金沢競馬場
テンプレート:競馬場 金沢競馬場(かなざわけいばじょう)は、石川県金沢市にある地方競馬の競馬場。石川県(石川県競馬事業局)と金沢市がそれぞれ別々に主催者として開催している[1]。通称は金沢競馬。オッズパーク、D-Net加盟競馬場。
目次
概要
現在、本州日本海側および北陸地方唯一となる地方競馬場で、その立地から来る低温な気象条件から、1月から3月上旬までは開催されていない。 また、日曜開催があるため[2]中央競馬への遠征が少なく、騎手の知名度はあまり高くないため、しばしば波乱の立役者となっている。
現在の金沢市入江・新神田周辺にあった旧金沢競馬場[3]が1973年、現在地に移転した。
1周1200メートルで幅員は20メートル、砂厚8センチ、最後の直線は236メートルとなっている。ポケットが4か所にあるのが特徴。重賞は2100メートル以上の長距離のレースが約半分を占めている。施行できる距離は900メートル、1300メートル、1400メートル、1500メートル、1700メートル、1900メートル、2000メートル、2100メートル、2300メートル、2600メートル。このうち2000メートルは、2005年5月8日に行われた第17回ジェイティービー賞を最後にしばらく使用されていなかったが、2012年4月10日に行われた第22回スプリングカップで約7年ぶりに使用された。
2005年5月22日にスタンドのゴール前付近に畳席(約14畳)が設けられた。場内の大型モニターと着順掲示板には瓦屋根が施されている。
地元専属の実況はおらず、耳目社所属のアナウンサーが実況を務めている。競馬新聞は4紙あるが、いずれも冊子形式となっている。トータリゼータシステムは日本トーターである。
沿革
- 1931年(昭和6年) - 石川郡戸板村(現在の金沢市入江・新神田付近)に競馬場開設。石川県畜産組合連合会の主催で行われる(1938年まで)。
- 1939年(昭和14年) - 軍馬資源保護法により軍用保護馬鍛錬競走を開始(1943年まで)。
- 1947年(昭和22年) - 地方競馬法(1946年制定)により石川県馬匹組合連合会の主催で行われる(1948年まで)。
- 1948年(昭和23年) - 競馬法制定により石川県主催による競走が開催される(開催初日9月23日)。
- 1954年(昭和29年) - 金沢市が主催者として新たに加入(開催初日9月27日)。
- 1956年(昭和31年) - 輪島市外六ヶ町村競馬組合設立。奥能登地域の水害復興競馬が開催される。
- 1965年(昭和40年)8月2日 - 競馬組合に珠洲市・内浦町・津幡町が加入し、輪島市外七ヶ町村競馬組合に改組。
- 1970年(昭和45年)3月 - 輪島市外七ヶ町村競馬組合廃止。以降、石川県と金沢市の主催で行われる。
- 1972年(昭和47年)12月4日 - 金沢市八田町に移転(翌年4月7日から開催)。
- 1978年(昭和53年) - 前売発売を開始。
- 1995年(平成7年) - 6枠制廃止、8枠制へ移行。
- 2007年(平成19年) - 愛称にKANAZAWA Horse Park(カナザワホースパーク)を採用。この年度より個人・企業による個人協賛競走を導入。
- 2013年(平成25年) - 第13回ジャパンブリーディングファームズカップを開催[4][5]。GIクラスの重賞競走が開催されるのは競馬場開設以降初めて。
J-PLACE金沢
2013年4月14日より場内において、日本中央競馬会からの委託により「J-PLACE金沢」としてJRAの馬券を発売する。なお発売は日曜開催のGI競走のみで、払戻は金沢を含む全国のJ-PLACE施設でのみとなる。なお2014年4月6日以降は上記に加え、中央競馬と金沢競馬の重複開催日に限り平地の重賞競走を発売する[6]。
発売する馬券の種類
○…発売 ×…発売なし
単勝 | 複勝 | 枠番連複 | 枠番連単 | 馬番連複 | 馬番連単 | ワイド | 3連複 | 3連単 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
金沢競馬 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
J−PLACE | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
主な競走
ダートグレード競走
- 白山大賞典(統一JpnIII)※2007年は、馬インフルエンザの影響で無格付けの非交流競走
- サラブレッドチャレンジカップ(廃止)
その他の重賞競走
- 百万石賞 - 3歳以上
- 北國王冠 - 3歳以上
- 中日杯 - 3歳以上
- スプリングカップ - 4歳以上
- 読売レディス杯 - 3歳以上牝馬 府中牝馬ステークスの北陸、東海、近畿地区トライアル GRANDAME-JAPAN古馬シーズンの指定競走
- イヌワシ賞 - 3歳以上 白山大賞典の地方全国トライアル
- オータムスプリントカップ - 3歳以上
- 北日本新聞杯 - 3歳限定 東海ダービーのステップ競走
- MRO金賞 - 3歳限定 セントライト記念・神戸新聞杯両競走の北陸、東海、近畿地区トライアル
- サラブレッド大賞典 - 3歳限定
- 兼六園ジュニアカップ - 2歳限定 デイリー杯、京王杯、東京スポーツ杯の各2歳ステークス競走の北陸、東海、近畿地区トライアル
- ヤングチャンピオン - 2歳限定
- プリンセスカップ - 3歳牝馬限定
- セイユウ記念アラブグランプリ(廃止)
- ジェイティービー賞(2008年は開催なし)
- 百万石ジュニアカップ - 2歳限定 2013年JBCデー当日に「金沢競馬場移転40周年記念 JRA上級認定」(公益社団法人)日本軽種馬協会・日本地方競馬馬主振興協会協賛パゴ賞(1着の馬主には来年度のパゴ号との種付権利を獲得できる)として行われた。
所属騎手
現役騎手
- 青柳正義(あおやぎ まさよし)
- 池田敦(いけだ あつし)
- 沖静男(おき しずお)
- 葛山晃平(かつらやま こうへい)
- 川添明弘(かわぞえ あきひろ)
- 桑野等(くわの ひとし)
- 鈴木太一(すずき たいち)
- 田知弘久(たち ひろひさ)
- 中島龍也(なかじま たつや)
- 畑中信司(はたなか しんじ)
- 服部大地(はっとり だいち)
- 平瀬城久(ひらせ くにひさ)
- 藤田弘治(ふじた こうじ)
- 堀場裕充(ほりば ひろみつ)
- 松戸政也(まつど まさや)
- 吉田晃浩(よしだ あきひろ)
- 吉原寛人(よしはら ひろと)
- 米倉知(よねくら さとし)
元騎手
- 安部竜司(あべ りゅうじ)…2014年3月で引退
- 江下英昭(えした ひであき)…2013年6月25日で引退
- 鬼束亮(おにつか りょう)…2012年12月26日で引退
- 加藤和義(かとう かずよし)…2013年5月26日で引退、現在は調教師
- 中川雅之(なかがわ まさゆき)…2012年3月29日で引退、現在は調教師
- 山中利夫(やまなか としお)…2012年7月15日で引退
- 渡辺壮(わたなべ たけし)…2006年9月で引退
活躍馬・著名馬
- ビーファイター - 2013年11月現在、日本国内現役最高齢(15歳)の競走馬[7]。1998年に北海道・門別町で生産され、翌年、日高町の坂東牧場に移った。競走年齢に達すると、ホッカイドウ競馬、中央競馬、南関東、岩手、佐賀、金沢を転戦した。3歳時(2001年)にはスプリングステークス(G2)に出走し、8着になっている。最良の戦績は、2007年のブリーダーズゴールドカップ(G2)2着、2005年道営記念(H1)2着。2013年6月に金沢で勝ち鞍をあげ、日本国内の歴代2位の高齢勝利を記録した。2013年11月17日に引退レースが組まれ、119戦9勝で引退した。引退後は仔馬時代を過ごした坂東牧場で功労馬となった[8]。父アサティス。
テレビ中継
- CS放送
- 2011年度よりスカパー!で毎週火曜日に『金沢競馬実況中継』(無料放送)を開始。2011年度は、2011年4月「懐かし音楽★グラフィティTV/keiba」(795ch=放送時間 13:00 - 17:00)、2011年5月~11月「エキサイティング・グランプリ」(709ch=放送時間 13:00 - 17:00)、2011年12月「懐かし音楽★グラフィティTV/keiba」(放送時間 12:30 - 16:30)とチャンネルを移動した。2012年度も毎週火曜日の無料放送を継続し、2013年度までは「セレクトショッピング(217ch)で放送していた(放送時間 10:00 - 17:00)。2014年度からは、地方競馬ナイン(701chか702ch)で引き続き原則毎週火曜日に放送している(放送時間 10:00 - 17:00)。ただし、有料放送となっている。
- グリーンチャンネルでは白山大賞典を中継放送する。2013年はJBCと百万石ジュニアカップ(同日開催)も中継放送した(詳細はグリーンチャンネル地方競馬中継を参照)。
- ケーブルテレビ
- 金沢ケーブルテレビネットと業務提携局、および加賀ケーブルテレビでは開催日に金沢競馬の全レースの中継を行っている。072ch(デジタルのみ)で開催日の10時30分から17時まで放送される。
- 2013年10月より場内放送がハイビジョン化され、放送機材を入れ替えた。このため、パドックや本馬場入場、レース実況時に表示するテロップの字体を変更した。
場内の寿司屋
本場開催時に限り、金澤玉寿司と宇ノ気玉寿司の2店舗が営業し、握り寿司が食べられる[9]。なお、場外発売の日には閉店している。
- 金澤玉寿司…場内広場にて営業。
- 宇ノ気玉寿司…場内軽食堂にて営業。
その他
金沢競馬場は2007年度より「KANAZAWA Horse Park」という愛称を採用。経営改革の一環で導入されたのが個人協賛競走である[10]。また、この年度より「TRIPLE DREAMS」として笠松競馬場と名古屋競馬場との相互発売体制になった。基本として日・火曜日は金沢競馬場のレースを笠松競馬場・名古屋競馬場にて、月・水・木・金曜日は笠松競馬場・名古屋競馬場のレースを金沢競馬場にてそれぞれ場外発売する。最近では東海地区以外の競馬場のレースも発売されるようになり、主場外・副場外(例として、主場外を名古屋、副場外を大井)というように2つの競馬場の全レース併売も実施している。
沿革の部分にも記述しているように、2013年11月4日に第13回JBCデーを実施されると2012年2月10日に発表された。JBCスプリントは1400m、JBCレディスクラシックは1500m、JBCクラシックは2100mで施行された。
交通
自動車
公共交通機関
出典・脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:Navbox- ↑ 2008年度の実績では石川県18回74日、金沢市3回12日。
- ↑ 日曜・火曜の開催となることが多い。
- ↑ MCB625-C8-10 - 国土地理院ホームページ「地図・空中写真閲覧サービス」
- ↑ 第13回JBCは金沢競馬場で開催 - 地方競馬公式サイト 2012年2月10日
- ↑ 2013年のJBCは金沢で開催 - ラジオNIKKEI 2012年2月10日
- ↑ J-PLACE金沢(金沢競馬場内)における発売日・発売レースの拡大について - JRA公式サイト(2014年3月10日)
- ↑ 記録があるものとしては、2007年にオースミレパードが16歳で出走したものが日本競馬史上最高齢。スポニチ 2013年11月15日付“現役最高齢15歳ビーファイター 最後の雄姿をその目に焼き付けろ”
- ↑ 北海道新聞 2013年12月3日付夕刊「ビーファイター」
- ↑ 中央競馬でも、中山競馬場、京都競馬場、阪神競馬場で、寿司屋がテナントに入って営業している。
- ↑ テンプレート:PDFlink - 石川県(2007年3月)