食品衛生責任者
テンプレート:混同 テンプレート:資格 食品衛生責任者(しょくひんえいせいせきにんしゃ)とは、食品衛生責任者養成講習を受講した者などで、食品衛生責任者として選任されている者である。食品衛生法に定められた許可営業者は、食品衛生管理者を置く必要のない施設であっても、飲食店や特定の食品の製造業など、営業の許可を受けるべき施設ごとに置くよう、各都道府県が条例により定められているもので、営業許可施設ごとに食品衛生責任者を選任し保健所に届け出ることになっている。
概要
飲食店、喫茶店などの調理営業や乳類、魚介類、食肉などの販売業等に必要であり、店舗、施設等の公衆衛生を行うことを目的としている。
職務と義務
- 営業施設ごとに食品衛生責任者を定め置かなければならない。
- 食品衛生上の管理運営に当たる。
- 食品衛生上の危害の発生を防止するための措置が必要な場合は、営業者に対し改善を進言し、その促進を図る。
- 法令の遵守。
受講資格
原則として誰でも受講できるが、都道府県及び保健所政令市によっては受講者を制限している場合もある。
東京都の場合17歳以上かつ高校生以外であれば誰でも講習資格があるが、地域によっては、所管地域に在住または開業・選任予定の者を対象としている場合、義務教育修了者に受講を制限している場合等もあるので、講習を実施する団体に問い合わせるのが確実である。
また、以下の者は養成講習を受けなくても食品衛生責任者になれる。
- 医師、歯科医師、薬剤師、獣医師等
- 栄養士、管理栄養士(条文には記載がないが、管理栄養士資格の保持者は全員栄養士資格も持つため)
- 調理師
- 船舶料理士
- 製菓衛生師
- 食鳥処理衛生管理者
- 食品衛生管理者
- 食品衛生指導員もしくはその経験者
- 食品衛生監視員
1997年4月以降に他県(政令市)の養成講習を修了した者は、あらためて受講する必要はない(制度の全国標準化による)。
講習
講習時期等は各都道府県によって異なる。講習カリキュラムは、1997年より全国で標準化されている。
講習科目と時間数
- 衛生法規・・・・2時間
- 公衆衛生学・・・1時間
- 食品衛生学・・・3時間
- テスト(上記3科目に対する小テスト、5問、3択)
成績が悪いと残されて講習を受ける事がある。
修了証
講習を修了した者には修了証が交付される。修了証は、開業や食品衛生責任者の変更の手続き等の際に、行政機関ヘ提示する。
また、希望者には営業所に掲示する「食品衛生責任者名札」(有料。様式は地域によって異なる)を購入することも出来る。
実務講習会
食品衛生責任者として実務に就いている者については、食品衛生責任者実務講習会の受講を義務づけている地域もある(3年に1回以上、講習時間は2時間程度が多い)。