白山大賞典

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テンプレート:競馬の競走 白山大賞典(はくさんだいしょうてん)は、金沢競馬場で開催される地方競馬重賞JpnIII競走である。農林水産省が賞を提供しているため、正式名称は農林水産大臣賞典白山大賞典と表記される。競走名は金沢競馬場のある石川県岐阜県にまたがってそびえる白山に由来。

概要

1981年に第1回が開催され、以後金沢競馬場最大の競走として長らく親しまれている。

1997年ダートグレード競走GIIIに認定され、2100mに距離短縮となった。本競走を前哨戦としてJBCクラシックへ向かう出走馬も多い。

1998年以降、2000年2002年2004年2006年2010年2012年と地方競馬所属馬が2着に食い込む健闘を見せており、特に2004年以降の2着に入った地方馬は全て地元金沢所属である。地元所属馬の優勝が遠ざかっているのが課題であるが、それでもダートグレードレースとしては比較的地元も含めた地方所属馬が活躍している(金沢所属馬については地元の重賞も比較的長距離が多いために、近年ダートの長距離に適性がある中央馬が転入している事も影響している)。なお、後述の理由で2007年は地元金沢所属馬が優勝している。

2003年優勝馬イングランディーレが翌年春の天皇賞勝利、2004年優勝馬タイムパラドックスが翌月のジャパンカップダート勝利と2年連続でこのレースの勝ち馬がG1勝利馬となった。それ以後も、スマートファルコンニホンピロアワーズといった後のGI級競走優勝馬を輩出している。

出走資格サラブレッド系3歳以上の競走馬でフルゲートは12頭である。出走枠は金沢所属馬が4頭、金沢以外の地方競馬所属馬が3頭、JRA所属馬が5頭と定められている。

負担重量は3歳52kg、4歳以上54kg、牝馬2kg減を基本とし、更に以下のように斤量が課せられる。ただし2歳時の成績を除く

  1. 競走施行日5日前より過去のGI・JpnI競走1着馬は5kg増、GII・JpnII競走1着馬は3kg増、GIII・JpnIII競走1着馬は1kg増。
  2. 上記重量に加え、G及びJpn競走通算3勝以上馬は1kg増、更に2勝ごとに1kg増とする。
  3. 負担重量の上限は3歳58kg、4歳以上60kg、牝馬2kg減とする。

賞金

中央競馬・地方競馬全国指定交流競走に指定された1997年以降

回数 総額賞金
(万円)
1着賞金
(万円)
2着賞金
(万円)
3着賞金
(万円)
4着賞金
(万円)
5着賞金
(万円)
第17回(1997年) 6,125 3,500 1,225 595 455 350
第18回(1998年) 5,950 542.5 402.5 280
第19回(1999年) 525 385 315
第20回(2000年)
第21回(2001年) 5,100 3,000 1,050 450 330 270
第22回(2002年)
第23回(2003年)
第24回(2004年)
第25回(2005年) 4,250 2,500 875 375 275 225
第26回(2006年)
第27回(2007年) 560 400 92 36 20 12
第28回(2008年) 4,250 2,500 875 375 275 225
第29回(2009年)
第30回(2010年) 3,150 2,100 483 252 189 126
第31回(2011年) 4,650 3,100 713 372 279 186
第32回(2012年)
第33回(2013年)

歴史

  • 1981年 - サラブレッド系4歳(現・3歳)以上による重賞競走・白山大賞典が創設され、金沢競馬場・ダート2300mで施行。
  • 1982年 - 施行距離をダート2600mに変更。
  • 1997年
    • 中央競馬地方競馬全国交流競走に指定。
    • ダート競走格付け委員会によりGIII(統一GIII)に格付け。
    • 施行距離をダート2100mに変更。
  • 2003年 - 出走条件を「サラブレッド系3歳以上10歳以下」から「サラブレッド系3歳以上」に変更。
  • 2007年 - 10月9日に予定されていたが、馬インフルエンザの影響でダートグレード競走としては実施せず、金沢競馬所属馬限定戦として行われた。優勝賞金も2500万円から400万円に減額となった。
  • 2008年 - 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告に伴う重賞の格付け表記の変更により、統一グレード表記をJpnIIIに変更。

歴代優勝馬

回数 施行日 優勝馬 性齢 所属 勝時計 優勝騎手 管理調教師
第1回 1981年[[9月27日|テンプレート:09月27日]] スメラギウイン 牡5 金沢 2分27秒2 東方高行 藤木一男
第2回 1982年[[9月26日|テンプレート:09月26日]] スパニツシユボール 牡5 金沢 2分54秒0 大瀬戸豊 藤木一男
第3回 1983年[[9月25日|テンプレート:09月25日]] ローラーキング 牡6 金沢 2分50秒7 平床良博 中川一男
第4回 1984年[[9月23日|テンプレート:09月23日]] サクラハイデン 牡7 金沢 2分53秒7 寺田茂 藤木一男
第5回 1985年[[9月22日|テンプレート:09月22日]] オサイチミカド 牡6 金沢 2分53秒1 吉井敏雄 喜多壽
第6回 1986年[[9月28日|テンプレート:09月28日]] オサイチミカド 牡7 金沢 2分56秒0 吉井敏雄 喜多壽
第7回 1987年[[9月27日|テンプレート:09月27日]] ワカオライデン 牡7 金沢 2分56秒4 吉井敏雄 桑野進
第8回 1988年テンプレート:09月25日 チカラキング 牡4 金沢 2分55秒0 大瀬戸豊 勝田穂
第9回 1989年テンプレート:09月24日 シナノジヨージ 牡7 金沢 2分53秒3 桑野等 桑野進
第10回 1990年テンプレート:09月23日 リワードパンサー 牡8 金沢 2分53秒8 吉井敏雄 吉井一良
第11回 1991年テンプレート:09月22日 カミノムサシ 牡7 金沢 2分54秒5 渡辺壮 伊東昭二
第12回 1992年テンプレート:09月27日 サリュウスキー 牡5 金沢 2分54秒1 渡辺壮 勝田穂
第13回 1993年テンプレート:09月26日 サンパワーホーラー 牡6 金沢 2分56秒4 渡辺壮 桑野進
第14回 1994年テンプレート:09月25日 キタシバスペイン 牡8 金沢 2分55秒7 桑野等 鷹尾雄治
第15回 1995年[[10月1日|10月テンプレート:01日]] ミスタールドルフ 牡6 金沢 2分55秒2 安部竜司 田嶋進
第16回 1996年10月20日 ハヤテサカエオー 牡7 金沢 2分53秒0 渡辺壮 寺田茂
第17回 1997年10月10日 キョウトシチー 牡6 JRA 2分15秒7 松永幹夫 中尾謙太郎
第18回 1998年10月10日 キョウトシチー 牡7 JRA 2分16秒9 松永幹夫 中尾謙太郎
第19回 1999年10月11日 マチカネワラウカド 牡5 JRA 2分12秒9 石橋守 高橋隆
第20回 2000年[[10月9日|10月テンプレート:09日]] タマモストロング 牡5 JRA 2分14秒2 小池隆生 川村禎彦
第21回 2001年10月テンプレート:08日 ミラクルオペラ 牡4 JRA 2分13秒6 幸英明 領家政蔵
第22回 2002年10月14日 スナークレイアース 牡7 JRA 2分14秒5 和田竜二 川村禎彦
第23回 2003年10月14日 イングランディーレ 牡4 JRA 2分14秒6 安藤勝己 清水美波
第24回 2004年10月12日 タイムパラドックス 牡6 JRA 2分14秒4 横山典弘 松田博資
第25回 2005年10月テンプレート:04日 グラッブユアハート 牝5 JRA 2分16秒5 安藤勝己 畠山吉宏
第26回 2006年10月10日 レマーズガール 牝6 JRA 2分15秒9 岩田康誠 湯浅三郎
第27回 2007年10月テンプレート:09日 ビッグドン 牡7 金沢 2分16秒3 加藤和義 加藤和宏
第28回 2008年[[10月7日|10月テンプレート:07日]] スマートファルコン 牡3 JRA 2分14秒1 岩田康誠 小崎憲
第29回 2009年[[10月6日|10月テンプレート:06日]] アドマイヤスバル 牡6 JRA 2分13秒5 勝浦正樹 中尾秀正
第30回 2010年[[10月5日|10月テンプレート:05日]] パワーストラグル 牡4 JRA 2分13秒1 後藤浩輝 加藤征弘
第31回 2011年10月テンプレート:04日 シビルウォー 牡6 JRA 2分14秒3 吉田豊 戸田博文
第32回 2012年[[10月2日|10月テンプレート:02日]] ニホンピロアワーズ 牡5 JRA 2分12秒9 酒井学 大橋勇樹
第33回 2013年10月テンプレート:08日 エーシンモアオバー 牡7 JRA 2分13秒6 岩田康誠 沖芳夫

関連項目

  • イヌワシ賞 - 1着馬のみ、本競走への優先出走権が与えられるトライアル重賞競走。

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