ミツカン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2014年7月16日 (水) 14:04時点における182.23.245.225 (トーク)による版 (主なスポンサー番組)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox 株式会社ミツカンmizkan)は、調味料納豆を主力製品とする株式会社ミツカングループ本社(非上場)傘下の大手食品メーカー(事業子会社)である。事業持株会社である株式会社Mizkan Holdings(ミツカンホールディングス)や食品製造を担う株式会社ミツカンサンミ、資産管理部門の株式会社中埜酢店などと「ミツカングループ」を形成している。愛知県半田市本社を置く。

概要

江戸時代中期の1804年文化元年)、中野又左衛門により尾張国半田村(現在の愛知県半田市)で酒造業として創業。以後、代々社長は「中野又左衛門」(四代目以降「中埜」)を名乗り、戸籍上の名前も変更している。1923年大正12年)、株式会社化。

この地域でさかんな日本酒の製造後に残る酒粕を用いて酢を作り、を用いた酢より安価であったため江戸庶民に寿司が普及する要因となった。1887年明治20年)、三本線に丸をつけたロゴを商標登録。なおロゴの三本線≡は、中埜家の家紋が由来であるが、酢の命でもある「味」「利き」「香り」の意味も持っており、下の丸○は「天下一円」を意味している。

昭和40年頃からは、ロゴを冠したミツカン酢の琺瑯看板が全国各地で取り付けられ、現在でも地方では残存している。1986年(昭和61年)には、日本唯一の酢の総合博物館として博物館「酢の里」を開館した。生産している酢はテンプレート:要出典範囲のが特徴。日本における醸造酢のシェアは高い。

第二次大戦後、加工・チルド食品に参入し、1964年昭和39年)に瓶詰めの味付けポン酢の元祖となる「ミツカン味ぽん」、1982年に混ぜ込みふりかけの「おむすび山」、1988年にめんつゆ(後年「追いがつおつゆ」へ改称)を発売。

1997年に朝日食品を買収して酢の発酵技術を使用した「金のつぶ」シリーズは、首位のタカノフーズ(おかめ納豆)に次ぐシェアを占めた。2009年には経営破綻したくめ・クオリティ・プロダクツの主力商品である「くめ納豆」の商品販売権等を買収し、ミツカンを通じて販売される。2011年には旭松食品株式会社(長野県)から、「なっとういち」ブランドの納豆事業を引き継いだ。納豆菌の保有数も日本一である[1]

清酒「国盛」を展開している中埜酒造はかつてはミツカングループであった。直接の資本関係はないものの、若干の人事交流や一部業務については協力している。なお、中埜家は同郷の盛田家とかつて人的関係があり、一時期ソニーの大株主に名を連ねていた。

家庭用の寿司はミツカンブランドが世界的に有名で、どこの国のスーパーでも入手することができる[2]

グループ再編

1998年平成10年)にそれまで「株式会社中埜酢店」を中心として構成されていたミツカングループを、戦略策定・海外事業統括を行う「株式会社ミツカングループ本社」とその傘下にぶら下がる事業カンパニー・機能カンパニー群に再編し、中埜酢店はグループ本社傘下の資産管理会社となっている。ミツカングループ本社は商標の管理も行っているため、テレビCMの最後には「○○は、(株)ミツカングループ本社の登録商標です」の文言が入っている。

創業200年を迎えた2004年平成16年)6月、CI(コーポレートアイデンティティ)およびグループビジョンを導入し、英文社名がMItsukanからmizkanへ、標準的なロゴタイプが「(≡マーク)ミツカン」から「(≡マーク)mizkan」に変更され、広告などでは“やがて、いのちに変わるもの。”というコーポレート・メッセージが併記されている。ロゴデザインは細川デザイン事務所によるものである。

連結売上高は1千億円を超えるが、今なお中埜家の同族経営が維持されており、株式非上場である。 敷島製パン創業にも参画した。

2014年3月1日、グループ統括会社の株式会社ミツカングループ本社が商号を英字表記の「株式会社Mizkan Holdings」(ミツカンホールディングス)に変更した。

主な商品

  • ミツカン酢
    • 穀物酢
    • 米酢
    • すし酢
  • 味ぽん(味付けポン酢
    • 味ぽんMILD
  • ゆずぽん(同上)
  • かおりの蔵(同上)
  • 追いがつおつゆ
  • おむすび山
  • su・no・mo
  • 純玄米黒酢
  • みりん酒類
  • ほんてり(みりん風調味料)
  • 料理酒(食品扱い)
  • 金のごまだれ
  • 金のつぶ納豆
  • なっとういち(納豆)
1997年に納豆事業に参入するため、朝日食品(後に朝日フレシア→フレシアと2度の社名変更を経て、2002年に吸収合併される)を買収。主力商品の一つとなっている。また、2011年旭松食品から納豆事業を譲り受け、「なっとういち」など旭松食品が発売していた商品の販売を引き継いだ。

会社概要

株式会社Mizkan Holdings(コーポレート)

  • 商号 株式会社Mizkan Holdings(ミツカンホールディングス)
  • 本社所在地 〒470-8599愛知県半田市中村町二丁目6番地
  • 創業 1804年文化元年)
  • 設立 1977年昭和52年)7月1日設立、2014年(平成26年)3月1日現商号に変更
  • 事業内容 ミツカングループ全体の経営統括、戦略策定、海外事業推進、新規事業創出に向けた研究開発
  • 代表者 代表取締役会長 中埜和英
  • 資本金 1億円
  • 株主

株式会社ミツカン(事業カンパニー)

  • 商号 株式会社ミツカン(Mizkan Corporation.)
  • 本社所在地 愛知県半田市中村町二丁目6番地
  • 設立 
  • 事業内容 調味加工食品、納豆[3]及び各種チルド食品の企画開発、販売
  • 代表者 
  • 資本金 
  • 株主 

株式会社中埜酢店(資産・資金カンパニー)

  • 商号 株式会社中埜酢店(なかのすみせ、Nakanosumise Co.,Ltd.)
  • 本社所在地 愛知県半田市中村町二丁目6番地
  • 設立 1923年(大正12年)
  • 事業内容 不動産を中心としたミツカングループ全体の資産統括
  • 代表者 
  • 資本金 
  • 株主 

そのほか関連会社

  • 供給カンパニー :ミツカンサンミ、栃木ミツカン、東京ミツカン、半田ミツカン、大阪ミツカン、福岡ミツカン、ミツカンフレシア
  • 内務・物流カンパニー :ミツカンビジテック、ミツカンロジテック
  • 資産・資金カンパニー :ミツカンアセット

テレビCM

現在の出演者

過去の出演者

主なスポンサー番組

テンプレート:節stub

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

外部リンク

  • 愛知県半田市の日本一・ミツカン
  • 福江誠 『日本人が知らない世界のすし』 日本経済新聞出版社 2010年
  • 1997年に朝日食品工業(朝日納豆)を買収し、朝日フレシア、フレシアと社名変更。2002年に吸収合併する。