車「デラクシーS」が発売された。
2002年12月19日
「D」をベースに、CD/MDコンポ、フロントメッシュグリル、ジャガールモケットシートなどを装備しつつ、ベース車からの値段上昇分を抑えた特別仕様車「デラクシーA」が発売された。
2003年2月6日
「D」をベースに、リアカメラ付ホンダ・DVDナビゲーションシステム、フロントメッシュグリル、AC100V電源、ジャガードモケットシートなどを装備した特別仕様車「デラクシーN」が発売された。
2003年6月5日
マイナーチェンジがおこなわれた(販売は翌6月6日)。前後デザインを大幅に変更し、リアコンビランプはクリアレンズに変更された。従来からのK20型 2.0L i-VTECエンジンに加え、アコードワゴンオデッセイに搭載されているK24型 2.4L DOHC i-VTECエンジン (162PS)を搭載した2.4L車「24L」を新設するとともに、専用フロントグリル、エアロフォルムバンパー等のエクステリアや黒を基調としたインテリアが特徴の「スパーダ」シリーズ(ワイドフェンダーを装着し、全幅が1.7mを超えるため、3ナンバー登録。グレードは「S」と「24T」の2グレード)も追加された。また、2.4L車にはコーナリングや左右折時におけるステアリング舵角に応じてロービームの照度軸を変えて夜間走行時の安全性向上に寄与するAFS(アダプティブ・フロントライティングシステム)を国産ミニバンで初めて装備した。さらに、インターナビ・プレミアムクラブ対応のリアカメラ付・音声認識Honda・DVDナビゲーションシステムやパワーテールゲート(「B」を除く)のオプション設定を追加し、スライドドアにパワーウィンドウを装備した。全車で「超-低排出ガス(★★★)」認定も取得した。なお、従来からの2.0L・ノーマルタイプのグレード名称が「B」と「G」に変更となった。
2004年6月10日
一部改良がおこなわれた。「G」と「スパーダS」にAM/FMチューナー付MD/CDプレーヤーとシャッター付大型インパネポケットを、「24L」にカラードルーフガーニッシュをそれぞれ追加した。ボディカラーは2色追加された。あわせて、「G」と「スパーダS」をベースに、ディスチャージヘッドライト(ロービーム)等を装備した特別仕様車「HIDエディション」が発売された。


3代目 RG1/2/3/4型(2005-2009年)

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2005年5月26日
フルモデルチェンジがおこなわれた(発売は翌5月27日)。2代目までの片側(助手席側)スライドドアや大きな箱といったコンセプトを大幅に転換し、独自の低床・低重心プラットフォームをベースに、薄型の樹脂製燃料タンクやサイレンサーを採用した専用設計により、室内高を保ちつつ、60mm低床化・40mm低重心化を達成するとともに、全高が75mm低減され、ハンドリングと高速道路での直進安定性が格段に向上した。さらに、エンジンルームの小型化などでショートノーズ化されたため、室内長を保ちながらも全長を45mm短縮し、全体的にダウンサイジングされた。先代では不評だった2列目シートも、低床化によりワンステップとなったことで十分な足元スペースを確保するとともに、ワンアクションで簡単に折り畳めるタンブルシートの採用、スライドドアやテールゲートの開口部をより強固なボディ構造にして細部まで剛性アップされたことにより使い勝手や快適性を向上した。リアサスペンションは2代目までのダブルウィッシュボーン式から、FF車は車軸式、4WD車はド・ディオン式に変更された。エンジンは、先代のK20A型 2.0L (155PS) とK24A型 2.4L (162PS) を踏襲するが、燃費重視のため、2.0Lは出力を5PS下げ、2.4LのFF車にはCVTが採用された。これにより「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得するとともに、「平成22年度燃費基準(一部グレードは「平成22年度燃費基準+5%」)」を達成。また、2代目までは助手席側のみだったスライドドアが運転席側にも追加して両側スライドドアとなり、一部グレードには林テレンプによる、乗用車では珍しい明るい木目調の「フローリングフロア」や、採光目的の半透明ガラスを用いた「トップライトルーフ」が設定される。また、広くなりがちなミニバンのダッシュボード上面をアメニティーに利用、メーターナセルを室内幅いっぱいに伸ばした、デジタルワイドメーターを採用し、大きい三角窓を設け、死角を削減した。グレード体系は「B」・「G」・「24Z」の3グレードだが、「G」は標準仕様に加え、快適装備を加えた「Lパッケージ」、スポーティ仕様の「Sパッケージ」、「Lパッケージ」・「Sパッケージ」の両装備を備える「LSパッケージ」を設定した。給油口は右から再び左に戻された。
2006年5月
国内販売累計10万台を達成した。
2006年5月18日
マイナーチェンジがおこなわれた。「G」、「G・Sパッケージ」、「24Z」にリア左側(助手席側)パワースライドドアを標準装備するとともに、「G・Lパッケージ」と「G・LSパッケージ」はリア右側(運転席側)にもパワースライドドアを標準装備し、両側パワースライドドアとなるとともに、親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラスが新たに標準装備された(親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラスは「G」、「G・Sパッケージ」、「24Z」にもセットオプションの「コンフォートビューパッケージ」で装備可能)。一部のグレードでHondaスマートキーシステムをオプション設定した。なお、ボディカラーが一部廃止された。
2006年10月5日
「G」をベースに、「Lパッケージ」の装備品とディスチャージヘッドライト、ドアミラーウインカーを装備し、電波式キーレスエントリーシステムのリモコンを1個追加した特別仕様車「スタイルエディション」が発売された。
2007年2月15日
一部改良がおこなわれた。全車に2列目シートセンターアームレストを標準装備する代わりに、パワーテールゲートとチップアップ&スライドシート(回転対座付き)が廃止された。また、特別仕様車の「スタイルエディション」を「G・スタイルエディション」としてカタロググレードにするとともに、エアロ重視の装備を備えた「G・エアロエディション」、「G・スタイルエディション」と「G・エアロエディション」にタッチパネルモニターを装備したHonda HDDインターナビシステムと6スピーカーを追加装備した「G・HDDナビスタイルエディション」、「G・HDDナビスタイルエディション」が追加された。
2007年6月7日
「G」をベースに、タッチパネルモニターを採用したHonda HDDインターナビシステム、両側パワースライドドア(特別装備は運転席側のみで、助手席側はベース車に標準装備)、ディスチャージヘッドライト+クローム調サブリフレクター、ドアミラーウインカー、運転席ハイトアジャスター、セキュリティアラーム、コンフォートビューパッケージの装備品を装備した特別仕様車「HDDナビ スタイルセレクト」と、「HDDナビ スタイルセレクト」の特別装備に加え、ロアスカート(フロント・リア)+テールゲートスポイラー、フォグライト、本革巻ステアリングホイールを装備した特別仕様車「HDDナビ エアロセレクト」が発売された。合わせて、ボディカラーが一部廃止された。
2007年11月1日
マイナーチェンジがおこなわれた。2代目後期型にラインナップされていた「スパーダ」が再設定され、専用のエアロフォルムバンパーやLEDハイマウントストップランプを内蔵したテールゲートスポイラー、ダーククローム調のメッキフロントグリル、16インチアルミホイールなどを装備したほか、専用サスペンションチューニングやパドルシフトの採用により高いハンドリング性能と操舵安定性を実現した。グレード体系は2.0L車の「S」と「SZi」、2.4L車の「24SZ」と「24SZi」の4グレードで、「S」は標準仕様のほかに、「HDDナビパッケージ」、「Zパッケージ」、「Z HDDナビパッケージ」の3種類が設定された。なお、2代目のスパーダは3ナンバーだったが、3代目ではノーマルタイプと同じ5ナンバーサイズに収められた。ちなみに2009年10月にフルモデルチェンジでは、スパーダも一緒にフルモデルチェンジが行われたため、3代目のスパーダの生産期間はわずか1年11ヶ月であった。ノーマルタイプでもフロント周りやリアコンビランプのデザインを変更したほか、加飾パネルやシート地も変更された。アレルフリー高機能フィルターを全車標準装備した。また、グレード体系が見直され、2.4L車がスパーダに設定された代わりに標準モデルからは無くなり、多岐にわたってラインナップされていた「G」は標準仕様と「Lパッケージ」、「L HDDナビパッケージ」の3種類に整理された。
2008年8月6日
2008年7月時点で初代からの国内累計販売台数100万台を達成[1]。これは、ホンダが発売するミニバンでは初めてのこととなった。
2008年8月21日
前述の国内累計販売台数100万台達成を記念した特別仕様車「スマートスタイルエディション」と「HDDナビ スマートスタイルエディション」が発売された。両仕様とも「G」と「スパーダS」をベースにしており、前者はパワースライドドアを運転席側にも追加して両側パワースライドドア化し、Hondaスマートキーシステムを装備、さらに、「G」では「Lパッケージ」の装備品とメタル調パネルを、「スパーダS」では「Zパッケージ」の装備品と本革巻ATセレクトレバーをそれぞれ装備した。後者は「スマートスタイルエディション」の特別装備に加え、タッチパネルモニターを採用したHonda HDDインターナビシステム(リアカメラ付)を追加装備した仕様である。なお、この特別仕様車の車体色は従来のプレミアムホワイト・パールではなく高級ミニバンのエリシオンに採用されているブルーイッシュ・ホワイトパールを採用した。


4代目 RK1/2/3/4/5/6/7型(2009年- )

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2009年9月11日
発売に向けティーザーサイトがオープンされた。
2009年10月9日
フルモデルチェンジがおこなわれた。今回は「スパーダ」も同時にフルモデルチェンジされた(「スパーダ」の販売は10月23日)。月間販売目標台数はスパーダを合わせて6,000台と発表されている。
4代目では、「みんなの楽」=“皆楽”をキーワードに、3代目から採用されている低床・低重心パッケージをベースに家族が楽しく、楽に移動できる車を目指して開発された。
3代目に比べ、全長は50mm(スパーダは30mm)、全高は45mmそれぞれ延長され、メーカーオプション非装着状態で室内高1,395mmとゆとりのある室内空間が実現された。先代モデルで行われたダウンサイジングからは逆行する形となったものの、5ナンバーサイズに収められている。また、開放感を高めるため、全周においてガラスエリアを拡大すると共に、一部グレードには世界最大級のガラス面積(前後1,400mm×左右840mm)を誇るスカイルーフを設定した。3列目はリアフロアの構造を工夫することで床下にすっぽり格納できる「3列目床下格納シート」を採用した。
インパネは左右に広がる横基調デザイン。また、立体造形を生かして手前に操作系を、上方でかつ走行視界との焦点差が少ない遠方に視認系が配列された。また、計器類は機能ごとに分けられ、前後方向に立体的にレイアウトされた立体自発光メーターを採用する。
エンジンは2.4Lを廃止して2.0Lに一本化し、R20A型 2.0L SOHC i-VTECを搭載した。これは、従来よりロングストローク化され、「可変吸気量制御」i-VTECにより部分負荷時に2個のうち1個の吸気バルブを遅閉じするミラーサイクルを採用し、従来よりも低回転域のトルクの向上と低燃費を実現している。
トランスミッションにはFFにはトルクコンバーター付CVTが、4WDには5速ATが採用されている。さらに、「スパーダ」にはステアリングにパドルシフトを備えており、マニュアル感覚の操作を行うことができる。
FF車が「平成22年度燃費基準+25%」を、4WD車が「平成22年度燃費基準+20%」をそれぞれ達成。また、4代目オデッセイや2代目インサイトですでに採用されている、エンジン・トランスミッション・エアコンなどを協調制御し、実用燃費向上をサポートする「ECONモード」を採用した。メーター中央に燃費状況により色が変化する「ECOリング」を設置し、「コーチング機能」により低燃費運転をアシストする。
グレード体系は従来よりもシンプルになり、ノーマルタイプは「G」・「L」・「Li」の3グレードで「G」には「Lパッケージ」を設定。スパーダは「S」・「Z」・「Zi」の3グレードとなった。福祉車両はサイドリフトアップシート車と助手席リフトアップシート車の2種類で、いずれの仕様にも「G」と「スパーダS」の2グレードが用意される。
2010年10月14日
特別仕様車「G・HID エディション」および「スパーダ Z・クール スピリット」が発売された。前者は「G・Lパッケージ」をベースに、ディスチャージヘッドランプ(ロービーム、オートレベリング/オートライトコントロール機構付)、スライドドア・カーテシランプ(リア両側)を特別装備し、キーレスエントリーリモコンを1個追加された。後者は「スパーダ Z」をベースにHDDインターナビシステム+マルチビューカメラシステム、メッキタイプのアウタードアハンドル、シルバー塗装のインナードアハンドル(フロントドア)、室内確認用ミラー付サングラスボックスを装備した内外装の質感を高められた。
2011年1月11日
2010年の累計販売台数が80,933台となり、ミニバン(3列シート車)において第1位になったことが発表された[2]。ミニバンにおける首位獲得は初代モデルが3年連続ミニバン首位を達成した1999年以来11年ぶりとなった。
2011年8月1日
一部改良がおこなわれた。新たに、ディスチャージヘッドランプ(ロービーム、オートレベリング・オートライトコントロール機構付)、両側パワースライドドア、Hondaスマートキーシステム(Hondaスマートキー2個付)、セキュリティアラームを標準装備した「G・スマートスタイル エディション」、Honda HDDインターナビシステムを標準装備した「G・HDDナビ スマートスタイル エディション」、「スパーダZ・HDDナビ エディション」の3グレードを追加した。併せて、既存グレードの一部も装備内容の追加・充実化を行い、「L」にはVSA(車両挙動安定化制御システム)とヒルアシストスタート機能などを、「スパーダZ」・「スパーダZi」にはメッキタイプ・アウタードアハンドルなどを追加し、「スパーダZ」にはフロントドア・シルバー塗装インナードアハンドルも追加した。「Li」・「スパーダZi」に標準装備されているHonda HDDインターナビシステムはフルセグ(12セグ+ワンセグ)対応型に変更した。
2012年3月1日
新型(マイナーチェンジ)ステップワゴン先行サイトが開設された。後に、タイ王国でも発売された。
2012年4月5日
FF車のみマイナーチェンジが行われた(発売は4月12日)。走りと燃費を高次元で両立させる次世代革新技術「EARTH DREAMS TECHNOLOGY(アース・ドリームス・テクノロジー)」の一つとして、中型車用に開発した新型CVTを採用するとともに、アイドリングストップシステムを搭載した。さらに、空力性能の向上等によりさらなる低燃費を実現し、全車で「平成27年度燃費基準+10%」を達成した。さらに、フロントフェイスや内装色を変更し、ノーマルタイプはリアコンビランプをLED化した。グレード体系も一部変更され、ノーマルタイプは既存グレードを「G」と「Li」に絞り、新たに「G・Eセレクション」、「G・インターナビEセレクション」、「G・コンフォートセレクション」を、スパーダは「Z・HDDナビ エディション」と入れ替えで、「Z・インターナビセレクション」と特別仕様車で発売されていた「Z・COOL SPIRIT」をそれぞれ追加した。ボディカラーも6色(共通カラー・ノーマルタイプ専用カラー・スパーダ専用カラー各2色ずつ)追加した。また、2列目・3列目中央座席のシートベルトが2点式から3点式に変更された。
2012年5月31日
4WD車もマイナーチェンジが行われた(発売は6月8日)。仕様やグレード体系は先に発売されたFF車と同等で、トランスミッションが5速ATからCVTに変更されるなどにより燃費向上が図られ「平成27年度燃費基準+10%」を達成した。
2012年9月27日
既存の「G・コンフォートセレクション」、「スパーダZ・COOL SPIRIT」の装備内容に加え、Hondaインターナビ+リンクアップフリー+ETC車載器、グラブレール(運転席/3列目左右)などを追加装備した新グレード「G・インターナビコンフォートセレクション」、「スパーダZ・COOL SPIRITインターナビセレクション」を発売した。
2012年11月22日
「スパーダS」をベースに、両側パワースライドドアとスライドドア・イージークローザーを装備した特別仕様車「パワーエディション」及び、同仕様にHonda インターナビ+リンクアップフリー+ETC車載器を追加装備した「インターナビ パワーエディション」を発売した。併せて、スパーダ「パワーエディション」を含むHondaインターナビ非装備のグレード(「G」を除く)にはメーカーオプションとして、リアカメラ、照明付オーディオリモートコントロールスイッチ、ETC車載器、6スピーカー(標準装備のスピーカーに2スピーカーを追加)、専用ワイヤーハーネス、プリントアンテナをひとまとめにしてディーラーオプションのHonda純正ナビ「Gathers(ギャザズ)」を手軽に装着できる「ナビ装着用スペシャルパッケージ」を設定した。
2013年12月5日
一部改良がおこなわれた。前述のナビ装着用スペシャルパッケージを「G」・「スパーダZi」を除く全グレードに、スーパーUVカット・フロントドアガラスを「G」を除く全グレードに、Hondaスマートキーシステムを「G・Eセレクション」と「スパーダS」に、セキュリティアラームを「スパーダS」に、クルーズコントロールを「G・Eセレクション」、「スパーダS」、「スパーダZ」にそれぞれ標準装備し、装備内容の充実を図った。併せて、ナビ装着用スペシャルパッケージの標準装備化に伴い、Hondaインターナビ標準装備グレードを「スパーダZi」のみに集約した。

搭載エンジン

車名の由来

  • STEP WGN:いろいろなシーンでステップアップできたらという願いを込めたもの。WGNは、ワゴンの略称をロゴタイプにしたもので、後に登場したN-WGN(エヌ ワゴン)はこの商標を流用したもの。
  • SPADA:イタリア語でを表す。元は1988年に発売された同社のオートバイ VT250 SPADA に使用されていた呼称が、2・3代目の後期型及び4代目のグレード名として転用されたもの。

脚注

  1. ステップ ワゴン、国内累計販売台数100万台達成 - Honda Press Room 2008年4月8日
  2. ステップ ワゴン、2010年ミニバンの累計販売台数で第1位を獲得 - Honda Press room 2011年1月11日(2011年1月16日閲覧)

関連項目

テンプレート:Sister

外部リンク

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