Tar
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tar(ター、tape archives)は、ファイルフォーマットの一種であり、Tape ARchive formatの略である。また、同名のUNIXコマンドtar
も指す。POSIX.1-1988[1]やPOSIX.1-2001[2]で規格化され、UNIX系オペレーティングシステムでは標準のフォーマットである。Windowsではあまり使われない。似たようなものに、afioがある。
機能
tarはファイルのアーカイブに用いられ、多数のファイルを一つのファイルにまとめることができる。その際、ファイルのユーザ情報とグループ情報、パーミッション、最終更新日時、ディレクトリ構造などを同時にアーカイブすることができる。 UNIX系コミュニティでは、圧縮したtar形式のファイルを"tarball"(ターボール)と呼ぶこともある。この語は、元々は「テンプレート:仮リンク」の童話『テンプレート:仮リンク』に由来し[3]、それに油塊(タールボール)を引っ掛けたジョーク的用語である。
元来tarが行うのはアーカイブ、すなわち複数のファイルをまとめることのみで、圧縮の機能はない。そのため、compressやgzip、bzip2などの圧縮方法を用いて同時に圧縮を行う (いわゆる「ソリッド圧縮」) のが普通である。これにより、ファイルの拡張子はそれぞれ .tar.Z、.tar.gz、.tar.bz2 となる。特に .tar.Z、.tar.gz は古くから使われており、それぞれ略して .taz、.tgz とされることも多い。なお、この形式は、ファイルが一部でも破損した場合、破損箇所に含まれていたファイル以降は取り出すことはできない。
tarコマンドのオプション
- -c 新しいアーカイブを作成する
- -d アーカイブ内のファイルをカレントディレクトリのファイルと比較する
- -r アーカイブにファイルを追加する
- -t アーカイブの内容をリスト表示する
- -x アーカイブからファイルを取り出す
- -C directory アーカイブからファイルを取り出して、指定したディリクトリに入れる
- -f file テープの代わりに指定したファイルをアーカイブする
- -L n テープの容量をnKBとする
- -N date 指定した日付よりも新しいファイルだけをアーカイブに入れる(取り出す)
- -T file fileで指定したファイルをアーカイブに入れる(取り出す)
- -v 詳細メッセージを表示する
- -z アーカイブをgzipにフィルターする(GNU 拡張)
- -j アーカイブをbzip2にフィルターする(GNU 拡張)
- -J アーカイブをxzにフィルターする(GNU 拡張)
歴史
元来、tarコマンドはその名の通り、磁気テープの操作が念頭に置かれていた。そのため、fオプション[4]をはぶいた場合、デフォルトで磁気テープデバイスを処理するようになっている。
fオプションの指定により、ファイルシステム上の任意の名前のファイルを処理できる。
脚注
外部リンク
- Man page of TAR - Linux
- tar(5) - FreeBSD File Formats Manual - The FreeBSD Project
- Tar - GNU Project - Free Software Foundation (FSF)