CanCam
テンプレート:基礎情報 雑誌 『CanCam』(キャンキャン)は、小学館の発行による月刊女性ファッション雑誌。『JJ』および『ViVi』と並ぶ“赤文字系”の代表的な雑誌で、20代前半の女性を主要購読者層に想定している[1]。
雷鳥社編『雑誌タイトルコピー大全』の伝えるところによれば、誌名の由来は“I can campus”テンプレート:音声ルビの略で、すなわち「キャンパスリーダーになれるように」の意[2]。
“OLのバイブル”[3]あるいは“腰かけOLのバイブル”[4]などと言われる。他の赤文字雑誌と比較すると、蛯原友里に象徴されるような、"めちゃモテ”と呼ばれるスタイルの徹底が特徴として挙げられる。その一方で、「かわいい」を中心に、清楚からクール、カジュアルまで守備範囲は広い[5]。
目次
来歴
1982年1月創刊。創刊号の表紙は松崎悦子で、その後6月号に至るまで連続して表紙に登場。[2] 小学館創立60周年を機とした創刊で、1980年代の小学館を牽引する雑誌となった。
初期の誌面は大学生活を舞台としたファッションや美容の情報が多かったものの、1980年代中盤頃から後半頃に掛けて“高級化”現象が起こり、それまでの大学という舞台を排除したうえでステータス感を伴うOL志向の雑誌に変容[2]。
2000年代に入ると第二次黄金期と言われた空前の“CanCamブーム”が到来。その火付け役となったのが押切もえと蛯原友里で、ともに誌面のみならずテレビなどへの露出を通して“CanCamモデル”の存在を広く一般へ知らしめるに至る[6]。『JJ』の“神戸系エレガンス”に続く“東京エレガンス”と評されるスタイルが蛯原の人気とも相まって社会現象となり、発行部数70万超の“怪物雑誌”に成長した[7]。
部数
蛯原友里と山田優、ならびに押切もえの3名が誌面の代表を担っていた頃、2006年には発行80万部に達したこともあった[8]。日本雑誌協会の調査によれば、2008年4月〜6月期の部数がおよそ55万部[9]。日本ABC協会の調査によれば、同年下期の販売部数が34万6466部[10]。2010年上半期(1月〜6月)の実売部数が21万2000部で、同年下半期(7月〜12月)の実売部数が19万3000部、2011年上半期が14万8000部となっている[11]。広告収入の面から見れば、全盛期とされる2006年は部数を増やすほどに利益が下がる状況に陥っており、したがって、近年の部数減は必ずしもネガティブな面ばかりではない[12]。
モデル
専属モデル
1982年の創刊以来、数多の有名モデルを輩出。そこには藤原紀香、米倉涼子、伊東美咲、長谷川京子など、のちに女優として知られるようになった人物も含まれる。そうした専属モデルらのなかでも突出した存在となったのが蛯原友里であった。2000年代に発行部数を全女性ファッション誌中1位に押し上げた主要因と目され、誌面で着た服が飛ぶように売れて完売してしまうことから“エビ売れ”という言葉が作られるまでの人気であった[5]。現行の専属モデルは、舞川あいく、山本美月、土屋巴瑞季、久住小春、久松郁実、東野佑美、トラウデン直美、坂田梨香子、池田エライザ、楓、澤宥紀、堀田茜、若山あやの、およびまいの14名となっている[13]。
読者モデル
創刊30周年を迎えた2011年11月発売号より「専属スター読者」の企画を始動[14]。年内にさっそく18歳以上の社会人や学生の女性読者を対象としたオーディションを催し、およそ6800名の応募者の中から第1期要員を選定するに至っている[15]。現行の「スター読者」は、野口容子、中岡志保、原麻里子、吉羽真紀、大井香、赤松麻里菜、原田あかね、および丸林広奈の8名[16]。2012年には“第2期”要員として新たに14名が加わっている[17]。
新世代モデル
テンプレート:出典の明記 「モデルのようなオーラがあり、スタイリストのようなセンスをもち、エディターのようなプロデュース力があり、ブロガーのような発信力を備えるマルチな才能の持ち主」を発掘するため、ソーシャルサービス「Google+」を通してオーディションを実施。櫻井恵里奈、大沼ふじ、およびタチバナサエリの3名が選ばれた。 応募総数は21,068。ユーザーにより1日1名、計100人が選出された「ネットコミュニケーション審査」(一次審査:写真を投稿)では、240万以上のユーザー投票=「+1」(「Google+」において共感を示すボタン)が集まった。その後、「リアルコミュニケーション審査」(二次審査:カメラ審査とプレゼンテーション)を通過した18名が1分間の自己PRを披露する最終審査を2013年11月23日に実施。
歴代モデル総覧
2000年代
- 安座間美優テンプレート:·w
- アンナ・ケイテンプレート:·w
- 犬伏まりテンプレート:·w
- 臼田あさ美テンプレート:·w
- 蛯原友里テンプレート:·w
- 大桑マイミテンプレート:·w
- 押切もえテンプレート:·w
- えれなテンプレート:·w
- 熊澤枝里子テンプレート:·w
- さくらテンプレート:·w
- 近藤しづかテンプレート:·w
- 阪井あゆみテンプレート:·w
- 澤野ひとみテンプレート:·w
- 下釜すみれテンプレート:·w
- 高橋メアリージュンテンプレート:·w
- 竹下玲奈テンプレート:·w
- 徳澤直子テンプレート:·w
- 富田杏里テンプレート:·w
- 中田唯テンプレート:·w
- 南條有香[18]テンプレート:·w
- 西山茉希テンプレート:·w
- 平山美春テンプレート:·w
- 藤井悠テンプレート:·w
- 藤本恵理子テンプレート:·w
- 堀内葉子テンプレート:·w
- 松浦ゴリエテンプレート:·w
- 峰えりかテンプレート:·w
- 森泉テンプレート:·w
- 森星テンプレート:·w
- 山田優テンプレート:·w
- 梨衣名テンプレート:·w
- 麗菜テンプレート:·w
- 渡香奈
1990年代
- 鮎川なおみ[19]テンプレート:·w
- 板倉香テンプレート:·w
- 伊東美咲テンプレート:·w
- 小川奈那テンプレート:·w
- 北川弘美テンプレート:·w
- 小泉里子テンプレート:·w
- 佐藤えつこテンプレート:·w
- 女華テンプレート:·w
- 譚理沙テンプレート:·w
- 中林美和テンプレート:·w
- 仁香テンプレート:·w
- 長谷川京子テンプレート:·w
- 長谷川理恵テンプレート:·w
- 原千晶テンプレート:·w
- 藤原紀香テンプレート:·w
- 松崎麻耶テンプレート:·w
- 村上友紀テンプレート:·w
- 矢松亜由美テンプレート:·w
- 山本佳代子テンプレート:·w
- 米倉涼子テンプレート:·w
- 李ひゃんテンプレート:·w
- 梨花テンプレート:·w
- 和香
1996年以前
- 内田有紀テンプレート:·w
- 宇徳敬子テンプレート:·w
- 遠藤よしえテンプレート:·w
- 小野寺亜樹テンプレート:·w
- 加藤美樹テンプレート:·w
- 国分佐智子[19]テンプレート:·w
- 小牧ユカテンプレート:·w
- 原みゆきテンプレート:·w
- 松崎悦子テンプレート:·w
- 三浦智子テンプレート:·w
- 三橋秀美テンプレート:·w
- 向井田彩子テンプレート:·w
- 森本蘭テンプレート:·w
- 山崎友紀子テンプレート:·w
- 山本美穂テンプレート:·w
- レラーニ
不詳
- 赤羽美紀テンプレート:·w
- 阿部治美テンプレート:·w
- 泉淳子テンプレート:·w
- 伊藤愛子テンプレート:·w
- 大貫伊都子テンプレート:·w
- 尾上康代テンプレート:·w
- 小木曽恭子テンプレート:·w
- 鹿島史代テンプレート:·w
- 加藤幸子テンプレート:·w
- 久保利恵テンプレート:·w
- 河野景子テンプレート:·w
- 酒井美和テンプレート:·w
- 菅原紀子テンプレート:·w
- 武田真理子テンプレート:·w
- 田中理佐テンプレート:·w
- 藤井由美子テンプレート:·w
- 藤真利子テンプレート:·w
- 前田多佳子テンプレート:·w
- 丸久美子テンプレート:·w
- 村上友紀テンプレート:·w
- 山上万恵子テンプレート:·w
- 渡辺敦子テンプレート:·w
- 渡辺由美子
誌外展開
女性誌のなかでも群を抜いて積極的なメディアミックス展開を見せてきた雑誌で、2005年に発足した公式ウェブサイト『CanCam.TV』は2008年なかば頃に180万の月間ページビューを達成[20]。同年11月には不定期放送のテレビ番組『テレキャン』(テレビ朝日・BS朝日)が始動[21]。創刊27年目にして初のテレビ進出となった[22]。
2012年にはモバゲー配信のソーシャルゲーム『CanCam Style for Mobage』が始動[23]。モバゲーの運営主体にあたるディー・エヌ・エー社、ならびにバンダイナムコゲームス社の協賛を得て生まれた“モデル育成”ゲームで、作中の各種要素が編集部の監修によるものとなっている[24]。誌面との連動企画なども盛り込み、4月より提供開始[25]。
姉妹誌
テンプレート:要出典範囲。2007年に20代後半向け姉妹誌『AneCan』が始動。前年発売の増刊号『お姉さん系CanCam』の2冊が完売状態となったことを受けての創刊であった[26]。さらに創刊30周年を迎えた2011年には“妹版”としての『プチキャン』創刊が決定[27]。翌2012年3月に創刊号発売の運びとなった[28]。
出典
外部リンク
- 『CanCam.TV』 公式ウェブサイト
- テンプレート:Google+
- ↑ 『
雑誌から飛び出してテレビで踊るモデルたち(2/11)』 テンプレート:Small 公開時期不詳 MSNエンタメ - ↑ 2.0 2.1 2.2 テンプレート:Cite journal
- ↑ 『「CanCam」がファッションではなくコンプレックスで読者とつながり始めた!』 2011年7月 サイゾーウーマン
- ↑ 『異変! 腰かけOLのバイブル「CanCam」が"働くこと"を勧めているぞ』 2010年9月 サイゾーウーマン
- ↑ 5.0 5.1 『オトコのための女性誌講座(6/16):『赤文字系』の勢力図を塗り替えたエビちゃん!「CanCam」』 2008年1月11日 日経トレンディネット
- ↑ 『「CanCam」30周年 時代をリードしたファッションの変遷』 2012年2月28日 日本テレビ『スッキリ!!』 - TVais
- ↑ 『ハーフブームももう終わり? 女子カルチャー衰退の要因を徹底分析!』 2009年2月2日 サイゾーウーマン - ライブドアニュース
- ↑ 『女性ファッション誌とモデルの関係(2000's~)』 2007年3月12日 全国出版協会出版科学研究所
- ↑ 『人気女性誌『CanCam』がテレビ界に進出! その背景にあるものとは?(2/4)』 2008年11月14日 日経トレンディネット
- ↑ 『「CanCam」「JJ」が凋落 女性誌売れなくなった理由』 2009年5月30日 J-CASTニュース
- ↑ 『ファッションの多様化で、ファッション雑誌購読者も分散化』 2011年11月28日 VOICE OF FASHION - livedoor HOMME
- ↑ 『低迷する赤文字雑誌に未来はあるのか!?——『JJ』『CanCam』『ViVi』『Ray』とコンサバスタイルの行方 』 2013年3月12日 cakes
- ↑ 『専属モデル』 CanCam.TV
- ↑ 『専属モデルの限界? 読者や元・モー娘。に助けを求める「CanCam」』 2011年6月 サイゾーウーマン
- ↑ 『CanCam読者代表の「第2期スター読者」オーディション開催 誌面で活躍のチャンス』 2012年5月18日 モデルプレス
- ↑ 『読者の時代到来 CanCam読者代表“スター読者”たちに迫る!オフィシャルブログスタート』 2012年5月23日 モデルプレス
- ↑ 『読者の時代到来 CanCam読者代表が2000通の応募から決定』 2012年7月7日 モデルプレス
- ↑ 『歴代モデル(2000年代)』CanCamのミューズたち ~CanCamとモデルの現在と過去~
- ↑ 19.0 19.1 『歴代モデル(1990年代)』 CanCamのミューズたち ~CanCamとモデルの現在と過去~
- ↑ 『人気女性誌『CanCam』がテレビ界に進出! その背景にあるものとは?(4/4)』 2008年11月14日 日経トレンディネット
- ↑ 『人気女性誌『CanCam』がテレビ界に進出! その背景にあるものとは?(1/4)』 2008年11月14日 日経トレンディネット
- ↑ 『ファッション誌『CanCam』、創刊27年目にして初のテレビ進出』 2008年11月12日 eltha
- ↑ 『小学館など3社、『CanCam』のソーシャルゲームを提供』 2012年4月10日 ASCII.jp
- ↑ 『CanCamのトップモデル育成ゲーム モバゲーで配信』 2012年4月9日 Fashionsnap.com
- ↑ 『「CanCam」とモバゲーがコラボ ゲームで簡単女子力アップ?』 2012年4月10日 モデルプレス
- ↑ 『24年ぶり 3女性誌 同時創刊』 2007年3月7日 読売新聞
- ↑ 『創刊30周年CanCamに妹誌、中高生向け「プチキャン」3月に発売』 2012年2月1日 Fashionsnap.com
- ↑ 『創刊30周年CanCamに妹誌、中高生向け「プチキャン」3月に発売』 2012年2月1日 Fashionsnap.com - アパレルウェブ