アメリカ疾病予防管理センター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox Government Agency アメリカ疾病管理予防センター(アメリカしっぺいかんりよぼうセンター、Centers for Disease Control and Prevention:CDC)は、アメリカ合衆国ジョージア州アトランタにある保健福祉省所管の感染症対策の総合研究所

本センターより勧告される文書は、非常に多くの文献やデータの収集結果を元に作成、発表されるため、世界共通ルール(グローバルスタンダード)とみなされるほどの影響力を持ち、実際に日本やイギリス等でも活用されている。未知のウイルスや感染症などを題材にした映画小説に登場することが多い。

CDCの和称は他にも米疾病対策センター[1]疾患予防管理センター疾患対策予防センター防疫センターなどいくつかあり、実に様々に呼ばれている。本項では以下CDCで統一する。

概要

CDCは1946年に創設され、アメリカ国内・国外を問わず、人々の健康と、安全の保護を主導する立場にある連邦機関。健康に関する信頼できる情報の提供と、健康の増進が主目的である。結核など脅威となる疾病には国内外を問わず駆けつけ、調査・対策を講じる上で主導的な役割を果たしている[2]。極端に致死率の高いバイオハザードレベル4(BL-4)[3]に対応できるのは、レベル4実験室(P4、BSL-4、PC4、MCLなどとも呼ばれる[4])だけで、CDCにあるものがそのひとつである。エボラウイルスなど、危険なウイルスへの対策については、世界中がCDCに依存している。また、危険なウイルスの保存もしており、撲滅が確認された天然痘ウイルスを保存しているのは、ここCDCとロシア国立ウイルス学・バイオテクノロジー研究センターだけである。

CDCガイドライン

  • 血管カテーテル由来感染予防のためのCDCガイドライン
  • 医療現場における手指衛生のためのCDCガイドライン
  • MRSAVREの院内伝播防止のためのSHEAガイドライン
  • 医療保健施設における環境感染制御のためのCDCガイドライン
  • 歯科医療現場における感染制御のためのCDCガイドライン
  • う蝕予防のためのフッ化物の利用におけるCDCガイドライン[5]
  • 医療ケア関連肺炎防止のためのCDCガイドライン
  • サーベイランスのためのCDCガイドライン
  • その他

出版物

情報サービス

CDCでは、CDC Newsroom[6] や、MMWR(Morbidity and Mortality Weekly Report) [7] [8] 等の情報を、メルマガ、Web形式で配信している。

前者、後者共、最新の治験、研究の情報や 米国各地でどの疾病がどの程度発生しているかといった詳しい内容を迅速に知ることができる貴重な情報源であり、新聞報道等の根拠になる[8]。また、特に、 CDC Newsroomは、記者会見の音声とダイヤログが無償で公開されているので、 日本等では、リスニングの教材としても重宝されている。

CDCが登場する作品

脚注

  1. 日本のマスメディア(印刷媒体)における一般的表記。放送メディアでは「アメリカのCDC=疾病対策センター」などとする
  2. 国際安全衛生センター アメリカ疾病対策予防センター
  3. エボラウイルスマールブルグウイルスラッサウイルスBウイルスヘンドラウイルスニパウイルスなど
  4. 霊長類フォーラム:人獣共通感染症(第95回)4/11/00
  5. Centers for Disease Control and Prevention website, "Water Fluridation", page accessed March 9, 2007
  6. CDC Newsroom[1]
  7. MMWR(Morbidity and Mortality Weekly Report)[2]
  8. 8.0 8.1 (財)国際医学情報センタMMWR抄訳

関連項目

外部リンク

テンプレート:HHS agencies テンプレート:アメリカ合衆国の行政組織