おはようクジラ
テンプレート:基礎情報 テレビ番組 『おはようクジラ』は、TBS系列で1996年6月3日から1999年3月26日までにかけて放送された朝の報道・情報番組である。放送時刻は、平日(月曜日から金曜日まで)の 6時00分 - 8時30分(JST)。主なコーナーとして、最新の「JNNニュース」や、「クジラ共和国」などがあった。ただし、TBSなど一部系列局では5時59分から朝刊の一面を紹介するコーナー(テレビ朝日『やじうまプラス』の「朝刊一面1分勝負」に相当する枠)を放送していた。
また番組キャラクターとしてサングラスをした黄色いクジラ(その後、視聴者公募にてくじたろうと命名された。)があり、オープニングタイトルに出たりスタジオ内に人形が置かれたりなどしていた。
目次
番組発足の経緯
1990年10月から放送していた『ビッグモーニング』で一時的に朝の時間帯は盛り返したが、当時、20%近い視聴率を誇った『ズームイン』全盛の時代において、その視聴率の差は大きく、番組制作手法の大幅な見直しが図られた。
『おはようクジラ』開始前、朝の番組は報道局制作の『あなたにオンタイム』→『オンタイム』』(5時30分 - 6時50分)と旧社会情報局制作の『フレッシュ!』 (6時50分 - 8時30分) があったが、これを一本化し報道局制作の『おはようクジラ』をスタートさせた。番組内容はライバルである日本テレビの『ズームイン!!朝!』やフジテレビの『めざましテレビ』を全般的に意識しており、全国のJNN系列局からの生中継を多用した構成であった。
番組は、1999年3月26日に終了した。
出演者
歴代のメインキャスター
- 1996年6月3日 - 1998年3月27日:渡辺正行、中井亜希
- 1998年3月30日 - 1998年9月25日:青島健太、中井亜希
- 1998年9月28日 - 1999年3月26日:青島健太、小倉弘子(TBSアナウンサー)
各局担当キャスター
中継時、画面右上には「東京・TBS」・「大阪・MBS」・「名古屋・CBC」・「福岡・RKB」というように中継地(都道府県ないし都道府県庁所在地)と放送局略称が常に表示されていたが、例外として、富山県からの中継の場合「富山・チューリップテレビ」と放送局名をそのまま表記していた。
地区 | 放送局 | 担当キャスター |
---|---|---|
関東1都6県 | TBS | 小林豊・秋沢淳子・小島慶子・堀井美香 |
北海道 | 北海道放送 (HBC) | 近藤肇(番組内では「近藤はじめ」表記。) → 小川和幸 |
青森県 | 青森テレビ (ATV) | 野島直子 → 山口亜紀 |
岩手県・秋田県[1] | IBC岩手放送 (IBC) | 吉田久美子 → 風見好栄 → 江幡平三郎 |
宮城県 | 東北放送 (TBC) | 石川太郎・澤知香(当初は石川単独だったが、のちに澤も加わる。) |
山形県 | テレビユー山形 (TUY) | 松田明子 → 土屋真紀 |
福島県 | テレビユー福島 (TUF) | 外岡いつ美 → 杉本栄美 → 水津邦治 |
山梨県 | テレビ山梨 (UTY) | 阿部育子 |
新潟県 | 新潟放送 (BSN) | 近藤丈靖 → 新保真徳 |
長野県 | 信越放送 (SBC) | 奥山香菜子 → 小林万利子 |
静岡県 | 静岡放送 (SBS) | 橋本奈都江・吉田幸真 |
富山県 | チューリップテレビ (TUT) | 荒木幸子 |
石川県 | 北陸放送 (MRO) | 角野達洋 |
東海3県 | 中部日本放送 (CBC) | 阿部恵・大園康志 → 中橋かおり 「プロ野球応援バトル」では別途久野誠・塩見啓一・伊藤敦基が加わる。 |
近畿2府4県・徳島県[2] | 毎日放送 (MBS) | 古川圭子・来栖正之 → 古川圭子・西靖 |
島根県・鳥取県 | 山陰放送 (BSS) | 谷口篤史 |
広島県 | 中国放送 (RCC) | 横山雄二【渡辺正行夏期休業時代理】・桑原しおり・宗像総一郎 |
山口県 | テレビ山口 (TYS) | 伊賀ゆきひろ → 小野礼子 |
岡山県・香川県 | 山陽放送テレビ (RSK) | 竹井由美・本田祐美・横須賀伸一 → 笹岡ありさ |
愛媛県 | あいテレビ (ITV) | 増原千夏 → 横川昌美 → 平繁かなえ |
高知県 | テレビ高知 (KUTV) | 山本祐輔 → 児玉真紀 |
福岡県・佐賀県[3] | RKB毎日放送 (RKB) | 茅野正昌・斉藤絹子【中井亜希夏期休業時代理】 → 服部義夫・田中みずき → 桜井浩二 |
長崎県 | 長崎放送 (NBC) | 林田繁和 → 熊切秀昭 |
大分県 | 大分放送 (OBS) | 工藤洋史 → 工藤真由美 |
熊本県 | 熊本放送 (RKK) | 宮脇利充 → 木村和也 |
宮崎県 | 宮崎放送 (MRT) | 梅垣博子 |
鹿児島県 | 南日本放送 (MBC) | 丸山隆之 → 菅谷朋代 |
沖縄県 | 琉球放送 (RBC) | 比嘉京子 → 宮城麻里子 |
スポーツキャスター
ニュースキャスター
お天気キャスター
- 戸田恵美子(当時TBSアナウンサー) - 1997年4月から金曜日の『お天気クジラ』と兼務。
- 杉江勇次 - 水・木曜の『お天気クジラ』と兼務。1997年10月からは『JNNニュース1130』も兼務。
ニュースコメンテーター
渡辺正行司会在籍時
青島健太司会在籍時
タイムテーブル
1996年6月当時 | 1997年1月当時 | |
---|---|---|
6時台 | オープニング・天気リレー 朝イチ報道局 朝da垂れ幕 朝刊読み比べ 天気・エリア情報 早起きニュース部長 元気リレー 朝イチスポーツ局 早送り24 それって超ユーメー!? 天気・エリア情報 |
オープニング・天気リレー JNNニュース 朝刊読み比べ 天気・エリア情報 朝イチスポーツ局 スポーツ朝刊読み比べ 元気リレー おはようプレジデント ニュース気になるランキング それって超ユーメー!? 天気・エリア情報 新着情報 |
7時台 | ニュースリレー日本丸(第1部) 天気・エリア情報 プロ野球応援バトル ニュースの現場 エリア情報 クジラ共和国 ニュースリレー日本丸(第2部) エリア情報 |
天気リレー エリア情報 ニュース(全国・地域・スポーツ紙より) プロ野球情報 エリア情報 今日の特集 クジラ通信 クジラ共和国 クジラ総合研究所 |
8時台 | ふるさとニュース特急便 3分間一流講座 100m探検隊 全国リレー・エンディング |
エリア情報 にっぽんWALKER 達人の証明 「完全なる」天気 全国リレー・エンディング |
主なコーナー
一部のコーナーではBGMとしてビートルズの曲がインストゥルメンタルとして流れていた(番組初期の頃)。
※<>内は流れていた曲名
- ニュースリレー日本丸
- 全国(TBS発)・ローカル(各局発)の最新ニュースを伝えるコーナー。なおローカルニュースは、各局で引き継いで一括して伝える事が多かった。
- クジラ共和国 <エイト・デイズ・ア・ウィーク、涙の乗車券、ハロー・グッドバイ、フール・オン・ザ・ヒル、ペニー・レイン>
- 毎日テーマを設定して、全国3ヶ所から中継・紹介するコーナー。
- プロ野球応援バトル <キャント・バイ・ミー・ラヴ>
- プロ野球の最新情報(試合結果など)を伝えるコーナー。各球団の情報は、各局キャスターと専属野球解説者が一緒になって情報を伝えており、基本的にCBCは中日、RCCは広島と地元球団を担当するのが慣例となっているが、MBSは阪神(セ・リーグ)とオリックス(ブルーウェーブ時代)(パ・リーグ)をリーグを跨いで掛け持ちで担当していた。
- また、中日担当の久野誠(CBC)がオートクチュールのタキシード(ドラゴンズブルー)を着て登場するのが隠れた名物だった。
- 朝刊(あさかん)読み比べ
- 今朝の朝刊をコメンテーターの解説を交えて紹介するコーナー。当初は一般紙のみだったが、のちにスポーツ紙も紹介されるようになった。
- 100m探検隊 <イエロー・サブマリン>
- 全国から1ヶ所、100mに焦点を絞って名所などを中継・紹介するコーナー。過去に中継された内容の中には『広島・百メートル道路は本当に100mあるのか?』と計測用具を用いて実際に測るという、風変わりな企画もあった。
- エリア情報 <プリーズ・プリーズ・ミー>
- ネット各局のローカル枠(天気予報など)の総称。
- 朝イチスポーツ局 <バック・イン・ザ・U.S.S.R.>
- 3分間一流講座
- それって超ジョーシキ!
- それって超ユーメー!?
- あさいちまる得200秒 (小倉担当時のみ)
『おはようクジラ』とTBSビデオ問題
番組開始のこの時期(1996年)は、TBSビデオ問題による同局の社会情報局(情報番組、ワイドショー番組の制作部門)の解体、および組織改革があった。これにより前番組『フレッシュ!』の終了と同じ日に、午後のワイドショー『スーパーワイド』が終了しているが、直接的な要因を受けての番組開始ではない。事件発覚よりも前、TBSは視聴率が伸び悩む朝番組の強化を目指し、特別プロジェクトチームをつくり、その結果として番組が発足している。
スタジオ
外が見え、且つ路上に面したスタジオを設置した。このスタジオはTBS敷地内の赤坂通り沿いに新たに開店したカフェレストラン「メゾン・ド・アンシー」を使用していたが、予定では番組開始時からこの場所を使用する事になっていた。しかし建物が完成しておらず(当初からオープンスタジオとしての使用も念頭に建物建設が行われていた)、レストラン自体も開業していなかったため、TBSの旧ラジオ局舎(番組開始時点で「赤坂メディアビル」へ名称変更)1階に「サテスタ」と称したガラス張りのスペースを設置、ここから放送を行った(なお関係者間では「仮設スタジオ」や「仮設」と呼ばれていたが、1995年1月の阪神・淡路大震災なども考慮(仮設住宅を連想させるため)し、外部向けには「仮設」という表現を用いなかった)。
番組開始数か月後に、カフェレストラン「メゾン・ド・アンシー」の建物が完成し、(開店前の時間帯に)スタジオとしての使用を開始した。こちらは(関係者間も一般向けにも)通称「カフェスタ」と呼ばれていた。
ちなみに、これら2施設に副調整室は併設されておらず、本社社屋内にあるNスタジオの副調整室(Nサブ)にてコントロールを行っていた。なお、この2つのスタジオがあった建物・施設は、TBS本社一帯の再開発区域(赤坂サカス)のため、取り壊され、現在ではこの場所付近に赤坂Bizタワーや赤坂サカスアネックスが建てられている。
その他
- 1996年の放送開始時には渡辺・中井と全国各局のキャスターが総出演する番宣スポットが放送されていた。
- 1997年1月10日には、日本のテレビ局の番組では初めて、西宮神社(兵庫県西宮市)から「十日戎開門神事福男選び」の生中継を実施。MBSの競馬実況アナウンサーでもある近畿地方担当キャスター(当時)の来栖が、同神社の境内で実況した。
- 番組最終週にはTBS本社近くの赤坂メディアビルの一室を借りてドミノ倒しを行う企画を行った。ちなみに、当企画は、「クジラ総合研究所」で放送された。尚、並べたドミノの数は5万9630個だが、その数は番組終わりにちなみ「ご苦労さん」の意味合いや番組最終日である1999年3月26日金曜日でコーナー開始から596回目を迎えた事が関係している。
脚注
関連項目
- お天気クジラ(事前番組・TBSテレビ制作、関東・静岡ローカル)
- 朝ダッシュ!(事前番組・毎日放送制作、近畿ローカルではなく準全国ネット)
- お天気クジラ朝ごはん(事前番組・北海道放送制作、北海道ローカル)
- エクスプレス(後継番組)
テンプレート:前後番組 テンプレート:TBSテレビ系列の報道番組
テンプレート:TBSテレビ系列朝の番組