プロ・ゲーマー

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プロ・ゲーマー (professional gamer) とは、ゲームコンピューターゲーム)をすることにより報酬を受ける人のこと(ゲーマー)。

特に、梅原大吾2010年日本人初である格闘ゲームのプロ・ゲーマー(プロ格闘ゲーマー)となり、『League of Legends』のゲーマーはスポーツ選手とも認定された[1][2]

概要

プロ・ゲーマーはスポンサー企業が生活基盤を保証した上で活動したり、海外の大会への遠征費やパーツ(ビデオカードヘッドセットマウスマウスパッドなど)の提供を受けて活動する者もいる。

プロ・ゲーマーとして得る金銭だけで生活している人もおり、これは特にPCゲームが一般に浸透している韓国に多い。韓国ではプロ・ゲーマーチームの試合を中継するテレビ番組が放送されているほどである。

『Quake』の大会で優勝賞品としてジョン・D・カーマックからフェラーリ・328GTSを贈られた「thresh」が一般メディアで初めて取り上げられたプロ・ゲーマーとする意見がある。


採用されるゲーム

テンプレート:Main ゲームの種類としてはFPS(ファーストパーソン・シューティング)やRTS(リアルタイム・ストラテジー)が多い。特にFPSの一つである『カウンターストライク』については世界中にプロ・ゲーマーが存在し、Cyberathlete Professional League(CPL)などの世界大会では賞金総額が数十万ドルにのぼる。

日本

テンプレート:出典の明記

PCゲーム系

日本国内でのコンシューマーゲームPCゲームでは、ゲーム性よりもストーリー性を重視した作品が多く、特にPCにおいてはゲーム性の低いアドベンチャーゲームが主流で、そのほとんどがアダルトゲームである。日本国内でプロゲーミング的要素を含んだPCゲームというと、アーケードからの移植作(『ストリートファイターIV』など)を除いた場合、海外から並行輸入もしくはローカライズされた海外制作のソフトに限られている。

2007年頃より取り上げられるようになってきているPCゲーミング系でも、有志やゲーミングデバイスメーカーがスポンサーとなり、少額の現金やデバイスを大会の優勝賞品として賭けられる大会も出てきてはいるが、それらを勝ち上がったトッププレイヤーですら、国際大会になると海外勢の前に予選敗退という事例が相次いでおり、PCゲーミング系文化の浅さから来る壁はあり、上記の壁を破り生活基盤を作るにはパチスロなどのギャンブル(パチプロ)に転向する場合もある。

プロ・ゲーマー
2005年1月10日に「PSYMIN(才民)」が『カウンターストライク』チームの「4dimensioN(4dN)」をスポンサードすることを発表し、日本初のプロ・ゲーマーが誕生した。同時期2005年4月18日に「AggressiveGene(AXG-GAMING)」というチームも大阪Internet Cafe NEXTAGEを拠点とし、8月1日にSoftTrading社からスポンサーを受け『カウンターストライク』チームでは2つ目のプロ・ゲーマーが誕生した。ただし両方のチームは解散してしまっている。
プロチームでは無いが、個人的にプロ・ゲーマーとして活動している人としては、『Halo』で好成績を収め活動を開始した「Teppei "SIGUMA" Terabe」(しかし、blogの更新もなく消息不明)、古くは『Team Fortress Classic』『Team Fortress2』の強豪クラン「Last Dinosaur」で活躍し、その後舞台を『Quake4』に移し、世界大会に自費で出場した「Naonobu "uNleashed^" Tahara」(プレーヤーとしての活動は停止)、元々4dNメンバーであり、『カウンターストライク1.6』で世界を体験後、ゲームを『Warcraft3』に移しても世界大会の切符をつかんだ「oshikazu "ENZA" Senzaki」(2009年2月16日に引退発表)も上げられる。

アーケードゲーム系

日本ではアーケードゲーム対戦型格闘ゲームが盛んにプレイされており、数名のトッププレイヤーが全国大会の開催やインターネットによって著名になり、プロ・ゲーマーとして活動している。

しかし、アーケードゲームは風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)などによる法的規制の影響を強く受けるため、賞金や金品をかけた大会の開催がほぼ不可能である。そのため、彼らは大会賞金ではなく、イベントの出演、ゲーム雑誌や攻略本への執筆、攻略ビデオのプレイヤーなどを収入源としたり、別の職業の傍ら副業として行っていることが多く、就職や転勤・転職を理由として練習時間がとれなくなったり、離職により経済基盤を失うことなどによって活動そのものを辞めてしまうケースも多い。アーケードゲームは基本的にゲームセンターの店舗に行かないとプレイできないため、地方在住のプレイヤーが拠点店舗からの筐体の撤去や閉店により、活動停止を余儀なくされることも発生している。

プロ・ゲーマー
World Cyber Games2008ではバーチャファイター5ライブアリーナ部門にて「板橋ザンギエフ」が、プロゲーミングという要素が世間に認知された後、初めて日本人として優勝を達成(プロゲーミング要素が認知される前である2002年に「HALEN」、2005年に「活忍犬」が優勝したことはある)。2009年度には同部門において「ふ~ど」が優勝し、この部門での強さ、層の厚さを見せる活躍をしている。また、2010年には梅原大吾がアメリカの周辺機器メーカーMad Catzとスポンサー契約を結び、プロ・ゲーマーとしての活動を開始した[3]
また、シューティングゲームにおいては、ハイスコアラーの中野龍三が2006年ごろからプロ・ゲーマーを名乗り活動を開始し、専門チャンネルMONDO21の番組『シューティングゲーム攻略軍団参上!』に出演するなどしている。

その他

プロ・ゲーマーと呼ばれない場合もあるが、TCG(トレーディングカードゲーム)にもプロ制度がある。

TCGにおいては、『マジック:ザ・ギャザリング』や『ディメンション・ゼロ』(2009年を最後に終了)などに賞金制大会やプロ制度があり、トッププレイヤーにはブースターパックや遠征費が主催者から提供される。

TCGのプロ制度は、ゴルフ同様に生活基盤が保証されず、上位入賞による賞金を得られなければ無収入である。

ゲームプレイで金銭を得る手段

次のようにゲームをプレイすることによって金銭を得る方法は多種多様に存在するが、これらはプロ・ゲーマーと呼ばれない場合もある。

欧米では「TwitchTV」といったゲーム用ライブ配信サイトで広告収入を得て生活している例もある[4]

関連項目

参考文献

  • 『勝ち続ける意志力: 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」』 ISBN 4098251329
  • 『WORLD GAME MAGAZINE』 ISBN 4800600936 - 日本初のeスポーツ専門情報誌

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

外部リンク

シューティングゲーム


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  1. 米政府、LoLプレイヤーをスポーツ選手として認定
  2. 米国政府、PCゲームLeague of Legendsをプロスポーツと認定。外国人選手にアスリートビザを発行
  3. 日々是遊戯:ついにプロゲーマーデビュー! 2D格闘ゲームの「神」ことウメハラ選手を知っていますか? 2010年4月27日
  4. Access Accepted第379回:ゲームコミュニティの新たな中心になりつつある,ライブ配信サイト