営業

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営業(えいぎょう)とは、営利を目的として業務を行うことをいう。ここから転じて、ある特定の行為が営業と言い習わされている。また企業活動の集合体をさす言葉としても用いられる。以下にそれぞれ詳述する。

行為としての営業

人の行為としての営業は、営利(通常の意味としては利潤の獲得と言い換えられる)を目的として業務を行うことをいう。「酒屋を営む」という場合の「営む」が「営業」の意味であり、しばしば店先に掲示される「営業時間」という場合の「営業」もまたちょうどこの意味である。

これらと同様に営利目的のため行われる業務であるが、何らかの商品を売り込むなど、プロモート活動をすることを特に営業という場合もある[1]

職業としての営業

営業職」「営業マン (セールス・パーソン)」や「飛び込み営業」という言葉に使われている「営業」がその意味である。また広義には顧客との折衝を担当する部門を言う(営業部)。

また、歌手(特に演歌歌手)や芸人などが地方や地域で比較的小規模な興行(インストアイベントも含む)を行うことを営業という場合もある。この場合の営業は、主にテレビラジオなどマスメディアを通じて多数人に露出するような仕事と対比する意味で用いられている。

法律上の営業は、営利目的で一定の行為を反復継続して行うことをいう。この概念が問題となるのは商法502条などに規定された営業的商行為の解釈においてである。商法502条に列記された行為は営利の目的でもって反復的・継続的に行われることにより初めて商行為であるとされる。

企業活動全体の呼称としての営業

法律上、営業は個々の行為ではなく企業の資産やその運用方法など企業活動全体を指す言葉として用いられることがある。人や会社が他者に営業譲渡する場合の「営業」とは営利目的の行為そのものを指すのではなく、企業活動に用いている設備や債権債務といった財産を中心とし、ノウハウや顧客情報・仕入先などの経済的価値を有する事実関係(「のれん」ともいわれる)までを含む組織体を意味する[1]

営業時間の定義

一般店舗の営業時間は、営業開始から営業終了までの時間を指す。営業時間終了後も営業時間内に入店した客が店舗を出るまでは営業を行う(法規・条例で営業時間等が定められている飲食専門店は除く)のが基本である。営業開始が午前9時で営業終了が午後8時の店舗を例に出すのであれば、午後7時59分に入店したお客が店舗外に出るまでは原則として営業時間とする。但し無店舗形態の店舗や事務等を含めた総合商社又は管理事業種はこの限りではない 。

脚注

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  1. 金子宏ほか編『法律学小辞典(新版)』(有斐閣、1994年)

関連項目