どん

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:混同 テンプレート:Pathnav テンプレート:Infobox 株式会社どんテンプレート:Lang-en-short)は、ステーキのどん、ステーキハウスフォルクス、しゃぶしゃぶどん亭、ドン・イタリアーノを展開する吉野家ホールディングス傘下のファミリーレストランチェーンで、本社所在地は東京都北区である。

丼物ファストフードチェーン「ザ・どん」を展開する同名企業とは無関係である。

概要

旧株式会社どん

旧・株式会社どんは「ステーキのどん」を関東地方で運営する会社である。

  • 1976年、富士フード株式会社が「ステーキのどん」1号店を群馬県前橋市に開店する。
  • 1990年11月8日、旧・株式会社どんが設立され、翌1991年旧・株式会社どんへ社名変更する。
  • 1998年、旧・株式会社どんは、富士フード株式会社より「ステーキのどん」の店舗運営を譲受する。

1990年代以降、ドン・イタリアーノやどん亭など別ジャンルレストランに出店し、店舗数は前身の創業地である群馬県より本社(鶴ヶ島市)を置く埼玉県下に最多で、特に国道254号国道122号高速自動車国道併走)に挟まれた地域への出店が目立ち、東京都内は多摩地方を中心に展開する。

旧株式会社フォルクス

株式会社フォルクスは「ステーキハウスフォルクス」を運営する会社で、本店は大阪府吹田市豊津町10番11号に、本社は東京都新宿区愛住町に置く。1970年ダイエーファミリーレストラン事業の一環として大阪市大淀区(現・北区)に設立し、一号店の中津店を出店する。

ダイエーグループの一員であることから旧フォルクスの主要株主は、親会社ダイエーの他、オーエムシーカード(現・セディナ)、オレンジフードコートローソン、中内インターナショナル、ベンチャー・リンク、リンク・インベストメント、マルナカ興産、イチケン、三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行)といったダイエーグループ企業やダイエーと親密な企業であり、福岡ダイエーホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)優勝の際に優勝セールなどを実施していた。

新株式会社どん

  • 2005年2月、旧株式会社どんが、株式会社フォルクスの株式を株式会社ダイエーから取得して子会社化する。
  • 2006年3月1日、旧株式会社どんが株式会社フォルクスを存続会社として合併し、商号(社名)を「株式会社どん」に変更[1]する。この合併は「フォルクスが実質的な存続会社ではないと認められる」として、同日より大阪証券取引所において「不適当な合併等」(いわゆる裏口上場)に係る猶予期間入りする。
  • 2008年2月28日、経営再建と資金調達を目的とした第三者割当増資を実施し、吉野家ホールディングスの持分法適用会社となる。
  • 2008年7月18日、吉野家ホールディングスが1株あたり400円での株式公開買付け(TOB)実施を発表して成立し、吉野家ホールディングスの連結子会社となる。
  • 2009年以降、ステーキのどんを中心に不採算店を順次閉店し、特に北関東の埼玉隣接県で店舗数を大幅に縮小する。
  • 2010年1月7日、14億円の債務超過状態に陥り継続企業の前提に関する事項の注記を発表するが、吉野家ホールディングスの資金貸付により解消する。
  • 2010年2月期決算で、のれん減損処理を合わせた特別損失43億円を計上して大幅な純損失となる。
  • 2010年7月5日、大阪証券取引所の指定した猶予期間中に上場継続基準を満たせず上場廃止となる[2]

メインバンクは旧・株式会社どんの流れで埼玉りそな銀行である。

店舗

ファイル:SteakhouseDon kuden.JPG
「ステーキのどん」公田店(群馬県前橋市)
ファイル:VOLKS Esaka.JPG
「フォルクス」江坂店(大阪府吹田市)
ファイル:Dontei Musashino.jpg
「しゃぶしゃぶどん亭」武蔵野店(東京都武蔵野市)

主に関東、関西九州地方に172(国内:171、海外:1)(2011年7月31日現在)店舗を展開する。

  • ステーキのどん - 73店舗
  • ステーキハウスフォルクス - 44店舗、一部店舗でドリンクバーサラダバー・ブレッドバーを導入する。
  • しゃぶしゃぶどん亭 - 51店舗
  • ドン・イタリアーノ - 3店舗
かつて展開していた店舗
  • ザ・ステーキ Donjoy - 1店舗、武蔵野店(東京都武蔵野市)が2007年に閉店され、現在は「しゃぶしゃぶどん亭」として営業する。

不祥事

  • 2005年11月15日、旧フォルクスは脂身などをつなぎ固めた成型肉であることを明示せずステーキと表示した商品を販売していたとして、公正取引委員会から排除命令を受ける。
  • 2009年9月9日、「ステーキのどん」埼玉県内の2店で角切りステーキを食べた利用客2人がO157による食中毒を発症し3日間の営業停止処分となった[3]。12日には新たに5店舗で7人の発症が確認[4]、13日には3店舗で5人の発症が確認[5]、14日には1店舗で1人の発症が確認され[6]、他店舗も自主休業などの対応を採る。

脚注

  1. 旧どんの株主は創業者一族が大半であったが、上場維持を意図して大証2部上場のフォルクスを存続会社とする。
  2. ステーキレストランの「どん」、7月5日付で上場廃止に朝日新聞関西版2010年6月5日
  3. 「ステーキのどん」でもO157 埼玉の2店舗、9日から営業停止 2009年9月9日 日本経済新聞
  4. O157、新たに7人 「ステーキのどん」5店営業停止処分 2009年9月12日 日本経済新聞
  5. ステーキのどん 新たに5人感染 さいたま、川越 2009年9月14日 東京新聞
  6. ステーキのどん、O157で営業停止11店目 2009年9月14日 サンケイスポーツ

外部リンク