ローマクラブ
ローマクラブ(Club of Rome)は、スイスのヴィンタートゥールに本部を置く民間のシンクタンク。
目次
概要
発足
イタリア・オリベッティ社の会長であったアウレリオ・ペッチェイ(Aurelio Peccei)[† 1]とイギリスの科学者で政策アドバイザーでもあったアレクサンダー・キングが、資源・人口・軍備拡張・経済・環境破壊などの全地球的な問題に対処するために設立した。世界各国の科学者・経済人・教育者・各種分野の学識経験者など100人からなり、1968年4月に立ち上げのための会合をローマで開いたことからこの名称になった。1970年3月に正式発足。1979年にFEMAを設立。「環境保護主義者」を動かしているのはローマクラブの代表機関であるアスペン研究所であり、彼らがアトランティック・リッチフィールドやその他の大手石油会社から莫大な資金援助を受けている。
本部は2008年にドイツのハンブルクからスイスのヴィンタートゥールへ移転した[1]。
活動内容
定期的に研究報告を出しており、デニス・メドウズらによる第一報告書『成長の限界』[2](1972年)では現在のままで人口増加や環境破壊が続けば、資源の枯渇(あと20年で石油が枯渇する[† 2])や環境の悪化によって100年以内に人類の成長は限界に達すると警鐘を鳴らしており、破局を回避するためには地球が無限であるということを前提とした従来の経済のあり方を見直し、世界的な均衡を目指す必要があると論じている。その続編『限界を超えて-生きるための選択』(1992年)では、資源採取や環境汚染の行き過ぎによって21世紀前半に破局が訪れるという、更に悪化したシナリオが提示されている。その後も環境・情報・経済・教育などをテーマとした報告書が引き続き刊行されており、日本語版はダイヤモンド社から刊行されている。
近年の動向としては、「世界発展のための新しい道」として環境問題など五つの分野で提言を行なっている[3]。2007年には、OECD、欧州議会、WWFと共同で「Beyond GDP」という会議が開催され、進歩と富と幸福を計る尺度について議論が交わされた[4]。2008年11月にはローマクラブ創設40周年の会議がスイスで開催され、スイスの氷河の後退など地球温暖化の脅威に関する報告などがあった[5]。
メンバー
著名な会員
- ミハイル・ゴルバチョフ[6] - 元ソビエト連邦共産党書記長。
- ワンガリ・マータイ[7] - グリーン・ベルト運動の創設者、ノーベル平和賞受賞者。
- エメカ・アニャオク(Emeka Anyaoku)[6] - 前WWF総裁、元イギリス連邦事務局長(Commonwealth Secretary-General)。
- ヘイゼル・ヘンダーソン[6] - 未来学者、進化経済学者。
現在の日本人会員
日本人の名誉会員
日本人の準会員
脚注
出典
関連図書
関連項目
外部リンク
- Club of Rome(公式サイト:英語)
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