パイロットコーポレーション
テンプレート:Infobox 株式会社パイロットコーポレーション (PILOT CORPORATION) は、筆記具や手帳などのステーショナリー事業を主軸に、「メルちゃん」シリーズで知られる幼児玩具を製造、販売などを行っている企業である。本社は東京都中央区京橋二丁目。
目次
概要
1918年(大正7年)1月27日、東京高等商船学校教授の並木良輔が、株式会社並木製作所を設立して創業。1938年(昭和13年)にパイロット萬年筆株式会社に、1989年(平成元年)に株式会社パイロットに商号を変更している。
2002年(平成14年)1月には、株式会社パイロット、パイロットインキ株式会社、パイロットプレシジョン株式会社のグループ3社が共同株式移転を行い、持株会社の株式会社パイロットグループホールディングス(現在の法人)を設立して、純粋持株会社制に移行した。2003年(平成15年)7月に、株式会社パイロットグループホールディングスが株式会社パイロットを吸収合併したうえで、株式会社パイロットコーポレーションに商号変更し、事業持株会社に移行。2008年(平成20年)には、株式会社パイロットコーポレーションがパイロットプレシジョン株式会社を吸収合併している。
万年筆のシェアは国内トップ、オーダーメイドの最高級品から一般廉価品まで幅広く扱い、世界にもその名を知られている。近年は電算機のシェアを伸ばしている。一時期水性ボールペン等の出現によって万年筆のシェアが縮小したが、PILOTシリーズなどの古典的なスタイルを復活した高級路線で顧客を取り戻すことに成功した。
また、シャープペンシル、ボールペンのドクターグリップは有名で多くの人々に受け入れられている。主力事業所は神奈川県平塚市の事業所である。海外にも事業展開している。
商標の由来
パイロットという商標は、東京高等商船学校(現・東京海洋大学)出身で同校の教授だった創業者の並木良輔が商船の乗組員だったことにちなむ。並木は船での仕事中に使っていた烏口に不満を抱き、より利便性の高いペンを考案。そして同窓生でもある資産家の和田正雄の資金提供の元に「並木製作所」を設立し、パイロットペンとして売り出したのが始まりである。また、パイロットには水先案内人という意味があり、業界を先導する水先案内人になれるようにという思いも込められている。また、ライバル企業のセーラー万年筆が先に船に関係する名前を付けており、パイロットという商標はその対抗意識の表れともいわれている。
なお、海事関係の語が万年筆の商標名に付けられたのは、航海日誌などを記す際、つけペンではインク瓶が船の傾きによって倒れるなど不便なため、インク瓶を必要としない万年筆が早くから船乗りたちに欠かせない物であったためである。
主な製品
万年筆と関連製品
万年筆
- Maki-eシリーズ(蒔絵仕様で工芸品でもある)
- カスタムシリーズ
- ノック式・回転繰り出し式のキャップレスシリーズ
- エリートS(1969年発売、絶版)
- エリートシリーズのショートタイプ。キャップを反転装着することでスタンダードサイズ並みになるため携帯に便利でヒットした。派生バリエーションも多い。
- 大橋巨泉(当時35歳)のアドリブ台詞「ミジカビノ キャプリキトレバ スギチヨビレ スギカキスラノ ハッパフミフミ」で記憶されるテレビコマーシャルも有名。なお、大橋の台詞にはテイク2バージョンとして「スギシビノ ホネノスネニテ ハギリテラ スラリペラペラ ハッパノニノニ。『ノニノニ』ッテナァ、良クナイネコリャヤッパリ。『フミフミ』ダロウネェ」もある。
- エリートシリーズのショートタイプ。キャップを反転装着することでスタンダードサイズ並みになるため携帯に便利でヒットした。派生バリエーションも多い。
- ショートサイズ
- プレラ
- レガンス89s
- レグノ89s
- ステラ90s
- エリート95s
- 上記のエリートSを復刻したもので、2013年6月に販売開始。
- その他万年筆
- ジャスタス
- ペン先に付いているプレートを動かすことにより、書き味の硬軟を調節出来る。1970年代に発売された物の復刻版で、2013年に販売開始。
- グランセ
- グランセNC
- エラボー(軟調ペン先)
- デラックス漆
- セレモ
- ニューヤングレックス
- ルシーナ
- カヴァリエ
- ジャスタス
インキ
- iroshizuku - 色彩雫(50ml)、「日本の美しい情景」をテーマとした24種類(従来の21色に2012年11月新たに3色追加[1])のカラーが販売されている[2]。すべてボトルインキである。
- 青系(紫陽花・朝顔・露草・紺碧・月夜・深海・天色)
- 灰・黒系(霧雨・冬将軍・竹炭)
- 緑系(深緑・松露・孔雀・竹林)
- 茶系(土筆・山栗・稲穂)
- 紫系(紫式部・山葡萄)
- 赤・橙系(夕焼け・冬柿・紅葉・躑躅・秋桜)
- ボトルインキ(30ml、70ml、350ml)
- カラーバリエーションはブラック、ブルーブラック、ブルー、レッドである。
- 70mlはレッド、350mlはブルーの販売はされていない。
- 70mlタイプは、プランジャー方式のカスタム823に最適。
- カートリッジインキ(12本単位で販売)
- ボトルインキと同様にブラック、ブルーブラック、ブルー、レッドの4種類。
- カラーカートリッジインキ(5本単位で販売)
- ブラック、レッド、ブルー、グリーン、バイオレット、ピンクの6種類。
- 製図用インキ(30ml、350ml)、証券用インキ(30ml)
- 用途別のインキであり、付けペンや筆などで利用する。
その他筆記具
- シャープペンシル
- ドクターグリップシリーズ
- スーパーグリップシリーズ
- S-シリーズ
- フレフレ (2020) シリーズ
- ボールペン
- サインペン・マーカー
- フリクションライン・フリクションライト(熱で消せるマーカー)
- Vペン(万年筆の書き味のサインペン)
- ペチットワンシリーズ(手のひらサイズの万年筆のような書き味のサインペン)
- サインペンスペアータイプ
筆記具以外のステーショナリー
オフィス用品
- ホワイトボード
- トナーカートリッジリサイクル
- 磁気パネル電子掲示板
その他
- 宝飾品(マリッジリング)
- メルちゃんシリーズなどの玩具
キャッチコピー
- 「書けば、なるほど! パイロット」(CMで使用)
- 「フレフレ少女」 新垣結衣主演映画にてコラボ商品発売。「フレフレ少女ドクターグリップ」→パイロット独自のシャープペンシル機構「フレフレ機能:振って芯が出る」を掛け合わせてのキャッチコピー
提供番組
- 現在
- 過去
- パイロット スター・プレゼント
- いじわるクイズ時価1万円
- クマとマーク少年
- 土曜映画劇場
- ゴールデンナイター(テーマ曲がroundtrip時代の野球中継時まで提供)
- ニュースステーション(1998年4月頃 - 2004年3月)
- 水曜特番
- 全員正解あたりまえ!クイズ
- ドリーム・プレス社
- 関口宏のサンデーモーニング
このほかにも毎日放送制作TBS系全国ネット番組のカウキャッチャーorヒッチハイクまたはフジテレビ系の日曜朝9時枠アニメのヒッチハイクの番組提供時期あり。
関連会社
他、関連会社がある。
テレビCM
CMに起用された有名人
- 眞島秀和(2008年)(窓ふき篇)
- 須永慶(2007年 - 現在)(言えない言葉篇 父から娘へ、娘から父へ)
- 相武紗季(2005年 - 現在)(フリクション・NEOX-ENO・研究室篇、技術者篇など)
- 鈴木蘭々(1998年)(クラッチポイント・ハイテックCノック)
- 明石家さんま(1984年)(クァトロ)
- 奥田圭子(1984年)(クァトロ・CMは明石家さんまとともに共演)
- 原田知世(1983年)(ハイテックポイント)
- 長谷直美(1974年)(商品名不明)
- ガロ(1970年)(万年筆「地球はメリーゴーランド」)
- 大橋巨泉(1969年)(エリートS・このCMから「はっぱふみふみ」と言う流行語が生まれた)